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組織マネジメント研修「なぜ弱さを見せ合える組織は強いのか?認知と能力の限界を超えた複雑な世界にチームで向き合うために、発達指向型組織の可能性に学ぶ」(全3回・無料)

「あなた、組織運営や人材育成のことで悩みがありますね?」

こんにちは、番野智行です。

ソーシャルセクターで働く多くのリーダーとご一緒してきましたが、ほぼ全ての皆さんが「そうなんです」と答えるのがこの質問です。絶対に当たる占い師の質問のようなものです。

「インパクトが出る事業のアイデアはある」
「資金の手当ても頑張ればできる」
「でも組織運営や人材育成が追いついていない」

ETIC.も自律分散型組織(ティール組織)に昨年移行しました。混乱はあるものの現場への権限移譲は一気に進み、自律的に様々なプロジェクトやタスクフォースが立ち上がり、現実を前進させることができています。しかし、「でも組織運営や人材育成が追いついていない」と私は日々感じています。

メンバーの能力が低いのでしょうか?それとも意欲がないのでしょうか? 少なくとも私は違うと思っています。メンバーの成長スピードよりも早く、求められる仕事のレベルがあがっていると感じています。スーパーマリオで言えば、いきなり難しい面にワープする感じです(わからない人ごめんなさい)。

社会課題が深刻化・複雑化している、支援者の期待値が高まっている、自分たちの視野と解像度が高まって本当の問題とやるべきことが見えてきているなど、様々な要因はあると思います。

この状況に適応していくための鍵は何でしょうか?その1つが、個人が安心安全な環境の中で、仲間とともに学習し、サポートし合いながら、理想の実現に向けて成長・発達していける組織を作っていくことだと、私は考えています。

今回は、そうした組織の作り方について、Give2AsiaのFriends Fund経由でFacebookから提供頂いた助成金を活用して全3回の講座を実施します。

講師には『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる』(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒーによる共著)の監訳を担当し、日本にDDOを紹介したオーセンティックワークス社の代表の中土井僚氏と、同社プロフェッショナルアソシエイトの古江強氏を迎えます。お二人にはU理論をベースにしたリーダーシップ研修をご担当頂いたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。

組織という身近な複雑なシステムに向き合うことは、組織のパフォーマンスを上げるだけでなく、一人ひとりが社会の複雑性に向き合う筋肉も鍛えてくれると私は確信しています。 組織マネジメントをテーマとしているため、一定規模以上の団体の方を対象とさせていただいていますが、ご関心のある方はぜひご参加ください。


ソーシャルセクター対象 組織マネジメント研修のご案内

なぜ弱さを見せ合える組織は強いのか?
認知と能力の限界を超えた複雑な世界にチームで向き合うために、発達指向型組織の可能性に学ぶ

全3回(3/3・3/23・3/30)・参加費無料
講師:中土井僚氏・古江強氏(オーセンティックワークス株式会社)
企画・運営:NPO法人ETIC.

【1】企画の背景・狙い
​​​​​​
 教育・福祉・子育て・環境・D&I・地方創生など、あらゆる分野でNPOやソーシャルビジネスに対する期待や、果たせる役割がますます大きくなっています。

 寄付や助成金などの金銭的支援や、プロボノやボランティアなどの人的支援へのアクセスは十分ではないかもしれませんが、以前より充実してます。人々が自分たちの働く意味を考え直し、SDGsも徐々に普及する中、企業やメディア、一般市民の理解や意識も変わりつつあります。
 起業や転職という形で、自らのキャリアをソーシャルセクターでの仕事にシフトする方も増えています。大きな前進です。

 しかし、このように支援や仲間が増えたにもかかわらず、多くの団体が「事業や組織の運営が楽になった」という感覚とは遠いところにいるのではないでしょうか。

 その原因の一つが、ソーシャルセクターが向き合う課題の複雑性と、理想までの距離の遠さではないかと思います。
 例えば貧困家庭の食事の支援に真摯に取り組んだ結果、子どもの教育格差や親のメンタルヘルスといった別の社会課題が見えてくるかもしれません。支援を必要としている人の数の多さに急に実感が湧いてきて、焦りや絶望の気持ちを抱くかもしれません。そして、それを作り出している社会の構造やルール、価値観を変えていく必要も感じると思います。

 そう、当事者や課題に真摯に向き合えば向き合うほど、問題の奥にある原因や構造が見えてくるのです。そして、当事者や支援者の期待にも後押しされて、個人や組織に対する強い成長や変化の圧力として作用します。「自分たちはまだまだ」「もっと成長しないといけない」…こうしたプレッシャーを健全に消化できているうちは良いでしょう。しかし、過度に作用すると、組織の疲弊や、リーダーの燃え尽きにつながります。だからといって、立ち止まることも簡単ではないはずです。

 その上、2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大は、リモートワークや感染防止対策をした上での事業活動の推進、そして取り組む社会課題の深刻化など、これまで想像もしなかった様々な影響を全ての団体に与えたことと思います。

 こうした「認知と能力の限界を超えている」ともいえる状況にあっても、持続的に社会にインパクトを生み出していくための鍵は何でしょうか?その1つが、個人が安心安全な環境の中で、仲間とともに学習し、サポートし合いながら、理想の実現に向けて成長・発達していける組織を作っていくことだと、私たちは考えています。

 そこで、ソーシャルセクターの組織マネジメントに携わる人たちを対象に「発達指向型組織(DDO:Deliberately Developmental Organization)」についての全3回の講座を開催することとなりました。

 講師には『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる』(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒーによる共著)の監訳を担当し、日本にDDOを紹介したオーセンティックワークス社の代表の中土井僚氏と、同社プロフェッショナルアソシエイトの古江強氏を迎えます。

 全3回の講座では、DDOの概念やその土台となる成人発達理論の概要について、講義やワークを通して体感的に掴んで頂いた上で、それぞれの組織の仕組みや文化にどう反映するのかを考えて頂きます。

 なお、本講座は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた日本のNPOやソーシャルビジネスを支援することを目的にGive2AsiaのFriends Fund経由でFacebookから提供頂いた助成金を活用して実施するため、参加は無料となります。

 当日は、近い悩みを抱えた組織同士の対話や出会いの機会にもできればと考えています
(ETIC.自身も悩み、試行錯誤しています!)。皆様のご参加をお待ちしております。

【2】講座の概要(日時・対象など)

●日時 ★全ての日程・全ての時間への参加が必須となります
・Day1 3月 3日(木)9:30~12:30「ソーシャルセクターにおける成人発達とDDOの可能性」
・Day2 3月23日(水)9:30~13:30「ワークや対話を通じた体験的理解」
・Day3 3月30日(水)9:30~12:30「自組織の仕組みや文化にどう反映するか」
※Day2のみ13:30までとなります。終了時間にご注意ください。

●定員:30団体・60名(1団体から2名の参加必須)
(先着順/多数のお申込みが予想されるため、お早めにお申し込みください)

●対象となる団体:
・民間非営利組織(NPO法人、一般社団法人等)もしくは営利組織であっても社会的な目的の実現を第一のミッションとして活動している組織(いわゆるソーシャルビジネス)
・組織の規模が一定以上であること。目安として組織のメンバーが5名以上・年間予算3000万円以上の(もしくはそれに相当する)団体
※今回の助成金およびテーマの性質を鑑み、上記の制約を設けさせていただいております。条件に合致しない場合、参加をお断りする場合がございます。ご了承ください。

●対象となる参加者:
・上記の団体の中で、組織マネジメントや組織開発に携わっている方
・全ての日程・時間に2名で参加いただくことが必須
(1名もしくは3名以上での参加はできません。ご了承ください)

●場所:オンライン:Zoom
※PCでのご参加を推奨します。
※皆さんに対話、発言いただく時間がありますので、声を出せる環境でご参加ください。

●参加費: 無料
(本講座はGive2AsiaのFriends Fund経由でFacebookから提供頂いた助成金により企画・運営されています)

【3】お申込み・締切について

【締切】 2/24(木)17:00まで
​​​​​​>>こちらのお申込みフォームより必要事項を送信してください。

*受付は先着順になります。2/9(水)より一般公募を開始し、多数のお申込みが予想されるため、2/9(水)より前のお申し込みをお勧めします。また、2/9(水)以前であっても定員に達し、締切となる可能性があります。
*受講生全員で学びの場を作り上げていくため、真にやむをえない事情を除き、キャンセルや部分参加は受け付けていません。日程を確保の上、お申し込みください。

【4】課題について
お申込みいただいた方に正式にお送りしますが、下記になります。取り組んで頂く時間を確保してください。

(1)Day1までに、事前学習として事務局よりお送りする「成人発達理論」「インテグラル理論」に関する動画を視聴する(合計2時間程度)
(2)事務局指定の課題図書(1冊)を各自購入し、読んだ上で、Day1終了後、Day2までに他の参加者と対話する(組み合わせは事務局からご案内します)
(3)Day2の内容について、Day2終了後、Day3までに他の参加者と1.5時間程度対話して頂きます(組み合わせは事務局からご案内します)

【5】講師・進行役紹介

【Day 1・Day 3 担当講師】

中土井 僚 氏(オーセンティックワークス株式会社 代表取締役)
広島県呉市出身。同志社大学法学部政治学科卒。リーダーシッププロデューサー、組織変革ファシリテーター。U理論をベースとしたマインドセット転換による人と組織の永続的な行動変容を支援する。経営陣の分裂、膠着した利害対立、上司・部下関係や職場の人間関係の悪化等を自発的な解消に導き、それを“機会”に変えるリーダーシップ開発で、行動変容と組織変革を支援している。

<執筆・翻訳・監訳>
・「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」(PHP研究所)
・「マンガでやさしくわかるU理論」(日本能率協会マネジメントセンター)
・「図解入門ビジネス U理論の基本と実践がよ~くわかる本」(秀和システム)
・「U理論~過去や偏見にとらわれず、本当に必要な『変化』を生み出す技術~」(英治出版) C.オットーシャーマー著
・「出現する未来から導く~ U理論で自己と組織、社会のシステムを変革する~」 (英治出版) C.オットーシャーマー著
・「U理論エッセンシャル版~人と組織のあり方を根本から問い直し、新たな未来を創造する~」(英治出版)C.オットーシャーマー著
・「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか~すべての人が自己変革に取り組む『発達指向型組織』を作る~」

​​【Day 2 担当講師】

古江 強 氏(オーセンティックワークス株式会社 プロフェッショナルアソシエイト)
教育コンサルティング企業や外資系広告代理店などでマーケターとしての職務経験を経ながら、よりよい社会を創る事業や組織のあり方を探求し続ける。2011年に「U理論」や「学習する組織」をベースとした人材・組織開発を行なうオーセンティックワークス株式会社に参画。コーチング、ファシリテーションを通じて、一部上場企業のマネジャーや中小企業経営者を含む延数200名以上の自己変容とリーダーシップ開発に貢献している。

【全体進行】

番野 智行(NPO法人ETIC. ソーシャルイノベーション事業部 事業統括/シニアコーディネーター)
1977年京都府亀岡市生まれ。東京大学法学部卒業。2000年よりNPO法人ETIC.にて社会課題の解決に取り組むリーダー(社会起業家)の育成に取り組む。2005年にコンサルティング会社に転職。同社取締役を経て、2010年に独立し、NPO法人ETIC.にも再合流。持続可能な社会の実現に向けて、組織・個人がどう力を合わせることができるのかをテーマに活動。組織開発・リーダーシップ開発の領域における専門性も有し、ETIC.の自己組織化組織(ティール組織)への変革も主導する。

【6】お問い合わせ
NPO法人ETIC. ソーシャルイノベーション事業部
incu@etic.or.jp (田村・野田)

発行元:
NPO法人ETIC.ソーシャルイノベーション事業部
incu@etic.or.jp

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