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ゲノム編集食品の安全性について

先日、日本におけるCRISPR/Cas9を使ったゲノム編集技術応用食品についての記事を書きましたが、

1年ほど前に記事化していたゲノム編集食品の安全性について、前回は培養肉関連技術動向特許調査の内容と一緒に紹介していたので、今回改めて、ゲノム編集食品の安全性についての内容を切り分けて、ここに紹介をさせていただきたいと思います。


やはり最新技術の盛り込まれた食品というと、どうしても気になってしまうのがその安全性についてだと思います。特に培養肉といった今まで想定されていなかった形での食品が世に出てくると、その安全性について評価する目も厳しくなるかと思います。

厚労省から、遺伝子組換え食品とゲノム編集技術応用食品等について、パンフレットが公表されています。

ゲノム編集技術応用食品等については、「新しいバイオテクノロジーで作られた食品について」というパンフレットが開示されており、ゲノム編集技術については6頁に簡単な説明がされています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000657810.pdf

また、安全性確保の手続きについては11頁以降に説明があります。ゲノム編集食品については、基本的に厚労省への届出だけで済む点が、必ず安全性審査を経る遺伝子組み換え食品との大きな違いとなります。一方、ゲノム編集食品においても、遺伝子の組み込みなどのケースについては安全性審査がされるとのことです。

理屈としては、従来の突然変異とゲノム変異は現象としては同じで、ゲノム編集の場合も都合の悪い形質を持つ変異は交配と選抜を経て取り除かれるので、健康への悪影響が問題になる可能性は非常に低いと考えられるということのようです(パンフレット10ページ参照)。

官庁の資料は一般向けにわかりやすい説明がされている場合も多いので、適格な資料を探し当てるまでが大変だったりもしますが、今後も是非参考にしていただければと思います。


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