最近の記事

なつやすみ

冷凍餃子が焼き上がるのを待ちながら、トマトを切って食べている。 何年振りだろう、口内炎ができた。 昨日の夜からなんとなくモヤモヤした気分。 何も手がつかなくなって、山積みになった洗濯物も、食べた後のお皿もほっぽりだして。 電話したかったのに、かけた後すぐスヤスヤ寝ていたみたい。 トマトが沁みる、、。

    • 日記

      記憶というものは不思議なものだ。 たった一年前のこともすっかり抜け落ちていることもけっこうある。 映したり言葉に起こしたりしないと、まるで意志を持っているかのように、形を変え、何処か知らない場所へと行ってしまう。 私の記憶は混沌としていて、それくらい当てにならないのだ。 2週間くらい前に魔法のような夜を過ごした。 その時の空気感や気持ちを残しておきたいと思った時に、忘れ去られていた日記を思い出した。 やれやれ、こりゃまた三日坊主だな。

      • 快晴

        毎月、生理が終わると 無敵になったような気持ちになる。 全能感、とでも言うのだろうか。 まとわりついていた憂鬱な気配が、空気が消え去って、長く続いていた嵐が過ぎ去った後の晴れのよう。 不思議だ。 身体と心は多分、密接に繋がって切り離せないのだ。 どちらも同じくらい大切にしていきたいと思うのは、わたしがその分歳を取ったから、なのだろうか。

        • いちごのショートケーキ

          夜遅く帰ってきた彼は、なぜかケーキが入った小包みを持っていた。 びっくりしたわたしが尋ねると、トラブルでお土産を買える時間がなかったと寂しそう。 朝から夜遅くまで開いている近所のケーキ屋さん。 どうやら、たくさん残っていたみたい。 ディズニーのお土産に、と楽しみにしていたユニコーンは一緒に帰ってこなかった。 けれど、彼のやさしい気持ちにジーンとした。 そんな夜だった。

        なつやすみ

          学食

          久しぶりの学食。 大学に、新しい街に、東京に慣れなくて、ずーーっと苦しかった2年前。 身体の上に錘が載っているかのような圧迫感に息が詰まったり、急に涙が出てきたり、無になって全てから逃げ出したくなったりした。 そもそも、私は" 慣れる "ことが子どものころから苦手だった。学校も、住むところも、友だちも。 変化すること、変化しなければならないこと。 いつも心の何処かで恐れていた。そして、人より数倍、受け入れることに時間がかかる。 本当の自分らしさに向き合って、心地いい

          ひとり時間

          実家を出るまで、ひとりでいる時間がいちばん好きだと思っていた。 今でもある意味では間違いなくそうだ。 ''選択肢のひとつとしてひとりでいる''ことと、 ''余儀なく、ひとりでいなければならない''ことは全く違う。 誰かと住みながら、ひとりで過ごせる時間を持てることがどれほど大切か。反対に、誰かと過ごす時間がどれほど幸せか、思い知らされた。 誰かと一緒にいることに慣れすぎていて、何も知らなかった。 けれど、ひとりでも自分をごきげんにしていく方法を身につけたわたしは、少

          ひとり時間

          パピコ

          彼が花束をプレゼントしてくれた。 わたしの引っ越し祝いに、ずっと買おうと思ってくれていたらしい。そして、今日買うと決めてお昼を節約していたという話を聴いて、お花を貰うどうこうより、その話にいちばん心がぎゅ〜っとなった。 「 何でだか分からないけど、付き合いはじめた頃のこと思い出す、そんな感じがする」とエスカレーターで話した彼から、まるで何かの電波のように、素直な気持ちがひしひしと伝わってきて、嬉しい奇跡だった。 そんな奇跡から、日々のあれこれに追われて、気がついたら忘れ

          パピコ

          生まれてはじめて

          多分、今日のわたしの格好めっちゃ好きだな、と生まれてはじめて思った日だった。 そう、だいたいが家を出てから、こうすればよかった、この服は似合ってなかったなとなることが多くて何だかガッカリしてしまうのだ。 何年も何年も重ねて、やーーーっと''似合う服装''が、分かるようになってきた。 そして、''似合う服装''=自分が着たかった服装だったことに気づいて、本当にびっくりした。 だんだんと、『他人にどう見られたいか』を気にしなくなってきたからだろうか。 自分の好みやセンスに

          生まれてはじめて

          風が吹いて

          今日、いろんな発見があった。 ほったらかしでも全然死にはしないから怯えることはないけれど、些細なことに、今この瞬間にしかない、かけがえのないものを感じたり、愛おしく思ったりする。 そして、ある日急に失ってしまうんじゃないかと、とてつもなく怖くなることもある。 あたりまえのように隣にいる人こそ、いちばん大切にすること。いつものように話す時も、ただ同じ時間を過ごす時も。 わたしの場合、人に優しく、そして楽しもうとする余裕は、まず第一に自分への労わりと優しさの上に生まれる。

          風が吹いて

          すき家

          世界と私の距離感が掴めなくて苦しくなる。私を取り巻くありとあらゆる社会問題、人間関係、そして自分自身のこと。 大学の教授は、私に「世界を一人で背負うな」と言った。すごく救われた言葉だったと同時に、未熟な私は、まだその言葉に対して呼応しきれていない。 自分ごと化して考えることが昔から多い。もともと興味があって善くしたいと思うことがたくさんあるけれど、義務感からやっていることもある。どちらなのか、もう見分けが付かない。   全部、全部、自分に繋がっていると感じるからだろうか

          すき家

          南国料理人

          笑い皺のある人に惹かれてしまう。俳優さんでも、友だちでも、好きな人でも。この映画は、笑い皺フェチにとって天国だ。キャスティングが素晴らしい。 堺雅人が大切にしていた娘の乳歯をなくして、思い出に泣きながら、ちょっと笑いながら、唐揚げを頬張るシーン。半沢から連想する凄まじさより、さらりと優しく後を引く、静かな強さを感じた。 一筋縄では済まないような、複雑に絡まり合った感情や矛盾を抱えて、必死に生きているけれど、きっと人間ってこんなもんだ、こんなもんでいいんだって思わせてくれた

          南国料理人