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WoodSpiritsコラム|「WoodSpirits」と「木の酒」の違いについて

はじめまして。WoodSpirits プロジェクトマネージャーの辰巳和也です。

これから、WoodSpiritsに関して、noteでいろいろと書かせていただき、このまったく新しい未知のお酒を正しく・楽しくお伝えできればと思いますので、よろしくお願いします!

さて、第1回は「WoodSpirits」と「木の酒」の違いについてです。


「木の酒」と「WoodSpirits」の違い

結論から言うと、
「木の酒」とは、国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所が研究開発した製造技術を用いて、木そのものから造られたお酒のことで、
「WoodSpirits」は、その「木の酒」を量産し、一般販売をすることを前提につくるお酒のことを言います。

しいて言うなら「アクアヴィテ」と「ウイスキー」の違いに近いでしょうか。

要となるのは、「量産」そして「嗜好性・味わい」です。
木そのものを発酵させ、お酒をつくるという森林総合研究所が開発した技術を活用し、誰もが手に取ることができ、また、お酒として美味しい状態を目指すのが「WoodSpirtis」です。

「量産」するためには、なにが必要?

今回の記事では、「量産」について、どのようなハードルがあるかを書きたいと思います。

まずは、「量産」の鍵となる「木の酒」製造工程の一つである「湿式ミリング処理」について説明します。

「湿式ミリング処理」とは、「ビーズミル」と呼ばれる粉砕機に木粉・仕込水・セラミックスビーズを入れ、高速回転させることで木粉の粒度をミクロレベルに到達させる工程です。

※ 一般的なビーズミルに関する情報はこちらのウェブサイトをご覧ください。
アイメックス社HPより:https://www.aimex-apema.co.jp/seihin_beadmill/beadsmilltowa.html

この「湿式ミリング処理」ですが、森林総合研究所の研究では、小型のビーズミルを用いており、それでは、1回の運転でわずかボトル2本分の製造しかできず、「誰もが手に取れる」には至りません。

量産をし「誰もが手に取れる」状態を叶えるためには、大型のビーズミルによる製造を確立させる必要がありますが、まだこの記事を書いている時点では、その実験ができていないのです。
(ちなみに小型のビーズミルを大量に並べれば理論上は量産体制がとれますが、そんなことができる資金力があって、かつ未知のお酒に挑戦できる身軽さを持ち合わせた企業様はそういらっしゃいません...)

この課題に対して、森林総合研究所と協力して「木の酒」の量産体制を整えてみせましょう!と手を上げたのが我々エシカル・スピリッツであり、このプロジェクト「WoodSpirits」が発足したわけです。

「WoodSpirits Project」のプレスリリースはこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000054781.html

未知で可能性を秘めたお酒「WoodSpirits」

このように「WoodSpirits」は、「木の酒」を量産していくために、森林総合研究所とエシカル・スピリッツが目下研究中のお酒であり、さらには「木の酒」自体も森林総合研究所によって、あらゆる研究が進行中です。
まだまだ未知でありながらも可能性の秘めたお酒なのです。

1日でも早く、皆さまのお手元に美味しい「WoodSpirits」をお届けできるよう、関係者一同全力で本プロジェクトに取り組んでまいりますので、今後も「WoodSpirits」、「木の酒」にご関心を寄せていただけると幸いです。


辰巳和也 / Kazuya Tatsumi|WoodSpirits プロジェクトマネージャー
1997年生まれ、大阪府出身。大阪大学大学院の博士前期課程を修了。同時期にウイスキー文化研究所のウイスキープロフェッショナル資格を修了していたことから、ファーストキャリアとして、ビール・ウイスキーの設備メーカーである三宅製作所に就職。同社では設計課として、ウイスキー新規工場の設備設計・立ち上げから既存酒造メーカーの設備アップグレードなどの業務を担当。その後、2022年4月にエシカル・スピリッツに入社し、新工場立ち上げ、サブスクリプションサービスおよびそれに特化したブランド「ENIGMA」の改修、「WoodSpirits」プロジェクトマネージャーなどを担当。


「WoodSpirtis」公式プロジェクトページ:https://woodspirits.ethicalspirits.jp/


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