僕は「童貞力」について語りたい　中編：童貞力は魅力なのか

しょうもない話の中編。
意外と反響があったので続編を書くことにした。
恋愛関係や自分の雰囲気について悩んでいる人が結構いるということだろう。

童貞力の定義について語った前編はこちら↓から。

今回は童貞力が魅力になるのかについて語っていく。

結論から言うと、

童貞力は十分な魅力になり得るものだ。ただしそこには条件がある。

先に童貞力が魅力的に映っている事例を、フィクション作品のキャラクターから紹介していく。

■「やまとなでしこ」：中原 欧介（演：堤 真一）

中原 欧介は言わずと知れた「月9」枠で過去20年間唯一の視聴率30%を達成したオバケドラマ「やまとなでしこ」のヒーローである。

慶明大学（慶応がモチーフ）卒業後にマサチューセッツ工科大学への留学をした超エリートだったが、父親の他界に伴い実家の魚屋を切り盛りするようになった。

押しの弱い性格で相手の都合を重視してしまう性分や、過去に数学に没頭してしまい元カノに愛想をつかされていることから女性に対して非常に奥手である。

しかしその不器用ながらも誠実で、本当は自分のやりたいことを持っている芯の強い部分が男性のスペック重視で合コン狂いだった主人公の神野 桜子（演：松嶋 菜々子）にとって魅力的に映ることになる。

ちなみにだが、この作品で僕が一番好きなキャラクターは桜子の元婚約者の東十条である。彼にはなんとか幸せになってほしいと願ったものだ。

■「逃げるは恥だが役に立つ」：津崎 平匡（演：星野 源）

海野つなみ氏による日本の漫画作品で、一般に広く知られるようになったのは社会現象にもなったドラマからだと思う。

津崎 平匡はそんな作品のヒーローで、主人公森山 みくり（演：新垣 結衣）の相手役となる男性だ。

京都大学出身のシステムエンジニアというハイスぺで、みくりの父の元部下。

もともと不満を抱いていた家事代行業者を替えようと検討していたところ、みくりの父に求職中のみくりを半ば強引に紹介され、当初は渋々受け入れたところが出会いのきっかけ。

みくりの提案した契約結婚に賛同し、みくりの「雇用主」となるが次第に契約を超えた愛情をみくりに抱いていくようになる。

ちなみにみくりと出会うまで女性経験の無い高齢童貞（36歳）。

相手にガツガツしないスタイルや清潔感のあるファッションが3低（低姿勢・低依存・低リスク）が好まれる時代にマッチしたのか、その童貞感あふれる振る舞いがむしろかわいいと人気を博した。

さながら美少女アニメの無口系ヒロインである。

■「愛の不時着」：リ・ジョンヒョク（演：ヒョンビン）

大韓民国tvNで2019年12月14日から2020年2月16日まで放送された韓国の超人気ドラマで、日本ではNetflixで2020年2月から配信され圧倒的な人気を博した「愛の不時着」。

「ある日、パラグライダーに乗っていた韓国財閥令嬢が、突然竜巻に巻き込まれ非武装地帯（DMZ）を越境して北朝鮮に不時着してしまい、北朝鮮の軍人に救助されて恋するというラブストーリー。

リ・ジョンヒョクはそんな愛の不時着のヒーローで、韓国の財閥令嬢で実業家でもあるユン・セリ(演：ソン・イェジン)と様々な偶然が重なった出会いをし、最初はお互いの都合から否応に行動をすることになる。

その過程で、冷静沈着で硬派だがちょっと天然なジョンヒョクと天真爛漫で積極的なセリは互いに異なる性質と北朝鮮と韓国という敵国同士の関係ということもありより強く惹かれあうことになっていく。

ジョンヒョクはフェミニズム運動が強くなっている韓国においてはまさに理想を体現した男性像として評価されている。

性的な雰囲気を出しすぎていたり女性にガツガツする男性は韓国では敬遠される風潮があり、そんな中誠実さと男らしさを兼ね備えさらにはピュアな恋愛観を持っているジョンヒョクはとても人気を博している。

■どんな時代も評価される童貞力…だが？

どうやら上記の例を踏まえると、いつの時代も童貞力を備えている男性は魅力的であると捉えられているようだ。

世の中の童貞男子にとってこれは朗報である。

…

……

………

…………………果たして本当にそうだろうか？

次回を最終回として、本当に童貞力を兼ね備えた魅力的な男性について、奥さんの意見も交えながら深く考察していくこととする。