構図→画角→被写界深度→露出→時間 + 偶然
初めて写真をやろうとしている人が写真の基本を学びたいと思ったら、まず、次の要素を理解すればよいと思います。
構図 - 画角
被写界深度
露出
シャッタースピード
一眼や高級コンデジを購入すると設定がたくさんあって、
何をどう設定したら写真がどうなるのか??
というのがイマイチわからず、困惑することもあるのではないでしょうか?
上記の要素の名称はカメラに表示されていないため、それぞれ表示される値と対照させる必要があります。
構図
目に見えている世界の、どの辺りを切り取るかということ。
ファインダーやモニターを見たときに切り取られた範囲。
どの辺りを切り取るかは撮影者の意図です。
画角
人間は一度に180度ぐらいかそれ以上に視野があるらしいですが、普通のカメラ(レンズ)は90度とか60度とかその辺り。
それはレンズの「焦点距離」で設定することになります。
つまりズームのことですね。
人間が見た感じのものの見え方をそのまま写真にするには、50mm がよいと言われています。画角では47度なんですね。意外に狭い範囲です。
APS-C では 30mm ぐらい、マイクロフォーサーズでは 25mm です。
被写界深度
ピントが合っているように見える範囲(前後の距離)です。
カメラでは「絞り値」で設定します。
絞り値が小さいほど深度は浅くなる(ピントが合う範囲が狭い)
絞り値が小さいほど、被写体以外の背景はボケるということです。F2とか。
どこまでもハッキリ写したい場合は、絞り値を大きくします。F8とかF16とか。
露出
デジカメでは「明るさ」と言う場合もありますね。
見た色をそのまま写真にしたい場合の露出が、一般的な適正露出ということになるんでしょう。赤は明るくするとピンクっぽく写るし、暗くすると茶色っぽくなります。
露出は結構、難しいです。
カメラでは「絞り値」と「シャッタースピード」の組み合わせで決まるから。
でも普通は、カメラが自動で両者を決めてくれます。
例えば、絞り優先モードにした場合、自分で絞り値を決めておけば、あとは自動でシャッタースピードを決めてくれます。
被写界深度を決めるために絞りを決めて、あとはカメラにお任せです。
露出補正
露出を自動でカメラにお任せをすると、なんでも中間的な明るさにしようとします。
黒いもの → グレーに
白いもの → グレーに
例えば白い砂浜や、雪のゲレンデを取るとグレーっぽくなって暗い感じになります。
それは嫌ですよね。
だから露出補正をおこなって、白が白く写るようにします。
グレーっぽくなる白を、白いままにしたい
→ プラス補正(+1とか+1.5とか)グレーっぽくなる黒を、黒いままにしたい
→ マイナス補正(-1とか-1.5とか)
それで、意図的に暗く渋い感じにしたい(マイナス補正)とか、爽やかに明るい感じにしたい(プラス補正)場合は、その意図に応じて露出補正を調整します。
シャッタースピード
シャッタースピードとは、露光時間(露出時間)のことですね。
動いているものの動きを止めて写したい場合は、シャッタースピードを速く(露光時間を短く)します。1/500とか。
流れるように見せたい場合は、遅くします。1/10とか。
動きの表現にこだわりたい場合は、シャッタースピード優先モードにして自分がスピードを決めます。あとはカメラに露出をお任せします。
完全オートや絞り優先モードで撮影した場合は、シャッタースピードはカメラにお任せになります。
+ 偶然
以上のような要素を順番に設定していけば、とりあえずは自分が思ったような感じの写真が撮れると思います。
慣れてくると、これらがほとんど頭に入ってしまうのと、自分がいつも撮るパターンが決まってくるから、設定は楽になります。
そのうえで、写真は意図したもの以外の偶然が写ることもあって、それが面白い表現になる場合もあります。
撮っている時は気づかなかったが、空に小さく飛行機が写っていた
絞り優先モードで撮っていたが、歩く人のブレ方がなんか、カッコよくなった
カメラのモニタで見た感じより、パソコンでは暗く見えるけど、それがかえって良かった
みたいな。想定してないから「失敗」の写真でも、最終的にベストショットになることもあります。
だから何枚も写真を撮って、その中から選んで作品にすることも、作品づくりには欠かせない作業になるのですね。
以上、なんだか分からなくてもこの辺だけ押さえれば、いい写真が撮れるというステップをご紹介しました。
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