世界をめぐるレンピッカ、資本主義
「欲望する機械」という言葉は、たしかに秀逸なネーミングだった。けれども、それが盛んに語られたのはもう50年も前のことだ。当時の新鮮さはすでに失われている。イメージに傾きすぎているという批判もあった。
それでもなお、欲望のもつ奇怪で、謎めき、冷徹で、どこかコケティッシュな特性の表現としては、独自の存在感をはなっているだろう。ましてや、欲望の車輪は、いまもカラカラと音を立ててまわっている。どんどん加速しながら。
ドゥルーズ/ガタリにいわせれば、「器官なき身体」からつらなる思考の