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不意打ちの極上映画を観た。


「雷に打たれたような」という表現があります。

映画館を出て
カバンに入れた折りたたみ傘をさそうと
歩きながら開くことを忘れ
傘を握りしめたまま
もう片方の手で濡れた路面を激写していました。

自分が阿呆かと思った。

すぐ感化されて、なにか為した気になりやがって。

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わからない、わからないけど
映画を観終わってずっと頭の中に「Beat」という単語が舞っていた。


「打ちのめされた」なんて日本語じゃ伝わらない。


気を抜いて観に行った。

「まあこんなもんだろ」椅子にふんぞり返ってた。

それが。


終わったあとパンフを買いに走った。
こんなの1年に1度あるかどうかのこと。


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「だまされたと思って観てみて」
なあんて甘ったるいこと言わない。

「おいコラ、オマエラこれ絶対観やがれ!」

口を荒らしたくなる。



すべて映画の力だ。
想定外というのはこの映画のためにある言葉だろう。



断っておくが、僕は映画はほとんど詳しくない。
いやむしろかなり疎いレベルらしい。
名前を聞いてそれが男優か女優かわからないくらい。

それは日本の芸能人も同じ。

「うーあ」と「ぼあ」の区別が付かない。
そもそも「なにじん」なのか。
「aiko」は何人組なのか。

すべて実際にあった出来事で脚色していない。

そのかわりと言ってはアレだが
舞台は30年間付き合っているので
○○ = あー劇団△△の人ね
みたいな変換を瞬時に行う。

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劇団「健康」「夢の遊眠社」「第三舞台」
文芸坐ル・ピリエ、シアターアプル、新宿シアター・トップス
銀座セゾン劇場、グローブ座、アートスフィア...

「なつかしい」なんて莫迦言っちゃいけない。
自分の中では今も生き続けている。
もう30年以上も。


最近、舞台俳優が映画に出て来て

「Wow! 知ってる人が増えたなあ!」

こーっそり思ってたりする。
あの人、実は舞台役者さんなんだよ。
とてもとーってもすごい演技する人!

それを語るとオヤジ語りになるのでしない。


信号変わって青になり
横断途中に濡れた路面がいきなり気になって
自転車も右折車も構わず車道に飛び出し
サックスの即興演奏のように
路面の光を撮りまくる

クラクションかサックスかわからず
酔っぱらいに見えたか全ての人が自分を避け
交差点の中ひとりダンスを踊るように
撮りまくり撮りまくり

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こんなオレにしたのは、どこの映画だ!


言わんばかりにイワンの莫迦ァン。


『素敵なダイナマイトスキャンダル』


次のエントリで感想書く予定。


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書いた。