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新社会人に贈る 初めての自炊デビューの際に読んでほしい 栄養士からのアドバイス

新生活スタート!簡単自炊を始めてみる

 一人暮らしを始めたり、新しい環境に身をおいたり、新生活をスタートするにあたり、最初に大きく立ちはだかるのが「毎日のごはん」問題です。外食ばかりでは、栄養バランスも偏るし、何よりもお金がかかる。そう考えている皆様に「自炊デビューを成功させるコツ」をお伝えしていきます。コツさえつかめば、自炊は簡単、便利、安上がり。しかも健康な生活も送れるといいことづくしです。
楽しい自炊ライフ始めてみましょう。

1. 自炊デビューで栄養を整えるコツ


 自炊の目的の一つは、栄養バランスを整えて、健康を保つこと。楽しい毎日を送るために、自分の健康維持は必須です。3つのコツを覚えて、カラダを整えましょう。
コツ1 野菜を活用 カラフルを目指そう
 外食ばかりで一番不足しがちなのは野菜です。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な野菜は、カラダの調子を整えるための必須の食材です。また、肌ケアや老化防止、便秘解消にも効果が期待できます。ポイントは、色の濃い野菜を取りいれること。赤、緑、黄色の野菜は、緑黄色野菜と言われ、免疫力をサポートするビタミンA、抗酸化力の高いビタミンE、ストレスケアに対処するビタミンCがたっぷり入っています。手軽に食べられるものとして、トマトやパプリカ、ピーマン、カイワレ大根、パクチー、ズッキーニ、豆苗、サラダホウレンソウなどがおすすめ。生のまま食べられる野菜なので 見つけたら挑戦してみましょう。
 料理をしていて、カラフルになっていると自然とビタミンやミネラルが増え、栄養バランスが整っていきます。

コツ2 炭水化物オンリーはNG
 ごはんにふりかけ、うどんだけ、ラーメンライス、何かとやりがちな炭水化物ごはん。実は、これは不調を生み出す原因です。炭水化物は、カラダのエネルギー源になる栄養素ですが、実は単体だけではうまく使えず、かえって、だるさや疲労感を感じてしまうことがあります。麺類だけ、お菓子だけを食べ続けるとパワーが出ないのはこのため。ポイントは、ビタミンB1が多い食材を合わせることです。ビタミンB1を加えることで、体内で、炭水化物をスムーズにエネルギー源に変えることができ、カラダが快適に動くはずです。一緒に摂るべきは、肉、魚、卵、大豆(豆腐や油揚げ、納豆)。ビタミンB1の他、筋肉や肌のコラーゲンを作る働きのあるタンパク質も豊富です。
 お手軽な食材として、納豆、油揚げ、卵、サラダチキン、ハム、ツナ缶、鯖缶などがあります。どれも、そのままでも食べられる食材なので、冷蔵庫にストックしてみましょう。

コツ3 食品の裏表示を見る
   買い物に出かけて、食品を買うときのポイントは、パッケージ裏の原材料表示を見てみることです。原材料の表示は、「多く含まれている食材から記載」されています。「無糖」だと思っていても、「甘味料」が入っていたり、「肉」だと思っていても、肉以外にたくさんのものが入っていたりと、原材料を見ることは、案外いろんな情報が入ってくるもの。まずは、裏を返して何を食べているのか原料を見ることから始めてみましょう。

2. 最低限揃えておけばOKな調味料は?


自炊をするとたくさんの調味料が必要では、と考えがちですが、最低限揃えておく調味料は5つあれば良いと思います。「塩、胡椒、醤油、油、酢」。これだけあれば、大抵のものを作ることができます。
塩:食塩は、少しだけこだわって見ましょう。食卓塩だけでは調理には不便です。とはいえ、高いものを買う必要はありません。スーパーの塩コーナーで使いやすそうなものを1つ見つけましょう。ミネラルの味が濃いものなどは、それだけで味を整えることができます。
胡椒:黒胡椒(粗挽き)を1つ用意すると、料理をぐっと引き締めることができます。ラーメンや牛丼の味変にも手軽でオススメです。白胡椒と2つ揃えておけば、料理上手に見えますよ。
醤油:基本の醤油のほか、だし醤油があると便利。醤油は生物ですので、冷蔵庫へしまっておくと風合いが長続きします。
油:先ずは、サラダ油の小さいものを購入しましょう。料理に慣れたら、香ばしい香りが特徴のごま油がオススメです。中華炒めやラーメン、焼きそばに重宝します。もう1つおすすめは、エクストラバージンオリーブオイルです。パスタやサラダ、パンに塗っても美味しいので、ここまで揃えるようになればかなりのお料理上手ではないでしょうか?
酢:ドレッシングとして使ったり、味変をさせたい時には便利です。穀物酢で十分ですが、こだわる方は、米酢や黒酢なども。昆布だしと甘みで調整された「すし酢」という酢がありますが、これはご飯にかければすぐ酢飯になります。また、炒め物やサラダなどに便利などで甘酢の味が好きな方は便利かもしれません。
そのほか、ボリュームアップのマヨネーズ、辛いものが好きな方は、七味や唐辛子、だし系は、顆粒の和風だし、中華だし、液体の白だしを買っておくとうどんやそば、煮物なども簡単にできるので便利です。

3. 最低限揃えておけばOKな調理道具は?

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 自炊の最初に用意すると便利な調理道具は、「深めの蓋つきフライパン」「菜箸またはトング」です。お鍋は必要になったら買いましょう。深めの蓋つきフライパン1つあれば、炒め物、煮物、パスタ、うどん、蕎麦、味噌汁、卵料理などほとんどの料理に対応できます。おたま、フライ返しも料理が楽しくなったら、購入して見ましょう。

4. 自炊に便利、栄養豊富で安いマスト食材10

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自炊するにあたり、手軽で便利な食材10をご紹介していきましょう。

1〜5が基本 6〜10は健康のためにぜひ。

1. 米
エネルギー源の元として、米はまず必須の食材。炊飯器1台あれば、いつでも温かいご飯が食べられます。鍋で炊くことも可能ですし、炊くのが面倒臭い方は、パックのご飯も手軽で便利です。炭水化物の中でも、米は小麦粉などに比べ、血糖値の上昇も緩やか、さらにビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。白米のほか、玄米や、雑穀米などをプラスすることで、さらに栄養価アップをさせることができます。
2. 納豆
 たんぱく質豊富で、低脂肪の納豆は、健康面ではオススメの食材。価格も安定していて、3パック100円は必須食材。やすい時に大量に買ったら、冷凍もできるので便利。(食べる時は常温解凍でO K!)一人暮らしの強い味方です。発酵食品でもある納豆は、腸内環境を整え、お通じを整える働きのほか、肌ケア、体調を整える働きも期待できます。ご飯にのせるだけでなく、カレーや鍋、味噌汁に加えたり、スクランブルエッグなどに加えることで、納豆本来の旨味で美味しさをプラスすることができます。
 冷凍もできますので、安い時に大量購入して、ストックしておきましょう。食べるときは、自然解凍で食べられます。
3. 豆腐・油揚げ・厚揚げ
 納豆と同じ大豆製品の仲間。たんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富です。豆腐は3パック100円で買える納豆、卵に並ぶ安くて栄養満点食材。
豆腐以外は、揚げてあるので、カロリーは少し上がりますが、その分香ばしさとボリュームが出ます。そのままトーストで焼いて、醤油をかけても、上にチーズやマヨネーズ、葱や缶詰を乗せて焼くだけでもボリュームのある1品を簡単に作ることができます。もちろん、炒め物や味噌汁、煮物などにも。
4. 卵
 価格安定であり、アミノ酸バランスが理想的な卵。生で買えば、1パック10個で150円ほど。茹で卵や温泉卵で買っても1個90円前後。
体を作る働きのアミノ酸がバランスよく含まれているのでトレーニングをしたり、カラダを鍛えたい方には必須の食材。ビタミンB1も豊富に含まれます。即席麺にもご飯にかけても美味しい卵は、様々な料理に活用できるので、ストックしておくと便利です。
 茹でる時は、熱湯で7分茹でれば半熟卵、10分で固茹で卵になります。

5. 缶詰(ツナ缶 鯖缶 焼き鳥缶など)
 缶詰は、安くて栄養素が豊富に含まれる安定の食材です。魚は、脳の働きを助けるDHAEPAが豊富ですが、わざわざ買ってきて調理するのは面倒なもの。サバ缶には、魚のDHAEPAのほか、カルシウムや鉄などのミネラルも豊富です。マヨネーズで和えたり、炒め物に入れても便利です。

6. もやし
 一人暮らしの強い味方、野菜の中では低価格の代表のもやし。食物繊維やむくみを改善するカリウムなどを摂取することができ、料理にボリュームを増やすことができます。電子レンジで加熱して、ごま油と酢、醤油で和えるだけで立派な1品が出来上がります。日持ちはしないので、食べる日に購入するのがオススメです。

7. トマト・プチトマト
 そのままで食べられる手軽な緑黄色野菜です。トマトに多く含まれるリコピンは、抗酸化作用や美肌効果が期待でき、さらにビタミンCはストレスケアや栄養素の吸収を助ける働きがあります。プチトマトなどをストックしておくと、栄養バランスを整え、彩りを助ける味方になってくれます。
8. ピーマン
 コンビニで、大抵売っているピーマンは、苦手な方も多いと思いますが、実は生で食べられる手軽食材。半分に切ってタネを取り除いたら、買ってきたからあげなどの揚げ物と一緒に食べることがオススメ。揚げ物にボリュームと満足感、健康要素がプラスできます。
 塩昆布とツナを少しのせて、レンジでチンすると、手軽な1品が出来上がります。
 
9. カット野菜・冷凍野菜
 コンビニで売っているカット野菜も野菜不足解消のお手伝いができます。1袋百円前後で、調理をしなくていい手軽さが人気の秘密です。お皿に乗せて、ゆで卵や、プチトマト、サラダチキン、缶詰などを合わせれば、豪華なサラダが出来上がります。また、カップラーメンや、即席麺などに加えるだけで、栄養バランスを整え、ボリュームをアップできます。

10. カイワレ、スプラウト、豆苗
 緑の野菜は、ビタミンミネラルが豊富なものが多いですが、切る作業をしないといけないと途端にハードルが上がりますね。かいわれ、スプラウト、豆苗は、百円前後で買える優秀な緑黄色野菜。ハサミで、根元を切れば、そのままトッピングやサラダとして使うことができます。
 豆苗は、水につけて多くともう1度伸びてきますので、1袋で2回食べられるお得な食材でもあります。

いかがでしたでしょうか?初めての自炊。肩肘はらず、まずは料理を楽しんでください!手作りの料理は下手でも見た目が悪くても、外で食べることと違う美味しさを感じるはずです。

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