ニッポン移民の町ツアー【第3回:茨城の県西と県南のインドネシア🇮🇩】
トップ写真は、茨城県常総市にあるインドネシアカフェというレストランのカウンターです。インドネシアには「ナシチャンプル」という、前回紹介しているスリランカの「ライス&カレー」に見た目が似ている料理があります。これら並んだ料理は、ナシチャンプルに乗せるおかずになります。
このような感じでご飯を中心に、先ほどのおかずの皿からライス周りに盛ってもらい、ワンプレートにするという食事です。この写真は、新宿にあるインドネシア料理のお店「モンゴモロ」で過去に食べたものです。
ちなみに、この料理は、高めのうなぎを乗せてしまったせいで、ワンプレート2000円強となってしまいました。新宿という地価の高い場所では、値段は少々高くてもしょうがいないんですけどね。
でも!今回、私たちがあえて茨城にあるインドネシア料理店に行ったのは、気軽な値段で色々なインドネシア料理を食べ歩きたかったからです。
トップ写真のお店のメニュー。オーナーの子供達がメニューの表紙
2020年6月の統計を見ると、日本にいるインドネシア人は、66084人。そのうち茨城県に住むインドネシア人は、4226人で、人口密度でみると日本一となるそうです。(スリランカも茨城県が人口密度1位でした)
スリランカ巡りの旅をして、寺や食材店を挟んで1日で数軒食事をすることは可能だと味をシメた私は、インドネシア料理好き3人を引き連れて茨城県のお店巡りをしてきました。
こちらのうち2人がそのメンバー。もう一人は顔出しNGなので、この写真を撮っている方がその人になります。(うち2人はお店の人、後ほど紹介)
ただ、スリランカほど選択肢がないので、茨城の結構広い範囲を周っています。お店がやってなかったり、お腹が一杯で入店しなかった店などもありますが、一応デイトリップで頑張れば回れるかもというルートで紹介させていただきます。どうぞ!
①Warung Diana(古河市)
まず訪れたのは、古河市にあるこちらのお店。場所は、圏央道で古河境の出口を降りて日光東往還を10分ほど北上した場所にあります。
この店を初めて紹介されたのは、実は友人のパキスタン人から。ある日、面白いインドネシアの店があるから行こうと言われ連れてこられたのが、こちらのお店。
パキスタンのお店だったとこを間借りのような形で運営していたので、お店の名前がまだ出ていませんでした。しかし、よく見ると左の人物の前にある旗は、インドネシア。上の写真と見比べると、入り口に同じ傘が飾ってあるのが見て取れます。このように、茨城県のこの辺は、南アジアと東南アジアの人たちが混じり合う混在エリアなのです。しかし、いろいろあったようで、新しい場所に移転しました。
こちらがオーナーのディアナさん。結構イケイケな感じで、すっごくフレンドリーで魅力的な方です。日本語も流暢。奥にいるのは、料理人の方です。
こんな感じで奥はお座敷に。おそらく居酒屋か何かの居抜きと思われます。
また、インドネシアの食材なども販売。
早速、料理を頼みました。
まず出てきたのは、エスアポカド(アボカドチョコドリンク)。これがなかなかの美味しさ。アボカドのさっぱり感とチョコの甘さがマッチしてイケてます!ただ、アボカドなので、中々お腹にたまりました。
今回のメンバーの一人が、インドネシアに住んでいたこともあり、こちらの飲み物が現地で良く飲んでいたとのこと。
こちらは、インドネシアの定番メニュー「ナシチャンプル」。その日の色々なおかずを楽しめます。ご飯は、日本のお米なので、結構な量です。
そのご飯が、それぞれの料理についてきたのが、想定外でした!
こちらは「サユールアッサム」という野菜の酸味スープ。単品オーダーのつもりがアヤムゴレン(鳥の半身揚げ)とご飯まで付いてくる!スープの味は、まあ美味しい野菜スープという感じです。
このお店、揚げ具合が上手いです。ホロホロ肉がほぐれます。外はパリッと、中はジューシー。以前、魚の揚げたものも食べましたが、絶品です。
「サテカンビン」(山羊の串焼き)は、ご飯だけがついてくるかと思いきや、「トンセン」というスープもついてきました。
メインのサテカンビンは、肉も柔らかくソースがめっちゃ濃厚!甘辛さが白いご飯との相性抜群です。
ピリ辛スープの「トンセン」は、まろやかなカレー味。どちらもご飯が進みます。1軒目なので、控えめに頼んだつもりが、どの料理もご飯が進み、かなりの満腹感。ここ一軒で結構お腹にたまりました。
食べ終わった後も、店主のディアナさんがトーク上手でめちゃ人懐っこい。一緒に行ったSさん(インドネシアに住んでいた経験がある)は、めっちゃ意気投合して、今度一緒に遊びに行こうみたいな話になってました。
料理も美味しい上、ディアナさんと楽しいコミュニケーションが取れて、1軒目から気分は一気にインドネシアになりました。
②日光東往還周辺の食材店(古河市)
日光東往還周辺には、いくつもの東南アジア諸国向けのお店が集まっています。こちらは、先ほどのワルンディアナから車で1分ほど北上した場所にある東南アジア全般の食材を扱っているお店。以前は「Philippine and Thai Foods」と看板が出ていたようです。現在は、ベトナム人やインドネシア人が増えたことから、看板がこのように変わっています。
お店の方には、看板がタイ語のみでしたが、グーグルで見ると2018年時点では、左側に英語の看板もあった模様。
店に入ると、ドーテルテ大統領のステッカーが貼ってありました。この店は、フィリピン人とタイ人のご夫婦が経営されているそうです。
この辺りでは、一番の老舗東南アジアショップと見られ、その食材の豊富さには、びっくりさせられます。肉や野菜も普通のスーパーでは、手に入らないものも数多く見つけることができます。生胡椒とかも売ってました。
ベトナムやインドネシアの食材もかなり充実しているのも、ここ最近の技能実習生が増えてきているからかと思われます。北関東のお店には、こうしたお店もどんどん多国籍な商品を取り扱うようになってきています。
こちらは、さらに北上し国道125号沿いにあるハラールショップ「アジアンベース」。色々な国旗が掲げてありますが、インドネシア人の方が店番をしていました。食材も主にインドネシアのものがメイン。
この「アジアンベース」というお店、実は、もう一軒あります。
こちらは、ワルンディアナから南へ3分ほどの場所。店番の方はタイ人で、オーナーはバングラデシュ人だと言われました。だから看板の旗の一番初めがバングラデシュの旗なんだと納得。隣のレストランも同じオーナーのようで、タイ人ママが切り盛りするレストランとなっています。
こちらのお店のロケーションは、かなり荒んでまして、かつての一大スナック街の遺構の中にあります。奥の方は、まだやってそうな店もあるんですが、怖くて、奥まで行ったことがないです。最近、新しい店をハラールショップの前に作っていて、パキスタン料理店が出来る模様です。
ハラールフードの方は、このような食材を販売しています。品数はあまり豊富じゃないですが、南アジアから東南アジアに至るまで、様々な国の商品が並んでます。インドネシアの食材ももちろん揃えていました。
また、この食材コーナー横には、食堂もあり、安価なハラールのタイ料理を数種類提供しています。
お隣は、ハラールではないタイ料理で、色々なタイ料理やお酒を提供しています。カラオケも完備。コロナが終わったら、いずれ夜通しこのお店でカラオケ歌って楽しんでみたいなと思っています。
こちらは、そのタイ料理から、東へ車で7分の場所にあるインドネシアがメインの食材店です。
Warungは、インドネシア語で食堂という意味かと思ったら、食材店のこともそう呼ぶようです。看板の旗を見ると、ここはインドネシアの旗が一番最初に来ています。
このお店、インドネシア人の家族経営のようで、自宅の敷地の倉庫のような場所を食材店に変えたようです。
中はこんな感じ。ただ、ここで面白いのは、自家製テンペを販売していること。1個300円、4個だと1000円。
思わず購入。かなりどっしりとした大きさなので、食べがいがあります。
冷凍食品の中には、インドネシアに必要な食材が色々入っているようでした。全体的に細かく説明が書いてあって親切な感じのお店です。お母さんがお店を切り盛りしてましたが、日本語がそこそこなので中学生くらいの娘さんが翻訳して説明してくれました。
古河市には、それなりな数のインドネシア人が住んでいるようで、1軒目のワルンディアナさんによると、それを見越して筑西市からこちらに越して来たと言ってました。今後も、こうしたインドネシアの食材店は、どんどん増えてくるかもしれないです。
※②の場所は、すべて私が過去に北関東に行った中で撮影した写真を使っており、今回のワンデイトリップ以外の日に撮影したものをまとめています。
③Warung Sedaap(筑西市)
さて、その1店目の「ワルンディアナ」さんが引っ越してくる前にお店をやっていたのが、こちらの筑西市。筑西市は、先ほどの日光東往還周辺から、北東へ車で30分ほどかかります。高速道路から離れているので、東京からだとちょっと時間がかかります。ところが、この日は、まん延だか、きんきゅうだかで、休業中。
Twitter友達のみつ梅さんこと金澤光春が何度も行っているので、代わりにその方の写真をアップさせていただきます。金澤さんとは、何度かお食事をご一緒させていただいてる食仲間です。
彼の報告によりますと、ここはかなりクオリティが高いとのこと。今回、私一人でも行って来ようかなあと思っていたのですが、仕事が忙しくなってきたので、今回は金澤さん頼りです。写真は、ナシチャンプルーですね。
こちらはナマズの揚げたもの。プチュル・レレ という料理かと思います。テンペもナマズの横に見えますね。仕事が終わったら是非とも訪れたいと思っております。
④ブナケンカフェ(石岡市)
次に向かったのは、石岡市にあるこちらのお店「ブナケンカフェ」。先ほどの「ワルンセダップ」のある筑西市から南東に車で50分ほど。途中、筑波山の北側の山道を抜けるので結構な時間がかかりました。
お店の入口前にある、テントの下を覗いてみると...
どーん!ボロブドゥールの巨大模型がお店の外に展示してありました!
店の中も、様々なインドネシアの装飾や置物などが置いてあり、インドネシアの雰囲気満点!かなり観光気分を楽しめます。
ブナケン島は、スラウェシ島の北の先っぽにあるダイビングで有名な島です。オーナーが、ブナケン島出身のようで、珍しいブナケン料理もいただくことができました。
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カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。