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お国柄とユーモア „Allemagne Zero Points“

何ですか、これは・・・と思った番組。邦訳サブはないです・・・ご了承下さい。(英・独・一部仏語)
日本でも受信可能でしょうか。


ZDF(ドイツ第2テレビ=Zweites Deutsches Fernsehen、各州の政府が共同で設立したテレビの全国放送組織)で制作されたこの番組。

英国チャールズ王の即位や、リバプールで行われたユーロビジョンコンテストなどにちなんでのコメディ。チャバタをスペインのパンだと言ってみたり、ドイツ語で話しているバーのマスターの会話にドイツ語のサブをつけてみたり、細かいところに手が込んでいるのに全然ジョークが面白くないのは、とってもドイツっぽい。ドイツっぽすぎてかえって好感が湧くと言えば湧くのだけれど。

イギリスのドライなジョークが大好きな私には、やはりこのドイツのユーモアのセンスには馴染むことができず、途中で観るのをやめようかと思ったけれど、唯一面白かったのは最後の一曲(25分43秒から)・・・いや、結局最後まで観たんですね、私。過去2回の大戦に負けたことやそれに絡む複雑な感情をうまいこと自虐的に歌にしている。

イギリス人やフランス人がドイツ人のユーモアのなさをジョークにすることは有名だけれど、それも含めて一緒に笑ってしまえるのならいいではないかと思った。

それにしてもこの一曲 „Allemagne Zero Points“ =「ドイツ、0点」、ダンサーまでつけて歌も上手いし、なんだか力入ってる。ドイツ人からもこの自虐センスと勇気、そして思いのほかよくまとまった構成に高評価を受けているようだ。ちなみに歌っているのはブレーメン出身のJan Böhmermann氏で、テレビやラジオの司会やプロデューサー、コメディアン、作家などとしてマルチな才能を発揮して活躍している方。

以前、イギリスの自殺率の低さとユーモアについてちらっと書いたけれど、私は本気で人生に絶対必要なもののひとつにユーモアを数えている。正しさより、楽しさ、である。ユーモアは愛だし、寛容さ、でもある。



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