サー身

映画 「サーミの血」

最近たまたま観た映画。

最初ホラー系かと思って覚悟して臨んだのですが、全然違いました^^;

北欧の少数民族であるサーミ族の物語。


_______※以下ネタバレがあります※________


サー身

サーミ族は厳しい山間部でトナカイを管理しながら生活しており、今回の主人公であるサーミ族の少女マリャはそんな生活から抜け出したくて古今奮闘する。

スウェーデン人からの扱いが酷く、まるで見世物のように扱われるため、自尊心はかなり傷つけられていくだろうな、、と観ていて思った。

当時マリャのように周りの反対を押し切って民族から出て行き、都会で生活したサーミの人もいたのだろうか。。

マリャは途中学校から抜け出し、自力で列車に乗り都会へ行くが、果たしてどこから資金を調達したのだろうか?都会での生活もどこで寝泊りを・・?という疑問点などもあるけれど、伝えたいことはそこではないから割愛されているのかも。

今までも歴史には少数民族を迫害し、支配してきた事実がある。

確か「アポカリプト」という映画もそんな内容だった。

マリャは最終的に都会で教師になった?ようなことを自身で話していたが、サーミ人であることを徹底的に隠し、都会の人になろうとする様子が逞しく、物悲しくもあった。

マリャはサーミ人である自分を捨て、スウェーデン人でもない、アイデンティティの喪失のような、どこにも居場所のない悲しみをずっと抱えて老人になったのだろうか、、と思うとなんとも言えない気持ちになる。

自分は日本人であるというアイデンティティを脅かされたことがないため、真にマリャの気持ちを理解することはできないのかもしれない。

ただ、これから先はどうなのだろうと思う。

民族浄化を積極的に行う国が脅威を増し、この国にも入り込んできている。。

「互いを尊重」など綺麗事かもしれないが、互いに平和に行きていくには不可欠な要素と思う。そういう概念が欠如している国が力を持ってしまうことは恐ろしい。

今も自身のアイデンティティが脅かされている国民は世界中にいるという事実。そういう事実があることを胸に刻んで、危機感を持っておかないといけないのかな。




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