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「顧客と共犯関係になる」を考える

プレイドのコミュニケーションディレクターの川久保 (@kawatake)です。

先月の出来事ですが、同じ週の取材でたまたま「顧客と共犯関係になる」という言葉が連続して出てきました。XD MAGAZINE vol.4のHEAD LINERSに出演していただいた建築家の谷尻誠さん、また下記のBRUTUS編集部のインタビュー記事です。

以前オールユアーズさんのXDでのインタビューでも、同じく共犯者という言葉が使われていました。

顧客に選ばれるブランドになる、顧客をファンにするという話はよくされると思いますが、「顧客を共犯者にする」というのは、もう一歩踏み込んで、「共創の関係」になることでしょうか。

そのことについてちょっと考えてみました。

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いきなり脇道にそれますが、顧客にとっての価値は企業が創造するものではなく、企業と顧客が共創するものだと考える「サービス・ドミナント・ロジック」という考えがあります。

(サービス・ドミナント・ロジックと顧客体験の関係についてはこちらの記事をご覧ください。)

顧客体験を考える際に、このサービス・ドミナント・ロジックの考えはとても重要になってきますが、取材の際に出てきた「共犯関係」という言葉も、同じようなことを意味しているのかもしれません。

「犯す」という言葉の意味は、デジタル大辞泉(小学館)によると「法律・規則・倫理などに反した行為をする。」です。

サービス・ドミナント・ロジックでは顧客と価値を共創しますが、共犯関係とは、共に価値を創り出す以上に「共に何かに反した行為をする仲間」になるということ。「何かに反した行為をする」を企業での行動にあてはめると、企業活動を通じて社会に新しい価値をもたらし、今までとは違う社会を実現したいという思いにも通じるかもしれません。

企業は、世の中を良くしたい・世の中を変えたいという思いを持って事業を企て(くわだて)、その企業の企み(たくらみ)を実行するために従業員という形で仲間を集めています。

企業の仲間として、企みを一緒に推進してくれる存在が会社の外にもいる。むしろ、会社のいう枠組は共犯者には関係のない区別なのかもしれません。

共犯者のような仲間を増やしていくことが、「これからの時代に必要なファンの作り方」かもしれません。ファンは一方的ですが、共犯関係は双方向。

ファン以上の存在にある顧客が生まれたら、とても素敵ですよね。そんなことを思いながら、KARTEの共犯者をもっと増やしたいと考えたことを思い出しました。

みなさんの企業には、共犯関係の顧客はいますか?

それでは、今日はこのあたりで。

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コメント (1)
「共犯者(Accomplice)」という言葉には、「認識されていない楽しみを共有する」とか「(本来タブーとされる)誰もやらないことを一緒にやる」的なニュアンスありますね。

「わかるひとにしかわからない」「未常識の」「常識を超越した」価値観でつながって購買するだけでなく「事をなす」「行動を起こす」ことまで楽しむ "ブランドと顧客の関係" と解釈できそうです。

Net Promoter Score設問「・・・を親友や同僚におすすめする可能性は?」に対して、ひどい点数(1点や2点)をつけているのに、理由回答欄に「わたしはこのブランドしか買わないくらい大好きですが、親友や同僚におすすめしたところで彼らが好きになるとは思えないから」という愛に溢れたコメントが書かれていることがあります。「顧客と共犯者になる」を標榜するブランドは、そんな回答の率がすごく高いのでは? と思います。

ちなみにNISSANが欧州で2017年にMicraで仕掛けたキャンペーン名が「Meet The Accomplice(共犯者との出会い)」だそうで、日本だけの価値観ではないみたいです。
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