The Immigrant　/　エヴァの告白

ホアキン・フェニックスは昔から好きな俳優のひとりで、最近ではジョーカーが大ヒットだったけれど、この『エヴァの告白』はまだ観ていなかった。マリオン・コティヤールとジェレミー・レナーという演技派の共演ということで、今まで何故観なかったのか自分でも分からないくらいだ。

ヘビーな内容ではあったけれど、切なくてセピア色が美しい作品だった。邦題からはピンと来ない。これもまた、原題のままにしておいてほしかったというレビューが多い。私も同感だ。

人間の中には善も悪も共存している。時代に翻弄される。感情に流される。金欲や名誉に負ける。でも魂の奥底では誰もが欲しがっていて、与えたがっているのは愛。SF・ファンタジーも大好きだけれど、こういう人間臭いのも大好きだ。メインキャストの演技も素晴らしい。

現代だって色々と平坦ではないかも知れない、でも今この時代の日本に生まれたことは、とてもラッキーなことなのだと思った。今でも世界のあちこちに移民が存在する。ヨーロッパでも大きな問題だ。一方で平和で豊かになり過ぎて、大切なことを見失っている人も多い。地に足をつけていこう。