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第17回ガレット デ ロワコンクール開催。結果と傾向。

クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ主催、フランス農業・食料省、在日フランス大使館後援の第17回ガレット・デ・ロワコンテストが開催されました。書類選考を通過した、プロ対象の一般部門には、19作品、アマチュア&学生部門には、9作品、ガレット・デ・ロワニューバージョンのヌーベル部門には4作品が提出され、クラブの理事と大使館関係の方たちの厳密なる審査により、以下の方が入賞しました。

審査は、ガレットの外観、焼き加減、全体のバランス、パイ生地の出来栄え、中のクリームの味と食感の5つを評価することになっています。

プロ一般部門:優勝は、メゾン・ド・プティ・フールの三浦一将さん2位は、グレゴリー・コレの西嶋一力さん
3位は、菓子工房カプリスの豊福浩平さんです。

(上から順に1位、2位、3位です)

アマチュアのエスポワール部門優勝は、栗田敏子さん。作品は以下。

ガレットの新しいバージョンを競うヌーベル部門は、福井とし子さんです。おめでとうございます!作品は以下。
これは、ブリオッシュ生地に、パンデビスが包まれております。なかなか斬新なアイデア!ブリオッシュ生地のガレット デ ロワは、南仏の伝統。

皆さん、3,4回の挑戦はザラ。栗田さんは、なんと8回目です!

なお、プロ一般部門の優勝者、三浦一将さんは、再来年のパリでのガレット・デ・ロワコンテストに出場していただくこととなります。入賞した多くの方は、何回もコンテストに挑戦して努力を重ねていらっしゃいました。今回、惜しくも入賞ならなかった方も、他の出品作を試食されて勉強になり、また刺激になったと思います。また来年、ぜひ挑戦していただきたいと思います。

(この断面の生地とクリームのバランス、そして、下の生地もきちんと火が通っているかも審査します)

今回も、素晴らしい作品が並び、審査当初は、どれをどう比べたらいいかわからないくらいでしたが、それは実は、コンテストに勝つため、皆同じ手法で作り込んでいるため、どれも、見た目、味が似ており、インパクトや個性が感じられないというのが、我々審査員の感想でした。

そんな中、1位の三浦さん、そして2位の西嶋さんの作品は、外観、味、生地、クリーム、バランスが他よりちょっと特出しており、同点1位となりましたが、最終選考で本当に僅差ですが、三浦さんの優勝が決まりました。

しかし、年々どの部門もレベルが上がっていく中、4回転をさらりとやってのける若手選手が登場したフィギアスケートの女子ではないですが、さらなるテクニック、味が求められていくことになるのでしょうか。クラブ発足当時は考えてもみなかった状況が展開されており、戸惑う審査員理事がここにおります。(笑)

*ガレット デ ロワは、1月6日のキリスト教の公現祭にちなんで食べるパイ菓子です。中に陶器の人形などが一つ隠れており、それが当たった人は、皆から祝福され、その一年は幸せに過ごせるのです。クラブでは、来年1/16日に、フランス大使館において、直径1メートルのガレット デ ロワを大使に献上するパーティーを開催します。

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