見出し画像

2023(令和五)年8月3話・9月1話「泊まれない旅館と終わらない鬼ごっこ」

私小説『地球学徒の日記』

 この作品は、夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』の外伝です。登場人物は本篇と同じですが、こちらは現実世界の日本国内(令和時代)を舞台とし、実在の事象を題材にしております。本篇と併せて、お楽しみ頂ければ幸いです。


2023(令和五)年8月3話・9月1話
「泊まれない旅館と終わらない鬼ごっこ」


8月19日(土曜)多摩丘陵 町田

 今日は、東京の南西にある町田市に向かいました。東京・相模(神奈川県)に跨がる多摩丘陵の上に立地し、多摩ニュータウンと呼ばれる団地で知られます。また、そこから多くの遺跡(多摩ニュータウン遺跡群)が発掘され、この辺りには原始・古代から人々が住んでいたようです。

 町田は、かつて作者の父方の祖父母(故人)が住んでいた、思い出の場所でもあります…。

作者
東京 町田市

 私達は、町田駅前の商店街を歩き、ここの店舗でしか買えないようなグッズを探しました。


 その後、現地のカレー屋さんで夕食を頂く事にしたのですが…。

メグミ
メグミ
「…ん、美味しい!…けど、 ちょっと多いかも…」
ヒジリ
ヒジリ
「予想以上と申しますか、予想通りと申しますか…一人で両方を注文したのは少々、無茶が御座いましたね…」

 久々に食べ過ぎてしまいましたが、美味しかったので良かった…という事にしておきましょう。


8月24日(木曜)横浜駅

横浜市 西区
横浜市 西区

 今日はとても疲れた(語彙力)ので、横浜駅西口地下にある味噌煮込み麺屋さんに寄りました。

メグミ
「わあ…どれも美味しそう! どうしよう、迷っちゃうな…」

シエラ
シエラ
「ここ、例えばカレー麺と味噌カツ丼をセットにできるみたいよ。選べないなら、このセットでどっちも食べたら?」

メグミ
「あ、そうする! ありがとう!」


8月27日(日曜)東京大森 池上祭

 東京大森地域の公民館(池上本門寺会館)では、毎年8月末の土日に「池上祭」という夏祭が開催されてきました。10月の「本門寺御会式おえしき」に次ぐ盛大なお祭りですが、2020(令和二)年からは中止の連続でした。ようやく今年、前回(2019)から4年振りに開催できる事となりました。池上祭実行委員会に参加している私達も、久々の開催を手伝う事になりました。


 池上祭は、土曜の前日準備(前夜祭)と、日曜の当日運営に分けられます。前日の26日(土曜)、私達は横浜で焼き蕎麦を頂いた後、会場へと急行しました。


東京 大森(大田区)池上町
東京 大森(大田区)池上町

 池上祭は、野外での歌舞音曲や飲食屋台だけでなく、会館屋内の展示コーナーもあります。私達は館内で、大森池上の歴史地理を写真・地図などで紹介する、写真展示コーナーに配属されました。展示パネルの搬入など、学園文化祭を彷彿とさせる設営作業を経て、当日の開催に至りました。


池上まつり、たくさんの方にご来場いただいています! 本日16時まで! よろしくお願いします。

Posted by 池上地区まちおこしの会 on Saturday, August 26, 2023

 室内には様々な資料が展示されていますが、その中で眼を引く写真の一つは、この大森・蒲田の地域を北西から南東へと流れる呑川という河川です。

アユミ
アユミ
「コンクリート護岸される前は、台風が来るたびに川が溢れ、駅など下町が洪水になっていたんですね」
アキ
アキ
「身近な地域の事って、知っているようで知らない事が多いわね」

 仲間達との協働や、地域の方々との交流を経て、楽しい夏祭を過ごす事ができました。なお、飲食店の屋台にはカレー屋さんも出ていましたが、今日もメグミさんは(相変わらず)インドカレーを食べていました。

メグミ
「久々に開催できて、良かったね! 応援してくれた皆さんと、神仏に感謝です!」


8月28日(月曜)横浜 魔法の美術館

横浜市 西区
横浜市 西区

 横浜駅東口の十合そごう美術館では「魔法の美術館」という展覧会が開催されていました。来館者が主役となり、自身の動きに反応して光や音が発生する、参加体験型の展覧会です。

 投げたボールに反応して花火が表示されたり、お客さんの体に付喪神つくもがみが取り憑いたり、更にはフェルメール(オランダ1632~1675)やムンク(ノルウェー1863~1944)の絵画に乱入するなど、デジタル映像技術を駆使した作品が並んでいます。

「最近の美術館は、凄いな…」

 この「魔法の美術館」は、全国各地の美術館で順々に開催される巡回展なので、今後もどこかの美術館で見られるかも知れません。


 こうして今年の夏が終わり、まだ残暑の続く初秋9月(長月)になりました。9月5日(火曜)の夜は池上会館で、池上祭懇親会に出席しました。


9月16日(土曜)上州 草津温泉

 今週末は、皆で草津温泉(群馬北西部)に旅行しました。

上州(群馬県)草津町
上州(群馬県)草津町

 標高2160mの草津白根山(東日本那須火山帯)は、新生代 第三紀(恐竜などが絶滅してから、猿人類が出現する頃までの時代)の基盤と、輝石安山岩の山体で出来た活火山です。その南東麓(標高1200m)に、草津温泉の集落が営まれています。

 草津温泉は、奈良時代の僧侶である行基ぎょうき菩薩に発見された…などの伝説があり、中世(鎌倉・室町時代)は武士に人気だったそうです。

サギハラ
サギハラ
「行基さんは、最古の日本地図(行基図)を制作したという伝承もありますよ」

メグミ
「えー、そうなんだ!」


 そんな草津温泉には多くの寺社があり、色々な伝承が語り継がれています。亡くなった子供達の霊が、三途川の河畔に石塔を積みながら、あの世への旅立ちを待つ「賽河原さいのかわら」も、この辺りにあるようです。

メグミ
「…あ、向こうの子供達が、私達に手を振っているよ。こんにちは!」

サギハラ
「え…メグミ先輩? そっちには誰も居ませんよ? 狐の仮面が飾られているのしか、あたしには見えませんが…」

メグミ
「あれ…見えない? 聞こえない? ほら、笑いながら私達のほうを見ているよ?」

「…」

 見える人には見える者を見てしまったらしいメグミさんを見て、ヒジリお姉ちゃんが微笑みました。

ヒジリ
「…大丈夫ですよ。あの子達は皆、もうすぐ天国に帰れます。向こうでも、お元気で…」

 温泉の上流へと向かう山道には、稲荷神鬼神が祀られています。そして、奥まで登った所には…子供達を抱き締めた姿の、菩薩の仏像が安置されていました。

メグミ
「ここは…あれ、子供達が消え…皆どこに行ったの!?」

ヒジリ
「あら、お迎えがいらしたようですね…」

メグミ
「そっか、三途の彼岸に旅立つんだね…行ってらっしゃい! でも、また逢えるよ! その時は、また一緒に遊ぼうね!」

 こうして、私達の温泉旅行は無事に終わりました。

サギハラ
「ふふっ…心あったまる怪談でしたね」


9月17日(日曜)Devil&Angel

 今日は、梨木つむぎ様の生誕ライブです。私達にとっては温泉旅行の直後という、やや慌ただしいスケジュールでしたが、どうにか参加する事ができました。

ネネカ
ネネカ
「つむぎ様、おめでとう御座います!」
東京 渋谷区 宇田川町
東京 渋谷区 宇田川町


2023(令和五)年11月8日(水曜)
デジタルDアートAセンターC横浜(アキラ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?