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お守りリングがほしくて、ついに買っちゃった

精神疾患になって大学を中退して、実家で療養し始めて決めたことがある。
「働けるようになるまで、自分で自分にアクセサリーは買わない。」

と言ってもそこまで固い決意ではなく、時々屁理屈をこねて買ったりしていたのだけど。
それを今回、きっぱり撤回しようと思う。


「天然石のリングがほしい」という思いに、特にきっかけや理由はなかった。
こないだふと、ほしいな、という気持ちが湧いた。

そこでまず作ることにした。

(自分で自分にアクセサリーを作るのは、OKなのだった。)

創作意欲は満たされたけど、数年後もこのビーズリング達にときめくかと問われると、自信を持って「はい!」とは言えない。

お守りになるような、ずっと心ときめくものがほしい。

久しぶりにちゃちなジュエリーボックスを開けて、もうときめくものを持っていないことに気づいてしまったのだ。


実家に戻ってから15年近く経ったけど、私は今も働けていない。
時おりメンタルヘルスの雑誌の原稿料や、メルカリでの手作り品の売り上げ、ブースでの折り本の売り上げや、いただいたサポートなど、ぽつぽつと収入はあるけれど、それで食べていけているわけじゃないから、アクセサリーは買ったらダメだと自分を縛りつけていた。

でもせっかく湧き出た、ときめくものがほしいという気持ちを、無下にしてしまってもいいのかな?
ときめくものを持たないままの人生なんて嫌だな・・・

っていうか買っちゃいけないなんて誰が決めた?
私だ。私自身なら、もう解放してあげてもいいんじゃないかな。

このままじゃどうしたって、私は私を許せない。


以前友達への誕生日プレゼントを選んだ、ショッピングモールのアクセサリー店に向かった。
種類は多くないけれど、天然石を使ったアクセサリーの小コーナーがある。

ムーンストーンにローズクオーツ。可愛い。
でも一番心を惹かれたのは、スモーキークオーツだった。

ブラウンがかった水晶。とはいえ透明度は高い。
とぅるんとした雫のような丸い石が、V字型のリングの先に付いているシンプルなデザイン。

左手の人差し指には入らなくて、一度あきらめたけど、小指に着ければいっか!と考え直して、思い切って購入。

家に帰って、タグを外して着けてみたら、小指には少しゆるくて、右手の薬指にぴったりで、よかった。


早速この前の旅行に着けて行ったのだけど、何かの拍子にカツン!とぶつけて傷つけたりしたらショックだから、すぐに外してしまった。
いつも着けていたいけど、難しい。
大切にすればするほど、着けられない。

今は着けて書いている。
透明なブラウンがつやつや、きれい。
眺めると心が落ち着く。
スモーキークオーツにも、右手の薬指にはめることにも、そういう効果があるらしい。
それにV字型のリングは指を細長く見せてくれるそう。


雑誌か何かの記事に、2万円台の指輪がリーズナブルだと書かれていたけど、このリングはそれよりゼロがひとつ少ない。

いつかくすんでときめかなくなる時が来るだろうか?

でもたぶん、値段じゃない。
きっかけも理由もなくほしくなったリングを、何の記念日でもお祝いでもなく、自分で自分に買ってあげたことが特別だ。

いいお買い物ができた。

ずっとときめき続けるのは無理だとしたら、また新たなときめくものを探せばいい。
もう「買わない」と自分を縛るのはやめた。



お守りリングは独り占めしたくて、写真を撮っていません。
(お守りを撮影するとパワーが吸われる気がするのは私だけ?)

その代わりイラストを描きました。
見出し画がそれで、じっくり見てもらえると嬉しいです。



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