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サブウェイでの教訓 (インド滞在録#14)

(2018年夏に、会社の海外派遣プログラムで、インドのプネにある環境NGOでインターンしていた際の滞在録です。現地での体験や、日頃の気づきなどを、ゆるゆると綴っています)

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インド料理は大好きなのだが、さすがに毎日続くと飽きてくる。
そんな時に頼りになるのは、世界チェーンのSUBWAYやマックである。

はじめてSUBWAYに入店した際の話。
注文方式は万国共通で、サンドイッチを注文すると、「野菜は?量は多めが良い?」と丁寧に聞いてくれる。

人生訓を聞かれたら、「質より量」と答える自分だ。大盛りで頼む。
ここまでは、円滑にコミュニケーションできていたのだが、次のやりとりで突然雲行きが怪しくなる。

ドレッシング8種ほど入った、アルミパンを指さされるが、ラベルもない。何が何味かもわからないし、全8種類口頭で説明して貰うのも面倒だ。
どうするか迷っていると、店員から「spicy?」と助け舟を出されたので、「それで!」と即答する。一瞬店員が困惑した表情を見せたが、手際よく作業に移る。

しかし、気付くと、全8種類のドレッシングを並々入れている。「質より量」思想にも、例外はある。若干の不安が頭を過りながらも、「きっとこれが普通なんだ」と自分に言い聞かせる。

商品を持ち帰り、帰宅後袋を開くと、案の定サンドはぐちょぐちょ、味は醤油を固形にして食べるような塩分濃度だ。「不味い」というより、「危ない」。楽しみだった食後のクッキーも、濡れ煎餅と化している。

この件は、海外生活における良い教訓となった。それは、何か思うことがあれば、その時に躊躇せず口にせねばならないということだ。

あの時、店員に対して、「ストップ」でも、「殺す気か」とでも、何でも言えたのに、怠ったのは自分である。

”assume”してはいけない。この国では、嫌な予感は大体当たる。

以 上

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