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30日間の革命 #毎日小説37日目

 「次の集会は100人規模の大きなものを行います。そして、ここから白の会のメンバーも増やしていきます」

 坂本たちは、再び放課後に第二視聴覚室で集まり、ミーティングをしていた。革命を大きく動かすための、次なる集会の計画を立てているところだった。

 「100人規模となると、この教室じゃ人は入りきらないよね。体育館じゃないと無理かな」

 加賀が坂本へ問いかけた。

 「そうね。普通の教室じゃ100人は入りきらないから、体育館が理想ね」

 「でも、体育館を借りるなんてことは出来るんですか? しかも、100人を集めて何かやるなんて言ったら、先生も見に来るんじゃないでしょうか」

 坂本の答えに、神原が続けて質問をした。

 「そうね。生徒会の名目で申請すれば、体育館を借りることは出来るわ。そして、集会の内容も学校行事に関わることって申請すれば、恐らく先生も見に来ないと思う」

 「そうだね。基本、先生たちも小春のことを信頼しているからね。そして、こういうときのために俺も生徒会に入っているから、まあ何とかなるでしょ」

 加賀はいつもと変わらず楽天的だった。

 「それと、放課後に100人を集めるのもみんな部活とかで難しいと思うから、次の集会は夏休みがいいと思うの」

 坂本は、次の集会を夏休みに行う計画であることを明かした。

 「そっちの方が俺も助かるよ。野球部も夏の大会に向けて、放課後は基本的に練習ばっかだから。夏休みなら、午後の練習が休みの時とかもあるから、集まりやすいよ」

 森下がそう答えた。すると、馬場も会話に入り、森下へ話しかけた。

 「先輩は最後の大会で忙しいですもんね。もしよかったら、僕が先輩の分まで集会参加者を集めますよ。先輩は最後の大会に向けて集中してください」

 「本当に! そりゃ助かるよ。何だかんだ言っても、俺も最後の夏の大会に向けて集中したいから、お願いしてもいいかな?」

 馬場の提案に、森下も賛同した。坂本は少しだけ考え、

 「そうね。無理をして参加しても上手くいかないと思うから、森下君は部活に集中してちょうだい。夏休み明けからまた一緒にやりましょう。でも、集会には参加してね」

 と答えた。

 「もちろん集会には参加するよ。それと、野球部の連中にも白の会については話しておくから」

 これにより、森下は夏休み中、白の会の活動からいったん離れることになった。その分を馬場が担当することにも決まった。

 「なら、改めて次の集会に向けて役割を決めましょう。次は前回よりもしっかりと計画を立てなくちゃ、成功しないと思うから」

 こうして、坂本たちは次なる集会に向けて動き出した。


▼30日間の革命 1日目~36日目
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