隣の客の会話にハッとする

居酒屋の隣の客の会話が気になった話。


たまには、と奥さんと二人で居酒屋に行った(〇貴族)。
コロナ感染者数が増加している中でもさすが華金といったところで、大方一次会は終わっているくらいの遅い時間に行ったにも関わらずほぼ満席だった。

一時間くらい飲んだところで、隣の客が入れ替わり男性サラリーマン4人組が着席した。

肝臓が悪そうなベテランっぽい人1名、若手中堅2名、新入社員っぽい人1名。
多分二次会か何かだろうという雰囲気だった。



あまりにも声が大きかったのでなんとなく何の話をしているかは理解できた。

最初30分くらいは多分下ネタがほとんどだった。
同じ部署なら誰を抱きたいか、とか、キャバ嬢の口説き方とか、そんな話も聞こえた。

そのあとは新入社員っぽい人に他の3人がいろいろ聞いていた。
多分、仕事の悩みとか聞き出していたんだと思う。

しばらくして、新入社員っぽい人が話た失敗談を皮切りにベテランっぽい人が語りだした。昔は俺もこんなことやらかした、とか、今の仕事に対する取組み方、つまるところ流儀みたいなものを話していた。



そして彼らは僕ら夫婦より後に来店したわけだが、それよりも早くに退店していった。

そこから僕らは彼ら4人の会話を振り返りその話題でしばらく盛り上がった。

いやもうくそつまらんと。

いい大人4人が集まっていきなり風俗とか抱きたい女の話とかどんだけ下世話じゃと。しかもそのあと上司の仕事論を聞かされるとかたまったもんじゃない。新入社員くん虚無ってとんでもない顔してたぞ。


しかし奥さんからは「ああいう上司にはならないでね、、」と言われてハッとした。
同僚と下ネタを話すような会社ではないのでそこは心配していないのだが、仕事語る系の話題についてはものすごく体験したことがある。

多分、仕事しかしてこなかったら飲み会で過去を語るような大人になるのだろう。

それが悪いことだとは思わないし、誇れるほど仕事を頑張ったのだからその人はとても立派だと思うが、、、、そういう大人になっていきたいかと言われると微妙なところだ。

以前友達と渋谷ののん兵衛横丁で飲んでいた時に40代くらいのサラリーマン二人に話しかけられ、いきなり説教されたことがあった。
「お前悩みなさそうだから聞かせてやるけど、俺らは大変なんだぞ」とばいばり人生悩んでるときに言われたことはやけに記憶に残っている。

彼らも仕事しかしてこなかったんだろう。とても自分の仕事に誇りを持っていたが、それが世界のすべてと思っているような振る舞い方だった。
でもそういう大人に憧れは抱けなかった。


こういった人々のおかげと言ってはあれだが、ちゃんと勉強をして、品性を身に着けて、仕事以外の楽しみをもった幅のある人間になろうと気づかされたのであった。

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