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父と娘の日々

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認知症が進行していく、憎たらしく愛おしい父との、尊い日々の記録。
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2022年8月の記事一覧

見える、におい。

見える、におい。

ここのところ暑すぎて
素直に運動を拒絶してたけど
18時に雨戸を閉めようと窓を開けたら
空気が涼しかったので
久しぶりに散歩に出てみた。

目からの情報より
鼻からの情報が忙しい。

焼肉のにおいがすると思ったら
コロッケのにおいもする。

ぬるい空気の中に
おいしいごはんのにおいが
行く先々で充満していた。

住宅地ならではの
散歩の風景。

広がる想い。

広がる想い。

家族みたいな友達が
トイストーリー4がとっても良い!
と勧めてくれたので
せっかくメンバーズカードを作ったのに
全然行けてなかった映画館に
待ってました!とばかりに観に行ってきた。(2019年)

映画館は夏休みの子供達で大賑わい。

隣に座った男の子は
映画どころじゃないといった感じで
半分立ってるような体勢で
ポップコーンを一生懸命食べている。

ちゃんと観れてるかな?と
親心で気にかけていた

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スムースが良い。

スムースが良い。

昨日は父の往診の先生の
初診の日。

ケアマネージャーさんも来てくださり
部屋が人だらけになると
父はいつもの幻視の会議中のときのように
ひと通りの診察を終えると
自分の部屋から居間に逃げ出した。

若い男の先生だったので
部下のような感じであしらい
ケアマネさんをうまく使って
飲みたかった甘酒&ミルクを作ってもらって
すごくマイペースに
初診を終えた。

緊急性はないけど
レビー小体型認知症に

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奥行きに目を向ける。

奥行きに目を向ける。

目の前にいるひとの向こうには
どんなひとにだって
広い広い世界が広がっている。

生まれ生きてきた環境や
現在囲まれてる状況
考え方や想いなどなど。

面で見ても伝わってこないことが
たくさんある。

みんなに奥行きがある。
私にだって。

奥行きまで見ようとしてくれるひとに
いつも感動する。

私もそうでありたいと思い
けっこう必死で頭を働かせてみる。

必死が良いのか
力まない方が良いのかは

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変化に寄り添う。

変化に寄り添う。

きっといろんなことが作用して
父は自分でトイレに行けなくなってきた。

ごはんを食べるために
起き上がるのが精一杯。

フラフラするので
立ち上がって歩けない。

無理に歩いて倒れたりするより
父の用心深さは
今の状況にはちょうど良い。

父も自分で
「状況が変わってきたね」
と言った。

からだは動かないけど
頭はクリアなようで
今日はゆっくり話をした。

気にかけてくれる友人や、弟家族にも

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気づいたら、なっている。くらいが良い。

気づいたら、なっている。くらいが良い。

チョコミントが大好きだーー!

食べたいものくらい食べないと
この夏は乗り切れない。

チョコミントを食べると
見事に私のこころは
スーッと爽やかにクールダウンする。

父だって
食べたいもの食べたいだろうに
なかなか食べられなくなっている。

限られた食べれるものから
自然と行き着いて
最近はもっぱらフルータリアン。
(フルーツのみを食べるひと)

もうすっかり開き直って
甘いものばかりの毎日だ

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ご先祖さまとお盆。

ご先祖さまとお盆。

小さい頃
毎年夏休みは長野の田舎の
流れるプールがある市営プールに
遊びに行くのが恒例だった。

今でも流れるプールってあるのかな。

あの流されてる感じ
無性に楽しかったよな。

お盆には、長野から鎌倉から
親戚が母のお墓に行ってくれた。

お墓から山が見えて
良いところだったよ〜
お寺の住職さんも良い感じで〜
と言ってもらったり
綺麗なお花が供えてあったよ〜
と次に行ったひとが教えてくれたり。

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命の行方。

命の行方。

生活が激変することがあるってことは
約2年前にもうわかった。

そしてそのうち
その新しい生活に慣れていくことも。

今は往診のお医者さんと
訪問看護師さんが
代わる代わる来てくださり
朝晩ヘルパーさんも来てくださって
超暇人だった私の毎日は
父の予定で埋め尽くされて
ますます家からも出れなくなった。

食べたくない飲みたくない父は
栄養不足、水分不足で倒れ
点滴をしてもらうも高熱が出て
今は熱は

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ホッとしてCBD。

ホッとしてCBD。

ヘルパーさんが出入りするようになり
父の緊迫した状況は少し解けてきた。

ヘルパーさん達は
すごく上手に、嫌がる父に
食べ物を食べさせてくれたり
飲み物を飲ませてくれたりする。

父の嫌がることはみんな
ヘルパーさんや看護師さんにやってもらって
私はやさしい娘に徹っさせてもらっている。

解熱剤や抗生物質など
薬も上手に飲ませてくれる。

根本的な解決になっているかは
わからないけど
4日ほど下が

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生きようという意志。

生きようという意志。

父の肺炎疑惑が昨日晴れて
ドドーーーッと疲れが出て
ぐったりとする中
幻視モードの元気な父が
容赦なく私を呼んでくる。

死にそうになっていたことも
あんまりわかってなくて
いつも通りの父に戻った。

お医者さんに
最後はどこでどのように迎えるかとか
どこまで手を施すかとか
あと2、3週間で死んじゃうかもだから
覚悟することも考えるようにと
いろいろ準備をさせてもらって
その分大変だったけど
もう

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感謝できる幸せ。

感謝できる幸せ。

鉄人と呼ばれた男
そう簡単には死なないぞー

ちょん切られても芽を出す植物のように
水なんかなくなって
ちょっとやそっとじゃ枯れないぞー

ほんの少しの栄養でも
フル活用して生き抜くぞー

父の主治医が変わったことで薬も変わり
倒れたことで点滴で水分も補給されて
ヘルパーさんも代わる代わる
いろんなひとが出入りするし
なんだかちょっと父の様子が違ってきた。

私が介護してきた1年半とは
違うペース

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