見出し画像

過去写真の魅力

押入れのなかにずっと眠っているフィルムやプリントがあります。
もう何年も見ていない、所蔵(笑)されているだけの写真たち。

取り出しやすいところにあるファイルなどを引っ張り出して、眺めてみると、独特の感慨があります。

自分が一生懸命、写真を撮っていた頃の視点や切り取り方に、今では表現できないパッションが入っているように感じます。
明らかに自分が撮った写真だけど、なんか自分ではないような。

それでも眺めることによって、その頃のフレーミングが蘇ってくるような気がしますね。
撮影した場所の空気感なども思い出したりします。旅に出て撮ったものはとくに。

過去写真は、懐かしいというより「頑張った証」のような印象があります。少なくとも今より真剣に撮っていたから。

フィルムで撮る緊張感

デジカメと違って、フィルムで撮ることにはさまざまな制約があります。
昔のフィルムがいくら安いといっても、やはり沢山撮ればお金が沢山、必要になりました。フィルム代、現像代。
フィルムだってリバーサルで撮っていたからネガフィルムより高い。

自分はお金がもったいないから、1回撮影に出かけると、24枚撮りや36枚撮りを1〜2本で済ませていました。旅行に出かけても数本以内だったかと。

リバーサルは露出補正を厳密にやらないと思ったように写らないので、失敗しないためには露出の感覚を体得しなければなりません。
自分の場合は「風景」を撮ることが多かったから、評価測光での露出の感覚を持っていました。

  • 街なかのような白っぽい風景なら +0.7EV(+0.5EV)

  • 白い花を撮るとき +1.0EV

  • 海、緑は補正なし

  • 空は表現によって -0.5〜+0.7EV

  • 赤はマイナス補正

などのような感じで。

1つの被写体、アングルでの撮影枚数は2〜3枚。
ベストだと思えるときだけシャッターを切る。

そんなストイックな撮影をしていたので、フィルムをたくさん用意しなくても、そこそこ良い写真が撮れたのです。

そのような緊張感が、自分の昔のフィルム写真には写っていると感じるのですね。自分の意識にバイアスが掛かっているかもしれませんが。

ヘッダ画像について

信州、安曇野から見える白馬連峰(北アルプス)の写真です。
四つ切ワイドのプリント。
カメラはEOS55、レンズはEF70-200mmF2.8L、フィルムはおそらくプロビア100だったと思います。
あの頃はプロビアやコダックのダイナハイカラー、コニカの森羅などをよく使っていました。
撮影した場所は長野県池田町の高台だったと記憶していますが、何かの施設か公園があった所だったかと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?