1960年代、反抗する若者たちのゆくえ
経済学者のケネス・ボールディングは、モノには「物的特性」と「イメージ特性」があるとしている。
前者はおもに機能や素材に由来し、後者はモノにたいする共通の印象や幻影といったものをさす。こう指摘したうえで、人間の行動は「刺激」ではなく、「イメージ」に依存するのだとボールディングは書いている。
この考えにしたがうならば、消費行動をうながすイメージとして、欲望と直接的にむすびついたエロティシズムに白羽の矢があてられたのはよくわかる。性的欲望をからませたイメージ戦略によって、消費欲を喚