ブラックコーヒーが飲めない。

ブラックコーヒーが飲めない。

とにかく美味しくない。

でもカフェにいけば必ずブラックコーヒーを頼む。

だってその方がカッコイイだろう。

深い理由はない。

その方がカッコ良さそうな感じがするだけだ。

なんちゃらラテみたいなキラキラドリンクは意地でも頼まない。

男は黙ってブラック。

そう信じてきた。

しかしやはり飲みきれない。

いつだって半分以上は残す。

いくら喉が渇いてたって、東野圭吾の小説に出てくるようにガブリとは飲めない。

ちびちび飲むのがやっとだ。

その度にその苦味と酸味に顔をしかめる。

昔、仕事終わりに必ず缶のブラックコーヒーを飲むという習慣を2年続けたがそれでも好きになれなかった。

2年間で缶1本飲み切ったことは両手で数えるくらいしかなかったと思う。

そう考えるとたかがブラックコーヒーになかなかの投資をしている。

そのお金でもっとできることがあったのではないか。

いや、他の飲み物を買っていただけか。

それだけ飲んでいると、嫌いなりにも味の違いは多少わかるようになった。

でも結局は全部苦いし、大体酸っぱい。

嫌だ。美味しくない。

どうしたら飲めるようになるのか。

そんなことを考えながら今日もブラックコーヒーを注文する。