論語から学ぶ「生き方」とは。
『論語』
誰もが人生で何度も耳にする本の名前。孔子が言ったことがまとめられている言行録。すごい昔の徳の高い人が何だかいいこと言ってる本。
子曰く、で始まる国語の授業で一節くらいは聞いたことがある言葉。
でも、あんまりよく分からなかった言葉。
十五で志を立て、四十で不惑と言われても若すぎる僕には理解できなかった。
そして40歳を遥かに超えてもやっぱり未だに惑ってばかりの僕は論語を読む度に頭が下がるばかりだ。
論語の本はたくさん出ているし、いくつか持ってはいるけれど、僕が原文訳を読み返す時は、癖が無くて読みやすい野中根太郎さんの全訳シリーズを愛用している。
今回はこちらの訳本を引用しながら、生き方について書かれた文章を一緒に学んでいきたい。
各タイトルは野中さんがつけられたものです。いいなと思われた言葉があれば是非読んでみてください。あなただけの気づきがきっとそこにあります。
毎日反省すべき三つのこと
三省堂書店の社名の由来として有名な一節。ネットで調べたことを気軽に誰かに話す前にもう一度ちゃんと理解をしているか考えた方がいい。
自分の利益だけを考えてはいけない
『七つの習慣』の第四の習慣は「Win-Winを考える」だ。
本の中では人間関係において次の6つの考えた方が紹介されている。
この中で一番最後の決断はなかなか難しい。両者の得となることがないなら今回はやめておきましょう。これはお互いに約束しておかないと誤解を生む。
Winというのはお金だけとは限らない。互いに価値があると納得すれば成立する。ケースバイケース。
論語を読むと紀元前550年ごろに、すでにこんなことが考えられていたのかと驚くけれど、むしろ昔から人間社会は変わらないとも言える。
孔子のこんな言葉がある。
孔子もまた歴史や古典から学んでいたのだ。人類の歴史は学びの上にある。
論語には自戒の書かれた言葉も多い。
自分を常に戒める
いつも自分を省みる基準を持ちたい
自分の能力を自分で見限ってはいけない
安西先生の有名なセリフだ。孔子がスラムダンクを読んでいたはずはないけど、絵にしたら三井との会話に似ているのかもしれない。
進むも、停滞するもすべて自分次第
過度のぜいたくとケチはよくない
論語がすごいなと思うのは、両極に触れているところだ。何か一方だけを勧めるのではなく、比較する。
この考え方は後に出された僕の大好きな『菜根譚』にも影響を与えていると思う。
たとえば、こんな一節がある。
知っていた上でそれを使わない人。知らなければいいことはあるかもしれないけど、知ってしまった時にどうするかにはその人の生き方が表れる。
バランス感覚を保つのは難しい。アドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言った。論語ではどう言っているのか見ていこう。
過ちは素直に改めたい
本当の過ちとは過ちを改めないこと
目上の人と話す時には注意がいる
困難な時にこそ人の真価がわかる
窮地に立たされた時ほど、人に対して疎かな態度を取ってはならない。リストラや倒産した時に社長の真価は問われる。リーダーの立場にいる人は戒めとなる。しかし、なかなか難しい。
最後に人生についての一節を紹介する。
先のことを見通し配慮しなければならない
転ばぬ先の杖ですね。視野が狭いことを自覚できるか。そのためには落ち着いて考えることが大切だ。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。何か気づきがあれば幸いです。
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