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今週の地域活性化、自治体関連ニュースまとめ(2021/11/30~12/5)

今週は「食」をキーワードにニュースをピックアップしました。

毎週600~800本に近く配信される地域活性化、自治体関連のニュースに目を通し、個人的に「これは!」と思ったニュースを要約&解説しています。日々多忙な地域、自治体に関わる皆様の情報収集の一助になれば幸いです。

■都会の料理人と地域を仲介する新プログラム、食による地域活性化で飲食店開業や移住を後押し

LIFULLが提供する移住マッチングプラットフォーム「LOCAL MATCH」において「食」をき切り口に料理人と地方をマッチングするプログラム「LOCAL MATCH AUDITION - The Food - “移食住” 食が繋ぐ未来」が開始されました。このプログラムでは食の有識者による審査や合宿形式の事前学習を通じて地域における飲食ビジネス開業をサポート。地域の人たちのリアルな交流や地域における開業のノウハウを学んだ上で移住しすることで、料理人の地方における挑戦をサポートします。

コロナによる長期休業や時短営業をせざるを得ないという状況の中で、都市部では飲食店をたたまなければならない判断をせざるを得ない料理人が多く存在。また地方においては豊富な食材等の地域資源を活かせるプレイヤーが少ないという課題がありました。

このようなプログラムにより料理人の移住が促進されれば、飲食関連の産業活性化や観光客や関係人口増加にも寄与しそうです。

例えば島根県中央の山間にある町邑南町で実施された食と農に特化した町おこし「A級(永久)グルメ構想」

『よい食材が地域にあっても、それを理解する人がいなければ、また加工できる料理人がいなければ、食材は失われるか、必要とされる他の街へと食材を出していくしかない。地域の良い食材や食文化にさらなる価値を与える。そんな食の人材育成が必要』

との考えから地域おこし協力隊の活用による料理人の誘致や、地域の食文化を学ぶことができる「食の学校」を整備を実施。継続的に食材、食文化の魅力発信に成功したことで、5年間で観光入込客92万人、定住者242人、起業家42名を輩出しました。

今回は料理人にクローズアップをしていますが、このように特定分野のプレイヤー(プログラマー、デザイナー、マーケター等)に合わせた施策をきちんと打ち出していければ地域資源をきちんと活用できるプレイヤーを地域で獲得し地域活性化につなげていくことができそうです。

■生産者の声を聞いて、学んで楽しむ 「マナベルマルシェ」

東京・東急プラザ銀座7階 NewsPicks GINZA に期間限定で「マナベルマルシェ ~子どもたちが取材した生産のプロセス展~」がオープン。茨城県行方市、北海道釧路町、北海道松前町の3自治体が参加し、産地直送の特産物やご当地グルメが楽しめる他、日本各地のサステナブルな社会・地域の魅力を「学び」「楽しむ」ことができるスペースです。

店舗では産地直送の特産物を購入できる他、子供による生産者への取材&インタビューの音声を展示。生産者の声や生産プロセス、想い等を感じられるようにすることでただ買うだけでなく学びながら食を楽しむことができます。

また食品廃棄物を出さないようにする工夫やリサイクルされたアート作品の展示やイベントも実施予定。

これまでこういったマルシェやイベントはただ「地方の珍しい食材や特産品等を購入できる機会」として捉えられがちでしたが、プラスアルファの意味づけができると販売者にとっても購買者にとっても良い企画になりますね。

■日本初の自治体Slackが実施するオンラインサロン「FMリモート市役所」が開始

移住・定住および関係人口の増加を目的に、Slackを活用したオンラインサロン「リモート市役所」を開設したことで有名な長野県佐久市。良い意味で市役所らしくない企画が注目される同市がラジオ番組「FMリモート市役所」を開始します。

同企画はリモート市役所のホットな情報や職員紹介、佐久市の情報発信をメインにリモート市役所課長がパーソナリティーとして進行していくラジオコンテンツです。

ラジオコンテンツは正確にはポッドキャストであり、Spotifyなどで聞くことができます。ラジオコンテンツの作成自体はポッドキャスト作成ツールAnchorで実施しているようです(視聴は以下から)

今やAnchor等のツールを使いこなせば様々なことができるようになってきましたが、市役所という様々な制約がある中でこうした新しい企画に踏み切れるのは素晴らしいですし、周りもチャレンジすることに対して寛容なとても良い自治体さんだなぁと思います。移住を検討する人からしてもすごく印象がよいですね。

■閉館後の水族館を自由に歩くアバターツアー「アバターインナイト」

ANAホールディングス傘下でアバターロボットを手掛けるavatarin社が閉館後の沖縄美ら海水族館を自由に散策できるプログラム「アバターインナイト」を開始しました。

これまで同社は解説員の案内付きでアート作品を鑑賞できる「avatar-in museum」等を手掛けていましたが、今回は自分の意志で自由に館内を散策可能になるそう。

この企画が面白いなと思った良い点としては『普段はなかなか見ることができない閉館後のサメの様子を見ることができる』点。サメは基本的に夜行性だそうで、普段は見ることができない活発な姿が見られるかもしれません。

今までアバター旅行などはコロナ渦において既存旅行の代替として注目を集めていましたが、今回のように普段はいけない時間、場所にアバターで行けるような体験ができるとなると通常旅行とは違った形で価値を持ってくると思いました。

【注意】
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