雨ざらし
私は雨が憎い。この雨に奪われたものは数しれず、親しい人からそうでない人まで、多くの命を奪われた。自分が今日を生きれるのが不思議なくらいに、周りから全てが消えていった。だが同時に興味も持った。この雨は、そして人類の敵は一体なんだろうか。
彼らは少なくとも人類の目には見えない、そして雨の日に現れて全てをなかったことにする。まっさらな状態に戻す。
今日は晴れの予報だった。くつがえってはいけない、考えてみればそれは希望的観測だった。しかし、こうなってはやるかたない。今日は予想どうりに不合理な雨となった。
私の命題は、機械の体をもった少女たちを作り出して、この世界の絶望を打ち砕くことだ。雨ざらしの日々に耐えながら、それがまた新たな絶望を生みだしたとしても。
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