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夜明けは天使とうららかに

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『夜明けは天使とうららかに』  精神面に不調を抱える母と仕事をしながら母のケアをする父を両親に持つ菖太。彼は学校に居づらさを感じつつも、それを打ち明けることが出来ずにいた。 …
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#春休み

夜明けは天使とうららかに 1-1

夜明けは天使とうららかに 1-1

夜明けは天使とうららかにあいいろのうさぎ

「ただいま」

 玄関のドアを開けると、少し間を置いてお母さんがリビングから出てきた。

「おかえりなさい」

 と穏やかに微笑みながら言ってくれる。僕はそれを見て『良かった、今日は元気なんだ』と安心した。

「確か今日はお誕生日会をやったのよね。楽しかった?」

 僕のクラスでは毎月、誕生月の子たちのお祝いをする。僕は二月が誕生日だから、クラスメイト全

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夜明けは天使とうららかに 2-4

夜明けは天使とうららかに 2-4

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 あれからも別室登校は続いた。続いた、と言っても、あの日はもう二月の最後の週で、もう学校に行く日自体がそんなになかった。

 それくらいの短い期間なら教室に戻れるんじゃないかって考えてみたこともあったけど、やっぱり江藤君やクラスメイトのことが怖かったから、行くのはやめておいた。あんな風に意見できたのは、あの時の感情のおかげで、今の自分が同じように意見できるとは思わなかったから。

 

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