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これが「居酒屋前高すぎカフェー不満勃発事件」の全貌です【大事件】

数年前の話です。
私はその日、友人とお酒を飲もうと駅前で待ち合わせをしました。
初めて行く店だったので、お店集合ではなく駅前での集合でした。
私はこういう時、だいたい時間ギリギリか約束の30分以上前についてしまいます。
(時間の逆算が下手くそなのです)
その日は後者で、予定の40分前に駅につきました。
お店の開店と同時の予約なので、早くお店に行っても意味はありません。
だいたい本屋でぶらぶらしていれば時間は潰れるので、駅周辺をうろうろしようとしていると、約束をしている友人からラインが届きました。

「かなり早く着いちゃった。もし早く着いてるならコーヒーでも飲もうぜ」

こんなメッセージでした。
これはちょうどよい。
私は「OK」のスタンプを送り、彼と合流しました。
あんまり知らない駅だったので、彼に「この辺どこにカフェーあるんだろ?」と聞くと「実は行きたかった所がある」とのことでした。
それなら話は早い。
こういうのは即決が大事です。
うろうろしていると、予約の時間が迫り急がないといけなくなり、意味がわからなくなってしまいます。
時間を潰すためにカフェー行こうとしているのに、時間までにカフェーに行くというのが目的になってしまいます。
それはスマートじゃありません。
ただ今回はスマートな友人がおりましたので、後ろを着いていって、スマートにカフェーに到着しました。
かなりおしゃれな雰囲気に「ほえー」と声が漏れます。
店員さんもなんだか高貴な感じで、アロハシャツの私が明らかに浮いていました。
そしてなんとなしにメニューを見ました。

・今日のブレンド ○○○ 900円
・なんとかブレンド 900円
・なんとかスペシャルなんとか 1000円
・アイスコーヒー 850円

そして私は「なんでこんな店なんだよ!」と友人に不満を漏らしたのです。


これが私の身に起きた「居酒屋前高すぎカフェー不満勃発事件」です。
さて皆様、私が抱いた不満はおわかりでしょうか。
わかってください。お願いします。

それはコーヒーが高かったことではありません。
あと30分足らずで居酒屋の予約時間があるというのにこの値段のコーヒーを頼まなきゃいけないということでもありません。

「彼は事前に言わなかった」
それだけなのです。

だって、だって900円のコーヒーですよ?
普通に考えてお高めじゃないですか。
ベローチェだったら3杯飲めますから!(小市民)
別に私は原価厨(原価を考えて物を喰らう方々)ではありません。
だって、もしこれが「時間に余裕があり、カフェーを堪能する機会」だったのなら、私は彼を褒め称えたいんですもの。
その900円には、コーヒーの他に経験、体験も含まれているんですから。
おしゃれなお店の内装を見て、おしゃれなBGMを聞き、おしゃれな雰囲気を感じ、なんだかすごいコーヒーを飲む。(コーヒーの味はわかりません)

その時間はきっと、ゆっくり流れます。
そんな時間を過ごせるなら900円なんて安いものです。
私は「こんなおしゃれな店に連れてきてくれてありがとう」と彼に感謝するはずです。

しかしそれは状況によって変わります。
今は「居酒屋の予約前の30分前」なのです。
私はきっとこのカフェーに行くとわかっていたら
「そこは今度行くことにして別のやっすいお店にしよう。でももしこの機会に絶対見ておきたいなら行くよ」
と提案していました。私なら絶対にそう言います。
だってそんなおしゃれな所、居酒屋の予約前の30分で行きたくないじゃないですか。行くなら堪能したいし、今カフェーに行く目的は「居酒屋までの30分を快適に潰す」です。
そんなおしゃれなカフェー、役不足です(本来の意味)
そして彼の目的が「まずはどんな店か気になるちょっと見てみたい」ならわかります。
デートで使う前に下見をしたいとか、それだったらこの機会に行きたいというのもわかります。
そんなだったら私も付き合います。無下にするほど冷たい人間じゃありません。
それに友人がデートに使いたいと思ってるカフェーなんて行ってみたいに決まっています。からかえますし。(性格の悪さ)

しかしその時の私はふわっふわしています。
具体的に言うと、心づもりが無いのです。
「これから900円のコーヒーを出す、普段行かないおしゃれカフェーに行く」という心づもりが一切無いんです。
そこでいきなりメニューを渡され「コーヒー900円」は流石に不満を漏らさせて下さい。漏らさせていただきます。

これの解決策は先述した通り「先に言ってほしかった」これだけなのです。
友人は私に「こういうお店に行くよ」と言うだけで私は心づもり出き、何も不満を漏らさなかったのです。
流石にここまでのことを、そのカフェーでグチグチ言いません。
「ちょっとあんた、そういうのは先に言っといておくれよ」
と、さくらももこが言いそうなセリフでごまかしてその場はそれ以降何も言いませんでした。
居酒屋でお酒なんてものは、楽しく美味しくが一番です。
私はこの不満を忘れるようにして、この日は楽しく過ごしました。

でも。
これは一度書かないと私の心中落ち着かないということで書かせて頂きました。
とてもすっきりです。
不満を文字にして一人で解決。
これが現代のストレス社会を生きるコツというものです。
その友人とは今も友人をさせていただいております。
以上、「居酒屋前高すぎカフェー不満勃発事件」でした。
それでは。


おまけ
上の話をいつもの後輩に話しました。
私の熱弁が終わったあと、後輩は「気持ちはわかるけどちっちゃえなあ先輩よう~~~」となんかすごい煽られました。
尊敬なんて一切されていない、後輩からのハラスメントが止まらない日々を過ごしております、どうも。


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サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。