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#1.My Story-人生の価値観が変わった時-

-新卒-

私の人生の価値観が変わった話をします。

私が新卒で入った病院は、私にとってはハードな職場でした。

他に就職したい病院があったのですが、求人が出ず、つなぎ感覚でその病院へ就職しました。

中規模くらいの個人病院でした。

見学に行った時は、私を入れて3人の部署になる予定でしたが、いざ入職をすると、1人辞めていて、残った1人はまだ3年目。

最初から「話が違うじゃないか」と動揺しました。

それ以上に私の頭を悩ませたのが、理事長の存在。

病院の開設者であり最高権力者。昔タイプのお医者さんでした。
自分の言ったことは全て正しい。白であっても理事長が言えば黒になる。
ドラマ「半沢直樹」に出てくる悪役そのものでした。本当にいるんだこんな人という感じ。

社会に出て初めて会う人種に私は圧倒されていました。

理事長の患者さんを担当すると、進めていたことが理事長の一言で全てひっくり返る。理事長と患者家族の間に挟まれるのは日常茶飯事。あげくの果てには、他の医師の患者さんにまで意見を言ってひっくり返してくる。

「来るとこ、間違えた。」

入職して3ヶ月目くらいで私の心は折れていました。
そんな職場なので、実際に離職率は高かったです。1週間で辞めてしまうスタッフもいて、周りからも「この病院は変わってる。」と言われていました。

「この病院で成長はできない。早く辞めよう。」

-4年目-

2年目の終わりの時には転職活動を密かにしたこともありました。でもいいところが結局見つからず、ずるずると4年目になっていました。

理事長以外のスタッフとは良好な人間関係を築けていましたが、理事長は相変わらずのご乱心っぷり。
4年もいると慣れてきたので、理事長と真っ向から言い合いをすることもよくありました。理事長に自分の意見を言うと、

「うるせえ!!"はい"と言え!!」

と怒鳴られます。もはや恐喝。
筋が通っていないのと、患者さんのためにならないので、私も自分の意見をハッキリと言います。
言い合いが何日も続くこともありましたが、最終的に「好きにしろ!」と言わせたらこちらの勝ち。それ以降は何も言ってこなくなります。

もちろん4年目といっても新人の枠をやっと出たペーペーであることの自覚は持っていました。自分に自信があって、理事長に意見を言っていた訳ではなく、明らかに理不尽なことを言ってくるので、患者さんを守るためには仕方がなかったことでした。

そんなこんなで4年目の年末。

なぜかその年だけ年間でスタッフの中から病院に貢献した人を表彰することになりました。いくつかの部門があり、1人2票投票できるシステムでした。

その表彰で私が年間MVPに選ばれました。

実は4年目の最初のとき、自分自身の課題も振り返りながら、組織的な課題も感じていて、カンファレンスを作ってはどうかと提案し、それが実現していたのです。そこをスタッフの皆さんが評価をしてくれたようでした。

患者さんのためになればと思って作ったカンファレンスでしたが、みんなに評価をしてもらえたのは純粋に嬉しかったし、スタッフの投票で選ばれたことが何よりも嬉しかったです。

そして5年目。

長くなるので前半はここで終わりにします。

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