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二代目社長の資質...創業者は変態?

このnoteの「創業者という生き物」というメッセージ読まれたある二代目経営者から
「記事を読んで初めて自分の役割と立ち位置が腑に落ちた」
というお言葉をいただきました。

創業者と二代目、そして三代目以後では
それぞれの役割や意識すべきことに違いがあることを認識しておくことが大切です。

二代目経営者の意識すべきことについて考えてみます。
(参考:ワタミ創業者渡邊美樹「渡美塾」より)

〇 二代目が意識すべき三つのコト

(1)敵わないことを受け容れる

一から十を作る後継者は10倍にする力が必要ですが
無から一を創り出す創業者は無限大の創造力が必要です。
つまり特別の才能のようなものを持った人(渡邉流に言うと“変態”)なのです。

ですから何かを作り出す創造力では二代目は創業者に絶対に敵いません
その才能が溢れていれば後継者にはなりません。
まずそれを受け容れる必要があります。

ゼロから立ち上げる創業者のキーワードは「夢」「気合」「挑戦」
組織を継ぐ二代目のキーワードは「効率」「合理性」「仕組」等々…
それぞれのメインとなるキーワードが異なる場合が多いようです。

創業と継承では経営の仕方もマインドも資質も価値観も
必要なものが違うのです。

(2)自分らしさに誇りを持つ

では、すべてにおいて二代目が創業者に敵わないのかというとそんなことはありません。
二代目が敵うこと、創業者を超えられること、後継者だからこそ必要とされるものはこれまた無限大にあるのです。

つまり創造力では創業者には敵わないことを素直に受け容れて、
敵うところ、必要とされる得意分野の中で
自分らしさに誇りをもって戦っていくことが必要です。

創業者をマネすることはありません。
真似をすると失敗する場合が多いと思います。
張り合うと劣等感や焦りや嫉妬に変化します。
同じ会社であってもステージが異なることを意識する必要があります。

創業者と比較する必要も真似をする必要も勝つ必要もなく
「らしさ」を追求すれば良いのです。

(3)理念を共有する

そして、二代目に一番大切なのは
創業者の理念を共有することにほかなりません。
経営理念とは「どうやってやる(手法)」ではなく
「何のためにやる(目的)」のことを指します。

創業者が「何のためにこの会社を作ったのか?」
という目的を共有することにより
逆にそこに到達するための自分らしさを発揮できる手法
が無限大に存在することに気づきます。

理念とは組織の目的であると同時に価値観や性格のようなものです。
これを引き継ぐことにより組織に一貫性と継続性が生まれます。
これを共有しないと社員や顧客を裏切ることに繋がります。

経営理念を共有できなければ事業を承継してはならないのです。

〇 経営は経営者の生き様


内なる魂の欲求に従って事業を創造する変態な創業者に比べて
既に創られたモノを引継ぎ成長させる役割を負った二代目経営者は
創業者とは別の高い能力が求められます。

お互いの特質を認めて違いを受け容れ
「創業者の変態的な創造力×二代目のらしさを発揮した能力」の共創
により組織としての視野や幅が何倍にも広がり
会社は次のステージへと大きく発展・成長する基盤を得ます。

そして、どんな時も創業者も後継者も
その瞬間の言動が自分の生き様であることを忘れてはなりません。


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