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夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』

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✙かつて「旧大陸」は独裁政権に支配されていたが、天変地異を機に反乱が勃発し、政権は崩壊した。大陸は四つの「島」に分裂し、それぞれ別々の国家に統治され、内戦が続いている。天変地異に…
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#戦闘機

第一章1節「あの年の夏」

第一章1節「あの年の夏」

夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』 私達は、奇跡も救済も無い世界に住んでいる…はずだった。そう、あの日までは…。

第一章1節「あの年の夏」 夕焼けでもないのに、空の色が鮮血に染まり、石が降り注ぐ。大地が轟き、海原が怒れる…それは、文字通りの驚天動地であった。あの日、火山・地震・津波が同時に勃発したかのような天変地異によって、旧大陸は分裂し、国家は滅び、大勢の人々が死傷した。被災は長く続き、犠

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第二章3節「蒼穹」

第二章3節「蒼穹」

 天変地異の後、神官のヒジリに保護され、東島の東部海岸平原で暮らしていた私は、ヒジリの妹であるメグミ(ほぼ私と同い年)と共に、帝国海軍基地附属の士官学園に入学した。そこでは、ヒジリの双子イサミが教官を務めていた。そして、新たな学園生活で私達を待ち受けていたのは、いきなりの実戦任務だった。

 任務の内容は、地中海南岸の南島において、島内に侵入したテロ組織を掃討し、孤児などの現地住民を保護・救出する

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第二章4節「海峡 新たな絆」(8話)

第二章4節「海峡 新たな絆」(8話)

 東島の基地附属学園に帰還した私達は、ようやく戦いの疲れを癒せる環境に身を置く事ができた。南島から搬送されたサギハラは、ヒジリとメグミ、そして私と同じ教会軍に所属する事が決まった。彼女と私は、これから同じ戦いを共有する仲間になった。

夢小説
『スタウロライト 十字石の追憶』第二章4節(8話)
「海峡 新たな絆」

 しかし、サギハラの顔にはまだ疲れが残っていた。南島での過酷な生活と、先の戦闘での

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