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5周年を迎えたパパninaru。「パパがママに寄り添うためのアプリ」の、“難しさ”と“これから”。

こんにちは、ninaru編集部の石川です。

私たちがつくっている「ninaru」シリーズは、妊娠、出産、子育てに関わる人をサポートするプロダクトです。主に女性を対象としたアプリですが、その中に唯一男性向けのアプリがあります。

それが「パパninaru」です。

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「パパninaru」はちょうど5年前の2016年3月6日にリリースしました。実は、育児アプリ「ninaru baby」より先に生まれているんです。

おかげさまで多くのユーザーに使っていただき、高評価をいただいています。一方で、ユーザーの意識もどんどん変化しているので、今後どう進化させていくべきか、つねに迷いながらのプロダクトであるのも事実。

今回は、私たちがなぜ「パパninaru」を作ったのか、そして今後「パパninaru」はどうあるべきなのかについて、パパ社員のアンケート結果を交えながら書いていきたいと思います。

「ママをサポートするパパ」をサポートするための「パパninaru」

「パパninaru」は、妊娠、出産、育児に関する必要な情報をお届けするパパ専用アプリ。

2016年当初、パパが妊娠・出産・育児に関する情報を探そうと思っても、ほとんどはママ向け。男性目線で「パパ向け」に作られた妊娠、出産、育児に関する情報は限られていました。

妊娠中のママに寄り添い、新しい命と向き合い、夫婦で子育てをしていく時間は、人生のなかでも一度や二度しかないとても貴重な経験です。そんな時間を、生まれてくる赤ちゃんとママと一緒に楽しく過ごして欲しい。

「パパninaru」を使うことで、パパがママに寄り添える。

その結果、笑顔になる家族が少しでも増えたら嬉しいなという思いから、私たちは「パパninaru」を作りました。

リリース当初は、ママの妊娠週数にあわせて赤ちゃんの様子やママの体に関する情報を受け取れる「妊娠モード」のみ搭載し、週に1回情報を配信していました。

1年後の2017年には、子供の月齢にあわせて育児に必要な情報を受け取れる「育児モード」を搭載し、0歳〜1歳までは毎日情報を配信。

さらに2018年には子育て情報の配信を4歳まで拡充。コンテンツの改修もコツコツ行っています。この5年間で一歩一歩改善をし続けてきました。

「ninaru」や「ninaru baby」にはない「パパninaru」独自のコンテンツとして、ママの本音や先輩パパからのアドバイスがあります。

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パートナーの妊娠が分かっても、子どもができたという実感やこれからパパになる自覚をもちにくいこともあります。具体的に何をしたらいいか分からない、ママの気持ちに気づかない&気づけないパパに向けて、こうしたアドバイスをつけました。

できるだけ本音に近いことを表現したいと思い、社内外のママ・パパからさまざまな声を集めてつくりました。

全てのパパに寄り添うことの難しさ

「パパninaru」は大変ありがたいことに、多くのパパママに高評価をいただいています。

ストアのレビュー点数は4.8。ママ向けアプリ「ninaru」のストアレビュー点数4.9には勝てませんが、それでも100人中96人以上のパパが5点満点をつけてくださっている状態です。「役に立ちました!」というレビューもたくさん届きます。ありがとうございます。

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ただその反面、私たちはいま「パパninaruを全てのパパに満足してもらうのが難しい」という課題を抱えています。

たとえば、こうしたレビュー。

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時々、「特に学ぶこともなかった」「何もできないパパを前提にしていて不快」といったご指摘をいただくことがあります。

私たちがものづくりで大切にしているのは「ユーザーに寄り添う」こと。こう感じているユーザーがいるのであれば、「パパninaru」にはもっともっと改善できる部分があるのではないか?と思うのです。

実際パパたちは子育てに関してどのように考え、どれだけ育児に関わり、何に不安や課題を感じているのだろうか?「パパninaru」は今後どうなっていくべきなんだろうか?

そこで今回は、パパの実態を調べるべく、社内のパパ10人(社長も含む)にアンケートを取ってみることにしました。

個人差が大きすぎるパパの育児スタイル

アンケートに答えてくれた10名は、20代〜40代のパパ。第一子が小学生のパパから、今パートナーが妊娠中のパパまで、幅広くお願いしました。

そのアンケートの回答を見ると…育児に対する考え方や悩み、育児への関わり方は個人差がとても大きいことがわかったのです。

育休3日目(11_29)-1

▲弊社パパ社員(育休中に頑張りすぎて倒れた経験を持つSさん)の育休中の写真

たとえば「育児はなにを分担していますか?」に対する答え。

・育児に関しては、泣いたときにちょっと抱っこしたりとか。家事に関しては、洗濯と掃除は全部自分の担当。
・授乳以外全て(完全母乳だったので授乳には関わることができず)。僕の育休があけてからは、夜泣き対応は主に妻にお願いしています。
・保育園送り迎え、ご飯、お風呂、寝かしつけをやることが多いですが、きちんと担当を分けているわけではなく、手が空いてるほうがやるスタイルです。
・おむつ交換、着替え、寝かしつけ(ママと交代で)、遊びが僕の担当です。

弊社は家族に関わるプロダクトが多いこともあって、おそらく世間一般と比べると育児にかける時間が長いパパが比較的多いのではないかと思いますが、その担当する範囲にはかなりばらつきがありました。ママとパパが共働きなのか、ママが専業主婦なのかどうかでも、パパの育児への関わり方が異なるようです。

次に聞いてみたのは、「自分が父親になったと実感したのはいつですか?」という質問。一般的にパパはママに比べて親になった実感をもちにくいと耳にしますが…

・妻妊娠中、エコー動画で人型の映像が動いたとき。
・第一子の顔を見たタイミング。人生の主人公が代わった感覚になりました。
・まだないし、奥さんも実感ないって言っています。妊娠中にお腹大きくなっていくのを見ていたし、成長を感じることはあったけど、生まれてみると「なんか突如小さいのが家にきた」みたいな…
・生後1-2ヶ月の頃、抱っこの寝かしつけで首を肩に乗せてくれたとき。

うーん、意外と早い段階で実感が湧いている。どうやら人によりけりなようです。

次に聞いてみたのは「パパになって一番つらかったことはなんですか」という質問。

・夫婦喧嘩が増えたこと
・基本的に親という立場で見ると、夫が妻に勝てるものはほぼないという事実
・7時間通して寝られなくなったこと
・新生児期の泣きやまなさと、妻の精神的不安定のダブルパンチ
・特にない。自分の時間が減る、行きたいところに行けない、くらい。

「特にない」からちょっとした自己否定まで、これまた十人十色…。

今回わたしがパパ10人のアンケートを通して得られた結論は…

パパ、個人差が激しすぎる!

ということでした。

実はアンケートをとる前、年代を追うごとに育児に対する意識が高まっているという仮説を立てていました。しかし実際は、パパの育児に対する意識・関わり方はその人の性格に依存しているなという印象。もちろん、ママだって個人差はあると思いますが、パパの方がその差が大きいような気がします。

社内の10人でもこれだけ多種多様な答えがでてくるのであれば、「パパはこういうもの」と一括りにするのはとても難しいのではないだろうか。

育児の関わり方・悩みの個人差が大きすぎるパパたち全員に寄り添うことの難しさを、改めて感じました。

パパの不安に寄り添い、家族の笑顔を増やしたい

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男性育休が議論されるようになったり、コロナ禍で家族と過ごす時間を見直す人が増えたり、育児に対するパパの意識はここ数年で大きく変化しているのではないかと思います。

パパの意識は人それぞれで、さらにパパの育児参加の過渡期と言われる今の時代に、「パパninaru」はどうあるべきなのか?

100人中96人が満足してくれていても、100人中4人は「これじゃ満足できないなぁ」という思いを抱いているのかもしれない。そして今後、もっとその声が多くなるかもしれない。答えは見つかっていませんが、これからも考え続けて、改善に結び付けなければいけないなあ、と改めて思いました。その意味で、これからの5年、パパninaruはもっと変えていく必要があると思っています。

ただし、私たちが絶対に変えない「パパninaru」のゴールは

もっともっと、パパがママに寄り添える機会を増やすこと。

です。その結果として、家族の笑顔が増えると思うから。そして、しあわせな社会をつくるひとつのきっかけになると思うから。

ママを支えたい・寄り添いたいと思うパパを全力でサポートするため、そしてパパにもっともっと楽しんでいただけるように、答えを模索しながら改善を続けていきます。

パパのみなさんの声を募集中です

最後に、このnoteを読んでくださったみなさんにお願いです。

「パパninaru」は、みなさんの声を聞きながら改善していきたいと思っています。なかなか自ら育児の話をする男性は少ないのですが、パパのリアルな声を聞かせてください。

ご協力いただける方は、ぜひこちらのアンケートにお答えいただけると嬉しいです。

▼パパの育児に関するアンケート
https://forms.gle/cy5YQoQ9rP2kHJsT8

育児めっちゃやっているよ!という方だけでなく、育児全然できてないんですよね、ママに怒られまくりですというパパの正直な声もぜひ教えてください。多くの声をいただけたら、またこのnoteでアンケートの回答をご報告したいと思います。

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まだ「パパninaru」を使ったことがないという方、ぜひダウンロードして、感想を聞かせてください。