【J2第21節】愛媛FCvsアルビレックス新潟 マッチレビュー前編~再現性を求めて~
忙しくてなかなかかけてなかったけど1か月振りにレビューを書きます!
愛媛FCvsアルビレックス新潟。結果は0-0のドロー。新潟は3試合勝ち無し。
リーグの前半終了して8位。昇格圏と勝ち点13差。
結果も非常に残念ではありますが、なによりここ数試合の試合内容に心えぐられてるアルビファンは多いのではないでしょうか。
アルベル監督は良く試合後コメントに1巡目が終わるころにはチームの完成度は高いレベルに達しているでしょう言っていましたが、
決してチームの完成度が高くならずむしろ悪くなってるのではないか疑いたくなりもします。
ただ、ネガティブに感情的になってもいいことないので、切り替えて気ままにレビューを書いていきます!!
◯サッカーとは
ただのマッチレビューにしてはとんでもない抽象度の見出し(笑)
サッカーとは何なのか。以前フットボリスタでこのような記事がありました。サッカーとは「偶然を必然に変えていく作業」。
今季の新潟は例年と比べたら間違いなく面白いサッカーだと思います。
しかし試合によってのムラがすごい。(とくに攻撃。)
その要因としておそらく攻撃はチームとしての狙いやきまりはある程度あるのかもしれないが、多くは個人に任せており自由な部分が多いため、
たまたま上手くいこともあれば、うまくいったのがたまたまなため持続できないというのが推測される。
(前節の鄭大世選手のコメントからも攻撃が自由なのは推測される)
サッカーとは偶然を必然に変えていく作業らしいので、
今回このレビューはおそらく偶然起きていたことの因果関係をしっかりひも解いて言語化して「再現性を求めて」ということでやっていきたいなと思います(素人が何をいってるんじゃ(笑))
◯新潟の得点パターン
今回「再現性」を書くテーマにするにあたって直近10試合の新潟の得点パターンをひも解いていきたいと思います。
第11節山口戦 2得点 ・疑似カウンター・セットプレー
第12節岡山線 0得点
第13節京都戦 1得点 ・至恩前方ドリブル→新太
第14節琉球戦 1得点 ・疑似カウンター
第15節福岡戦 1得点 ・至恩前方ドリブル→新太
第16節長崎戦 2得点 ・ミドルシュートこぼれ球
・深い位置グラウンダークロス
第17節磐田戦 1得点 ・セットプレー
第18節千葉戦 3得点 ・敵陣奪われた後の切り替え奪い返し
・至恩前方ドリブル→新太→至恩
・深い位置グラウンダークロス
第19節北Q戦 1得点 ・セットプレー
第20節徳島戦 0得点
まとめるとこんな感じ。
※疑似カウンター・・・自陣でボールを回すことで敵を自陣におびき寄せて空いたスペースを突く攻撃
※この得点パターンは主観です。
3得点 ・至恩前方ドリブルからの
2得点 ・セットプレー
・疑似カウンター
・深い位置グラウンダークロス
1得点 ・こぼれ球
・敵陣ボール奪取
やはり本間至恩選手のドリブルから得点が生まれてくることが最も多い。
この中から「再現性」という観点で本間至恩選手の前方のドリブル、疑似カウンターの二つを愛媛戦で注目してレビューを書いていきたいと思います。
◯愛媛FCの守備
まず前提として愛媛の守備に注目したい。
愛媛の今回の大きな守備の特徴は中盤4枚が圧縮されているところだろう。
本間至恩が間で受けるのを警戒してなのか非常に4枚がコンパクトだったように感じる。
また、しっかり前からかけていってボランチが前に出た時、逆サイドのSHが絞って空いたスペースを埋めたりと、結構新潟相手に対策してきているなと感じる守備だった。
実際実況の人が試合中、愛媛は公開練習を急遽非公開にしたとおっしゃっていたので、主にこの守備の整備のところを行っていたと思われる。
◯本間至恩に前を向かせてドリブルさせるには?
直近10試合の中で本間至恩がドリブルで仕掛けてスルーパスを出すパターンが一番ゴールにつながっており、実際そのパターンでのチャンスメイクは多く見受けられる。
この時重要なのが、本間がDFとMF間のスペースでボールを受けることができて前を向けることである。
そのためにはいかに相手のDFラインと中盤の間にスペースを作るかが重要である。
このスペースを広げる方法は大きく分けて2つ。1つは相手のDFラインを下げさせて間延びさせること。もう一つは相手のボランチを自陣側の低い位置に引き付けられるかである。(両方同時にできたらベスト)
06:34 成功シーン
前半6分、この試合唯一本間至恩がスペースでボールを受けて効果的に仕掛けてスルーパスを出し、最後矢村がフィニッシュまでいったシーン。
このシーンの成功要因は主に3つと考えられる。
①マイケルが裏に蹴れるところにファーストタッチでボールを置いた。
②荻原が高い位置で背後を取る動きをした
③両ボランチが最終ラインに吸収されずに高い位置を取っていた。
1つ目のマイケルのファーストタッチによって背後に蹴れる選択肢ができた。そのため2つ目の荻原が背後を取りに行くという手段が生まれた。
サイドの荻原が背後を取ることにより最終ライン全体のベクトル向きが後ろになり中盤の最終ラインのスペースをコンパクトにさせずDF・MF間の本間至恩選手がドリブルをするスペースを作り出すことができた。
そして3つ目の両ボランチが最終ラインに吸収されずに一個前の位置にいたため、敵のFWではなくて愛媛の両ボランチが引き出される形になったため、コンパクトに保ってた愛媛の中盤だが、本間至恩が前向きでボールを受けるスペースを作ってしまった。
このシーンから分かる大事なことはこの3つと考えられる
1.裏を狙えるところにボールを置く→ボールを受けるからだの向きとファーストタッチが重要
2.背後を狙って最終ラインを下げる
3.敵ボランチを引っ張りだして中盤のアタッカーが前を向いて受けれるスペースを創出
悪いシーン
決して悪いシーンというわけではないが、この試合度々荻原がフリーな位置にいるにも関わらずボールを受けれないシーンがあった。
おそらく荻原がボールをうけて前を向けていたら、敵SBの背後を矢村が狙うことができるし、矢村がDFラインを下げることによって本間至恩を前に向かせてドリブルするスペースも創出される。
なぜ荻原がフリーにもかかわらずボールが運ばれなかったか。理由は2つあると考える。
①左CBが右利きのため
新潟がビルドアップする際ここ最近よく見られる形は左マイケル、中央島田、右マウロという形である。
左のマイケルにボールが入った際、マイケルは右利きのため右足でドリブル、パスができる位置にボールを置くことが多い。
マイケルが左利きであれば荻原にたいして外側からまいて荻原の左足につけることは簡単だが、右利きのため荻原の左足につけようとすると内側にボールが入ってしまうため敵の右SHに引っかかる可能性が高くなる。
なので荻原につけようと思うと荻原の右足にまってしまうため、荻原が後ろ向きになってしまう。
そうなると荻原が受けた時、後ろしか選択がなくなり、相手に押し込まれてしまう状況が生まれてしまう。
また、先ほど裏を狙える選択肢をもつことが大事と書いたが、マイケルは右利きのため物凄い良い状態でボールを受けないと難しい。
左CBが左利きであればどのような状況も裏と足元が両方狙えるかつ左SBにボールをつける際左SBが前を向いた状態でボールを付けられる。
左ききのCBがいない中でどうすればいいかの改善策だが、一番打倒なのは左利きの島田を3枚の中央ではなく左に置くことですぐ解決されるだろう。
またもう一個のオプションとして堀米が左SBのとき、今日の新井のように後ろに下げて、左SHをワイドに張らせるというのがあるが、この可能性は極めて低いだろう。
②荻原のポジショニング
もし左ききを左CBに置けば、現状の荻原の立ち位置は問題ないが、左CBが右利きである以上、ボールを受けれない位置にいる荻原にも問題がある。
正直に言うが、荻原の問題点として個人戦術の部分が低いところがある。
この試合もあと数メートル下がればボールを前で向いた状態で受けれるシーンがたくさんあった。
荻原がボールを前を向いて受けれる位置にいれば、フリーであれば受けて前にスペースがあれば運べるし、右SHがついてくれば、敵の右SHとボランチのギャップが生まれて、本間至恩や矢村が受けれる選択肢が生まれる。
敵の右SBが引きつけば、右SBの背後が空いて矢村が背後を狙えるスペースがうまれる。
荻原のポジショニング一つで敵の状況を変えることができるが、ここの駆け引きがないため中々チャンスを生み出せないし、他の試合でも荻原のところで詰まってしまうという部分が多々みられる。
荻原の個人戦術の部分、まずはボールをもらうときの体の向きと位置。そして敵の状況によって立ち位置を変えられる能力を持ち合わされば、かなりチャンスを生み出すことができる左SBになると思われる。
◯前編まとめ
書いてたらめちゃくちゃ長くなったので前編・後編でわけることに。(笑)
前編は本間至恩が前を向いてドリブルを仕掛ける展開を作るために、敵のDF・MF間のスペースを生み出すにはを軸に書きました。
本間至恩が前を向いてドリブルを仕掛ける展開を作るために大事なこととして
①背後を狙える位置にボールを止める
②①のためにボールを受けるからだの向きと立ち位置をとる
③敵のボランチを引っ張り出す、敵の最終ラインを下げる
そして本間至恩が前を向いてドリブルを仕掛ける展開を作るための直接的な因果ではないが改善点としてこの2つがあるのではないかなと思います。
①3バックの左には左利きを置く
②荻原の個人戦術
このまま後編を書かないような気がするが一旦やめさせてもらいます(オズワルド風)
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