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夜明けは天使とうららかに

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『夜明けは天使とうららかに』  精神面に不調を抱える母と仕事をしながら母のケアをする父を両親に持つ菖太。彼は学校に居づらさを感じつつも、それを打ち明けることが出来ずにいた。 …
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#始業式

夜明けは天使とうららかに 1-1

夜明けは天使とうららかに 1-1

夜明けは天使とうららかにあいいろのうさぎ

「ただいま」

 玄関のドアを開けると、少し間を置いてお母さんがリビングから出てきた。

「おかえりなさい」

 と穏やかに微笑みながら言ってくれる。僕はそれを見て『良かった、今日は元気なんだ』と安心した。

「確か今日はお誕生日会をやったのよね。楽しかった?」

 僕のクラスでは毎月、誕生月の子たちのお祝いをする。僕は二月が誕生日だから、クラスメイト全

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夜明けは天使とうららかに 3-1

夜明けは天使とうららかに 3-1

第三章 春休みが終わって、最初の登校日になった。今日は始業式があるくらいで、午前中で帰れる。

 僕は通学路をリセと二人で歩いていた。

 学校に行く時はいつもそうだけど、通学中にリセと話せないのは少し不便だった。話しながら学校に行ければ少しは気が紛れるんだけど。

 けれど、リセが隣にいてくれることで、僕が抱える緊張が何パーセントか減っているのも確かだった。

 学校に辿り着いて、僕は自分のクラ

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