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本と貝殻〜新入学の大学生におすすめの本。


本と人をなぞらえて、その出会い方について語っている。

「毎日顔を合わせているような隣人との会話は、ほとんど覚えていないことが多い。にもかかわらず、
数年前、ちょっとした知り合いと駅でばったり出会い、そのまま立ち話になり、その時の会話がとても強烈に記憶に残っているのみならず、後々自分の生き方や考え方に大きな影響を与えた人もいる。」

続けて、本との出会い話となる。

「本もおなじことで手元に所有して持ち馴染んでいる本以上に,図書館でぱらりと一パラグラフだけ立ち読みした本のほうが実務的に役に立っている場合は,しばしばある。偶然の遭遇が最大限生きてくる,そんなことが、知識の有機的な発展を左右するのだ。しかしページが閉じたままでは何も起こらない。本を手にとる。1ページをランダムに開く。一瞬の閃光のような「閃き読み」をする。まずはそんな習慣を勧めたい。本と積極的に立ち話をしよう。それはこの世の暗闇を歩いてゆくための、小さな光を与えてくれる。そしてたとえ「この本を熟読することは自分にはないかもしれない」という諦念とともにではあっても、本との一期一会を祝うには、これ以外のやり方はない。
(以上、22〜23ページから引用)

 本との出会いは、その人の人生を決定づけると言っても過言ではないと思う。

ということで、

この本は、新入学の大学生に贈りたいです。

もしも、自分が大学一年でこの本に出会っていたら、きっと毎日この本を抱えて大学の図書館に通っていたことでしょう。

まだ、社会での仕事に関わっていない純粋な魂のままで、大学図書館の中で、本の海に飛び込み、思いっきり泳いでみたかった。

いくら泳いでもタダだったのだ。
しかも、読めば読むほど、自分を深く深く掘ることができ、宇宙よりも広い自分の頭の中を広く飛び回ることができたのだ。


そしたら、もっと広い知識と深い造詣を持って社会人となり、今回生きた人生とはまったく異なる、実り多き人生を歩んでいたことでしょう。(笑)

でも、その当時の僕の頭でこの本と出会ったとしても、多分パラパラとページをめくって、棚にそのまま戻していた確率は高いような気がします。(笑)

大学生の皆さん、ぜひこの本を、図書館か本屋さんで、パラパラとめくってみてください。

今しかできないことをしよう!

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