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医師と結婚するとセレブになると思っていた話

まず断わっておきたい点は、
“セレブになりたいから、医師と結婚した”
訳ではないこと。

、、ただ、結婚が決まった時、周りから“玉の輿だね、お金持ちだね”やらの言葉を掛けられ、
ワタシ、セレブとやらになれるのか~!と、そんな気持ちになっていたのも事実。
セレブ、セレブ!よく分からないけど、セレブ!



そして、結婚してしばらくして、近くの安いスーパーで買い物をした帰り道、夫とあれはドラッグストアの方が安かったよね~、なんて話しながら、気付く。


あれ、、?
セレブじゃ、、なくない?!

例えば、スーパーのチラシをかき集めて、特売なんかをチェックして、多少遠いスーパーにも自転車を走らせる、程ではない。

行ってみて、あれ?ちょっとここ春菊高めだなぁ、まぁでも今日はお鍋って決めてるし買っちゃおう、ティッシュは、、ドラッグストアで今度買えばいっか~くらい、なんだけど。

とりあえず、セレブ、ではない。

ちなみに、私の中のセレブのイメージは、高層マンションで、エントランスがホテルみたいで、共用の何とかルームがいくつかあって、オーガニックの洗剤や食材を使い、ブラックカードで物の値段を見ずに買う人、、なのだけど。

はい、今なら分かります。
これは、、セレブ、過ぎます。

金銭感覚の無かった、若かりしこの頃の私は、“お金持ち”を一括りにして、“超お金持ち”バージョンで想像していたんだと思う。

もちろん医師と一言に言っても、開業医か勤務医か、奥さまも女医さん、実家が代々お医者様で援助が沢山、、などなど、その背景とお財布事情は様々。


夫は、なかなかの苦労人で、医大は特待生制度で学費を補い、お坊っちゃまたちが学校近くのマンションに住み、高級外車なんかを所持する中、学校から離れたアパートからお古のママチャリを漕ぎ通学し、試験直前までアルバイトのシフトを入れて生活費を稼いでいた、らしい。


だから、お金には、
なんというか、、注意深い。
幸いケチ、ではないけれど、かなりの節約家だと思う。

まず、自分の新しい服や靴、小物なんかを買うことは滅多に無い。シャンプーなんかも“並んである中で一番安い”ことを基準に選んで、ボディソープは使わずに石鹸を泡立てる。

一緒に暮らしてまず驚いたことは、夫がポットや電子レンジのコンセントも都度抜いていたこと。

チリ積もなのは分かるけど、、当時仕事の忙しかった私は、家事の一手間とも言えないほどのそれにちょっとイラッとしたんだっけ。


けれど。だけれども。
不妊が分かって、通院代、検査代、薬代がかさみ、人工授精、体外受精と額が上がっていく中で、そして私が仕事を辞めても、夫は一度も嫌な顔をせず、むしろ余裕を持った額を毎月渡してくれるようになった。

そういえば。
都度の費用を伝えて、高いね、とか、
結構かかるね、とか、言われたこともないな。

土曜日、長い待ち時間の病院から帰ると、
「お帰り~」といちご大福を買ってくれてたな。

お菓子や、ビールを買うとき、
「当直頑張ったから贅沢しよう~」と言いながら手を伸ばす夫。

コンビニでポテトチップスの値段を見て、スーパーとの差に驚いて、そこまで食べたい訳じゃない、ことになる夫。

たぶん私達はセレブじゃない、けど、
何で、セレブって良かったんだっけ。

お金を無駄遣いしない人から貰うプレゼントは、ぽんぽん買う人から貰うプレゼントより、
なんというか値段以上に嬉しい重みがある。

いちご大福も丁寧に淹れた緑茶で、
大切に味わいたくなるような、

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次回は、そんな節約家の夫がLOEWEのバッグを買ってくれたお話を書いてみたいとおもいます。

*Thank you for reading*

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サポート頂けましたら、自分へのご褒美スイーツを買いたいです!そして次なるパワーに変えて、もっと良い文章を書きます(^-^)/