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急成長企業の人事トップに聞く組織と事業と経営を繋ぐキーマンの視点とは?〜公開壁打ち相談会〜


概要

急成長する組織に必ず存在する、経営者と社員の間に立って事業を長期的に成長させていくキーマン。昨今は人事部長の枠組みを超えて、CHROのポストを用意する企業や戦略人事に注力する会社も非常に増えています。一方で「CHROの職務定義が決まらない」「戦略人事とは具体的に何をすべきのかわからない」などといった声が上がっているのも事実です。
今回は、株式会社メンバーズ専務執行役員CHRO / 事業人顧問の武田雅子氏をゲストに迎え、株式会社EVeM代表取締役CEOの長村禎庸、株式会社事業人共同代表の宇尾野彰大氏がスピーカーを務めるイベントを開催。「組織と事業と経営を繋ぐキーマンが何を考え、動いてるのか」をテーマに、キーマンの様々な視点を紹介します。

ゲストプロフィール

株式会社メンバーズ 専務執行役員CHRO / 株式会社事業人 顧問
武田雅子(たけだまさこ)

1989年株式会社クレディセゾンに入社。店舗責任者、現場の教育指導などを経て人事部門へ。人材開発などを経験し、2014年人事担当取締役に就任。2016年には営業推進事業部トップとして組織改革を推進。2018年、カルビー株式会社にCHROとして転職。同年5月より執行役員人事総務本部長に就任。2019年4月より常務執行役員 CHRO 兼 人事総務本部 本部長に就任され2022年12月に同社を退任。株式会社事業人の顧問も担う。日本の人事部HRアワード個人の部最優秀賞受賞(2018年)

スピーカープロフィール

株式会社EVeM 代表取締役 兼 執行役員CEO
長村禎庸(ながむらよしのぶ)

2006年大阪大学卒。リクルート、DeNA、ハウテレビジョンを経てベンチャーマネージャー育成トレーニングを行うEVeM設立。 DeNAでは広告事業部長、株式会社AMoAd取締役、株式会社ぺロリ社長室長兼人事部長などを担当。ハウテレビジョンでは取締役COOとして同社を東証マザーズ上場に導く。2020年に株式会社EVeMを設立。マネジメントナレッジの展開やマネジメントプログラムの提供を通じて、ベンチャー企業を中心とした組織能力の向上を支援している。2021年技術評論社より『急成長を導くマネージャーの型〜地位・権力が通用しない時代の“イーブン”なマネジメント〜』を出版。

株式会社事業人 共同代表
宇尾野彰大(うおのあきひろ)

早稲田大学卒業後、株式会社リクルートに入社。営業、人事企画、事業開発、事業企画など、複数事業・複数職種を経験。その後、ゲーム開発会社にて開発部門の統括・PMOを担当。2018年より株式会社ユーザベースで人事統括を経て、株式会社ニューズピックスの人事責任者・HRBPを担う。2019年より複業として合同会社事業人を起業。2022年より事業人の経営に集中し、現在に至る。組織づくりに資する方向けのコミュニティ運営や戦略人事実践塾など監修。

#01 人事の専門性を持ちながら、外部とも深く繋がる重要性

長村氏:戦略人事と呼ばれる人の役割と業務について、所感や考えのようなものがあれば教えてください。

武田氏:ルーチンワークではなく、戦略の実現のために何ができるかということに興味の軸がある人じゃないですかね。

宇尾野氏:人事の専門性を持ちながら、事業・経営戦略を実行するためにあらゆることをやる人だと思っています。マネージャーの機能と似てるかもしれません。場面によっては、労務や採用のような動きをしたり、一方で人事制度を設計する人にもなる印象です。仕事ができる人は、外部のプロを呼んだ際にその瞬間は業務を託しますが、次回以降は自分ができるようになっている人が多い印象です。

長村氏:外部のプロと繋がりがあまりない人や、どうやってプロを使うか分からない人もけっこう多いと思っていて、それが戦略人事としての仕事のクオリティの格差に繋がると思っています。お二人は外部のプロを選ぶ際、どのように選ばれていますか?

武田氏:外部のプロと会う機会を多く作ることは必要で、ツールもたくさん利用します。相性はもちろん、何に重きを置くかというところの考えが合う人と出会わないと難しいです。

長村氏:トライしながら、戦略人事にとって良いパートナーネットワークができているというイメージなんですかね?

武田氏:自分たちの戦略を一番理解してくれる人じゃないと難しいですね。悩みがたくさんあって、悩みを相談する中でお互いの関係を作っていくと思っています。

長村氏:戦略人事の方は、外のネットワークにもオープンであることが大事なんですか?

宇尾野氏:入口として、情報収集するハブをたくさん持っていないといけないですよね。社内からどうやって新しい視点を引っ張ってこられるかどうかは、人事業務はもちろん、経営陣と対峙していても、外の情報をどれだけ知っているかということが重要になると思います。

武田氏:中途の人を受け入れていると、その人がこれまでの経験でつくられた“人事の像”で見られてしまうんですよね。なので、いろいろな人事を知らないと話が通じないといったことが発生します。みんなが思い描く人事はそれぞれ違うので、自分が知っている人事が全てだと思ってはいけないと思います。

#02 常識にとらわれない人事になるためには?

 長村氏:自分が思っている人事像のイメージを壊したり、自分自身が常識にとらわれないように気をつけていることはありますか?

宇尾野氏:前職では、同僚や社長からフィードバックをもらって、とにかく自己認識を上げることを習慣化していました。「人事の仕事は自分にとってどのような意味があったのだろうか」か、「ビジネスマンとして本当に戦えているのか」といったように、強い心を持っていたら大丈夫だと思います。自己認識を上げる習慣は、自分なりに持ち続けた方がいいんだろうなと思いますね。

武田氏:私は、何かあった際に伝えてもらえる人事になれるよう心掛けています。時にはクレームもありますが、何も言われなくなってしまったら人事としておしまいだと思うんですよね。人事になった途端にどんどん情報が入ってこなくなってしまうので、面談の際は「何かあったら教えてね」と自分から聞き出すようにしています。

長村氏:自分から面談を入れたり、積極的に事業部の飲み会に参加するなど、お二人が実践されている具体的なアクションはありますか?

武田氏:できることは全て実践していますが、事業部主催の会議は大事ですし、人事には安全衛生委員会というものがあるので、そういった場を通じて深みに入ることは意識しています。あとは、どんなことでも積極的に話しかけるようにしています。

宇尾野氏:僕は、関係性を作っている初期の段階で、相手に対して周囲とは異なる関わり方をするようにしています。観察を通じて、この人は本当はこんな関わりをしてほしいんだろうなという思いを汲み取って、相手から「この人は分かっているな」と思ってもらえるように意識しています。


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