見出し画像

億万長者になることは簡単らしい

以前、生涯やりたいことリストを作ってみたのですが、

とにかく唖然としたのです。

沢山の国へ旅行に行きたい、理想の家を持ちたい、両親にマンションを買ってあげたい、祖母にも家を買ってあげたい、エルメスのピコタンを持ってみたい...

これって全部お金がないとできないことではないですか。
しかもかなり(いや、相当)の余裕のある生活を送っていないと叶わないのでは。
私ってなんて貪欲な女なのでしょうか、と。

もちろん、かくいう私もお金が全てとは全くもって思っておりません。
家族と過ごす日々・やりがいのある仕事・時間を忘れるくらい没頭する趣味など、人生にはお金がかからずとも素敵で尊い瞬間は沢山あるからです。

でも、お寿司屋さんで、「あ、これちょっと高いから辞めておこう」と大好きな雲丹をなかなか食べられなかったり、泊ってみたいホテルがあっても、「いや、ここは自分が何かで本当に頑張った時のご褒美にしよう」と何年も先延ばしにしていたりすると、私がお金持ちだったらすぐに叶えられるのになーと心の奥底がモヤモヤする時がたまにあります。

いや、でも、それでも、たとえお金持ちになったとしても、生まれつきケチ気質の私は、雲丹もホテルも我慢してしまうのかもしれません(笑)

お金が全てではないけれど、お金があることで人生の選択肢が増えることはあり、お金があって損をすることは決してないとは思います。

そこで、お金持ちになるには、お金持ちの人の気持ちを理解するには、お金持ちの人たちを真似することが良いのではと、一冊の本を読んでみました。そして、なんだか学んだことが沢山ありました。

少し前に読んだ本なのですが、ちょうど振り返る機会があったので、共有させていただきます。
驚くことに、億万長者になることは簡単らしいのです。

1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました

(トマス・J・スタンリー著)

お金持ちとは?

まず、お金持ちとは?何をもってお金持ちと呼ぶのでしょうか。
著者のスタンリーは、「期待資産額」という指標を考案し、この方程式によりその人がお金持ちかどうか計ることができるとのことを説いています。

「期待資産額」= 年齢 × 年収 ÷ 10

私自身の「期待資産額」(最近まで働いていた時の計算式ですが) は1600万円ほど。この指標によるとですが、1600万円の資産があればお金持ちの仲間入りです。

残念ながら、ありません、ゆえ、お金持ちではありません。

スタンリーのこの方程式から分かることは、その人自身の稼ぐ金額がたとえ世の中の人が思うお金持ちが稼ぐ金額よりも低かろうと、お金持ちだと定義することができるのです。

たとえば、40歳の方で年収600万円だとすると、期待資産額は2400万円です。おそらく、世間一般からすると40歳で年収600万円の収入=お金持ちという概念から外れる可能性があるのですが、お金を稼いでいて散財している人もいれば、お金をそこまで稼いでいないけれど1億円をためている人もいて、お金持ちとは後者の方なのだと教えてくれています。

お金と幸福の関係性

日本の場合、年収が800万円(世帯年収1500万円)、金融資産1億円で幸福度は変わらなくなるそうです。これらの額に達するまでは幸福感は比例してあがっていくけれども、それ以降は幸福感はお金では変わらないのだよ、ということですね。

なかなか興味深いなと思いました。

「もっとお金があったらこんなことやあんなことができるのに」とよく聞くことがありますし、私自身もそう思ってしまうことはあります。でも、それは、どんなにお金があっても思ってしまうことなのかもしれません。

もっと広い家に住みたい、
ジェット機を買いたい、
月に行きたい(?)

「もっと○○したい」と思うことは、永遠と続いてしまう人間の欲なのであろうなと思います。

ゆえ、ある程度の稼ぎを得られるようになると、幸福度にさほど変化はないということも納得です。

「幸せになりたいからお金を稼ぎたい!」
「今よりお金を持てばもっと自分が満たされるはず!」
という思考は合っているようで合っていないのかもしれないですね。

結局、お金持ちになるにはどうすればよいの?

スタンリーはミリオネア1371人の統計を取り、お金持ちになるために必要な資質が8つあると言っています。

①人一倍の努力、誠実さ
②成功への意欲を失わないこと
③経済的リスクを背負う勇気と失敗を克服する方法を得ていること
④心から愛着をおぼえる職業を選ぶこと
⑤生涯付き合える伴侶
⑥家計支出をコントロールすること
⑦家を選ぶ時に積極的に値引きすること
⑧バランスのとれたライフスタイル

一見頭では分かっているようですが、この8つの資質を兼ね備えている人ってなかなかいないのかなと個人的に思っています。
簡単らしいけど、うーん、難しい(笑)

自分の経験談

私が働いていた時の話ですが、仕事柄周りにはお金持ちが普通にいました。
年収が何億円もある方、マンションをいくつか持っている方、そういった方は私とは生活スタイルも違えば、考え方も違いました。

移動は基本的にタクシー、飛行機を乗る際はファーストクラス、行きつけのレストランも1度の食事で何十万という額が普通。

ただ、驚くことに、そういった方でも基本的にケチというか、節約家な方が多かったですね。銀行の数百円の手数料を払わないように努力をしたり、納税対策をしっかりとしていたり。
反して、自分自身が価値のあると思ったところにはお金を好んで払います。健康のためのプライベートなジムや睡眠を高めるための高価なベッドに投資をしたり、家族旅行はかなり豪華だったり。

彼らの世界はキラキラとしているように見え、私もそのような世界にいつか身を置きたいと思っていました。

思ったこと

日本では一般的に「お金持ちになりたい」という願望は、嫌らしいというか、ネガティブな印象があると思います。でも、私はこの願望を心の底に閉まっておく必要はないと思うのです。なぜかというと、奥底に隠しておいても実現できないですし、いわゆるお金持ちの人にしか経験できなかったり見えなかったりする世界もあるからです。

また、世界に目を向けてみると、金融リテラシーって案外共通のコミュニケーションツールであったりもしますよね。

表紙もポップで読みやすい本なので、興味がある方は是非読んでみてください。

p.s.
お金持ちになりたい願望は今も多分あるのですが、
今は何よりも健康な体と心を取り戻したいと思っている今日この頃です。
この本を読んだ時はもっとガツガツとしていた時代だったんだな、と悲しくもあり嬉しくもあり、複雑な気持ちになりました。

ガツガツ?だった私はまたやってくるのか、もうやってこないのか。その時に手に取る本って、その時の自分の中身がよく分かるんだなと改めて思いました。今の私は心理学や健康方関連の本がもっぱら多いですね。

では。



この記事が参加している募集

読書感想文

サポートいただきまことにありがとうございます。 読者の方の日常を少しでも彩ることができるよう、精進して参ります。 引き続き、よろしくお願いします🍀