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今週の地域活性化、自治体関連ニュースまとめ(2021/11/8~14)

毎週600~800本に近く配信される地域活性化、自治体関連のニュースに目を通し、個人的に「これは!」と思ったニュースを要約&解説しています。日々多忙な地域、自治体に関わる皆様の情報収集の一助になれば幸いです。

今週は「オープンイノベーション」をキーワードにニュースを多くピックアップしました。

■佐賀県の課題解決を目指す自治体アクセラレーター「GAPs SAGA」スタートアップ企業の企画を募集中

佐賀県発、地域課題を目指す自治体アクセラレーター「GAPs SAGA」が嬉野市・白石町・多久市・鹿島市の課題解決に向けて、全国のスタートアップ・地方創生企業から企画募集を開始しました。

アクセラレーターとは「スタートアップ等の企業に対して一定期間支援を行うプログラムを開発し、スタートアップが自らの経営力を伸ばす手助け」をする団体、企業のこと。界隈だとよく聞かれる言葉ですが、最近では自治体課題解決をテーマに様々なプログラムを開催しています。

「GAPs SAGA」のプログラムは新興企業の成長とサステナブルな地域活力の創出を目指す、アクセラレーター「47Growth」が開発、運営しています。

地域課題を掲載し、企業とのマッチングや協力支援を図るアプローチは沢山ありますが、「GAPs SAGA」がユニークだなと感じたポイントは地域課題とともに地域が提供できるリソースも掲載している点。

プログラムに参加側として自社の強みや資源に加え、どんな地域資源を活用して課題解決ができそうか具体的にイメージできるため参加しやすくなりそうだと感じました。

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※イベント概要ページより拝借

事業の詳細は 11月19日(金)13:30より事前オンライン説明会にて(参考記事内URLリンクから遷移してください)

■D-EGGS 広島で常識を再定義する起業家たち

広島県各地のリアルな地域課題の解決をテーマとし、様々な技術やノウハウを持つ広島県内外の企業や人材を呼び込む事業構想「ひろしまサンドボックス」が新たに提案するアクセラレーションプログラム「D-EGGS PROJECT」(DXをもじっていていいねですね...笑)が盛り上がりを見せています。

「D-EGGS PROJECT」はニューノーマル時代の課題をデジタル技術を通じて解決するアイディアを募り、その実現に向けて実証実験を行うプログラム。感染症対策が必須になった社会環境変化を踏まえて新たな生活様式や新しい価値観に適応するソリューション(製品・アプリ・サービス等)を募集し、県内における実証実験を実施。

プロジェクトに参加する企業は最大1,300万円の実証実験支援費や滞在費の補助、企業のネットワーキング、著名VCによるメンタリング、出資機会の提供などが受けられます。

すでに県外出身の以下のような企業が実証実験を実施している等、スタートアップ企業が集まってきており、広島県内でのDX推進や新規事業に対する熱量の大きさを感じます。

AVA Intelligence 株式会社
ユーザーの性格や趣向データを元にAIがそれぞれに合った選択肢の提案や旅先の様々な情報(ホテル、飲食店、観光地、ご当地料理、体験、旅行プラン等)を提供するオンライン旅行サービス。

Yper株式会社
様々なセンサーの情報を統合して最適な配達ルートを自動走行するロボットによりラストワンマイル(顧客に商品が届く最終区間)配送を自動化。宅配物と生鮮食品の混載などを実現する。

■Yahooの検索データから見える激変する旅行者トレンド

ヤフーが旅行業界向けのオンラインイベント「Yahoo! JAPAN Travel Day」を開催。Yahooが保有する旅行に関する最新の検索動向を公表しコロナ前後で変化する旅行者トレンドを解説しました。

近年旅行業界においてもデータ分析に基づいた施策の実施等が求められています。国内で多くの利用者抱えるYahoo提供するデータ情報は観光再開に向けた打ち手のヒントになりそうです。

※以下記事を要約。詳細&データは記事をご覧ください

How:どんな旅行を検討しているのか?
コロナ前後の検索増減を比較した結果、グランピング、プール、露天風呂付、オールインクルーシブ、ワーケーションといった具体的な設備や行動を示すキーワードが増加。一方で、格安航空券、格安ツアー、日帰り等、1回のコストを下げて複数回旅行するパターンが減少。このため1回の旅行において「宿泊する目的を達成できるかどうか」が重要になっている。
Where:どこへの旅行を検討しているのか?
目的地の検討において奄美大島や屋久島、与論島などの離島や、河口湖、富士山、富士五湖等のアウトドア系の利用率が高いエリアの検索が増加。特に離島は行きたくても行けない海外リゾート需要の受け皿になっている。
Who:誰が旅行を検討してるのか?
ワクチン接種が高いシニア層に注目すると、旅行に関する検索量が全体より増加。シニア層がよく検索する「温泉」に注目するとマイナーな温泉地や日帰り温泉の検索が増加し、メジャー温泉地の選択は低くなっている。

検索動向として、エリア名からホテルを検索するパターンが減り、有名ホテルを直接指定した検索が増加。過去に泊まったあのホテルにもう一度泊まろう、あのホテルであれば安心だろう、というニーズが、旅行経験が豊富なシニア層に存在するからだと考えられる。
When:いつ検討し、いつ旅行しているのか
旅行検討~開始までのリードタイム(かかる時間)が縮小傾向に
What:どこの旅行サービスを検討しているのか?
真っ先に思い浮かぶ(第一想起)旅行ブランド(旅行会社やOTA)でのコンバージョン率(予約率)は 2番目以降に思い浮かぶ旅行ブランドより 1.34倍高い

こうしたYahooのデータ分析サービスとして「D.S Insight」などのサービスもあり、様々なトレンドやユーザー行動分析が可能なためこちらも要チェックです。

Yahooは今後も旅行市場における様々な取り組みを加速させる方針。旅行トレンドをわかりやすく提供する、旅行業界向け動画チャンネルの開設やパネルディスカッション、オフラインイベント等も計画しているようです。

■自治体のAI導入事例をまとめたカオスマップを公開!

AI製品の比較、検索、資料請求ができるメディア「AIsmiley」が自治体のAI導入事例をまとめたカオスマップを公開しました。以下のようなカテゴリを別にAI提供ベンダーを一覧化。DX推進に寄与するAIサービスを簡単に調査することができます。

▼市民サービス系
教育
医療・介護
防災
交通
チャットボット
ボイスボット

▼庁内業務系
議事録
画像認識
OCR
RPA
翻訳

総務省では地方の人材不足を補うとともに、地域課題の解決・住民サービスの向上を目指すことを目的に、令和元年度から活用が進められていない行政分野へのAI導入の実証実験を実施。

その中で得られた知見や調査元に、AI導入時のポイントを4つのフェーズ(事前検討、計画立案、調達・事業者選定、導入)に分けて解説した「自治体に置けるAI活用・導入ガイドブック」を公開しました。

こうして自治体におけるAI技術、サービスの利活用が推奨されている中、「そもそもどんなAIサービスがあるか分からない」「AIを活用したサービスのイメージが湧かない」等の課題もあります。

今回のカオスマップはまずはどんなAIサービスがあるのか理解するための貴重な情報になるはずです。※資料の請求は下記から


【注意】
掲載内容の正確性には努めていますが、それを保証するものではありません。お問い合わせや指摘等に関してはコメント欄よりお願いいたします。

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