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Thames Path (テムズ川フットパス)走破チャレンジ#3

前回第二弾ではレディング/Readingからタプロー/Taplowまで行ったのだが、中途半端にTaplowから初回で走ったDatchetまでの箇所がつながっていないので7月某日再びTaplowに向かうことにした。前回のメモは下記。

前回はゴールだったTaplowだが今日はスタートである、前のゴールが今日のスタートってなんかいいな、って思った人生もかくありたいものである。ここまでは、Elizabeth Lineのおかげで快適にアクセスできる。Elizabeth Lineが開業してからこのテムズパスへのアクセスも向上したのだろうなと思う(かなり限定的な需要な気もするが)。Taplowの駅からFoot pathのコースである川沿いまで1kmちょっとあるのでとりあえずそちらに向かって川沿いに入る。この辺りもかなり蛇行している箇所なので、今日はしばらく南下するかたちになる。ウィンザー/Windsorまで6マイルとのこと。

しばらく細めの道だが上記3枚目の写真のように緑のトンネルの中を走るようなコースで気持ちいい。途中で野生のブラックベリーが成っていたがめぼしい実は既に取り尽くされているようだった。

日本では35度やら38度やらという気温が報じられていたが、7月の英国、湿度は低く気温も25度いかないくらいでとても爽やかである。夏の距離走は日本だと早朝か日が沈んでからでないとしんどいけど、こっちなら日中でも問題なくできるのは特権的な気がする。そうこう走っていると、木々から抜けて芝生の広がる公園に出たのだが、その先にはウィンザー城が聳えていてかっこいい。

芝の公園を抜けると、ウィンザーの街に入っていく。Footpathのコース自体は橋を渡ってすぐ川沿いに入っていくのだが、スタンプがもらえるインフォメーションセンターは橋を渡り城方面に少しいくことになる。ついでに少しウィンザーの街を観光してみようと思い散策することに。城壁がどーんっと聳えていて迫力がある。

駅の近くのモールも雰囲気がある。駅の近くの商店街のようなところで簡単なパンとジュースを買って腹ごしらえしてインフォメーションセンターでスタンプをもらう。スタンプありますか?と聞いたら久しぶりにスタンプ集めてる人来たよ、とのことだったのでやはりあまりメジャーではないんだろうな......。日付も入れてあげよっか?と別のスタンプで日付も入れてくれた。

この後は前から一度行ってみたかったウィンザー城前に連なるThe Long Walkに行ってみた。まっすぐな道がどこまでも伸びていて気持ちいい。道の両脇の芝の中にある木が変わったトゲトゲの実がついていたので気になって調べたらセイヨウトチノキの木だそうだ。

その後川沿いに戻り、とりあえず初回スタート地点のDatchetを目指した。Datchetのあたりは一旦幹線道路沿いを走ることになり、その後Albert bridgeの方から川沿いの道に入る。この辺りは初回の記事をご参照。

しばらく走ると公園のようなところに出てくる。ここにあるカフェ(Magna Carta Tea Room)がスタンプラリーのポイントとなっている。前回はスタンプ帳を忘れたのだが今回は持参しているので首尾よくゲットし、ついでにティータイム休憩でもしけ込むかと、スコーンと紅茶のセットを注文する。クリームは切れていたのだが、ラズベリーのジャムが美味しかった。

前回は素通りしたのだが、このカフェの名前にもある通りこの辺りはマグナカルタゆかりの地である。マグナカルタというと世界史の授業で聞いたな、というくらいだが調べ直すと13世紀当時(プランタジネット朝)の英国王ジョンの時代に制定された憲章であり国王の権限に一定の制限をかけたものとして民主主義的憲法の先駆け的なものであるようだ。現在に連なるCommon Lawのベース。で、そのマグナカルタが当時署名されたのが、ここRunnymedeの地であるらしい。なぜこの地なのか、というのはNational TrustのHPの説明によると一説では、王の住むWindsorと男爵の住むStainesの中間だったりしたことなどが考えられるらしい。

Runnymede is situated close to the Roman river crossing at Staines, where King John’s barons resided during the Magna Carta negotiations while he was at Windsor Castle. By using this crossing, the barons had direct access to the bank opposite the meadow, perhaps suggesting a fixed location for the agreements.

From a strategic perspective, Runnymede was not only equidistant from the bases of the negotiators and politically neutral, but it was also safe. It has restricted access from east and west, thus rendering surprise attacks difficult, and the marshland would be unsuitable for sustained fighting.

nationaltrust.org.ukのWebsiteより引用

今日のルートはウィンザー城といいマグナカルタといい観光Runの要素が多い。ということでスコーンを平らげた後、カフェの外席から右手奥に見える芝生やちょっとした丘の方面にあるマグナカルタの記念碑に向かった。

この記念碑の少し先にはWrit in waterというアート作品があり中に入ることができるが、これがなかなか謎のダンジョン感があっておすすめできる。マグナカルタ記念碑まで来たらそこから歩いて5分ちょっとなので是非合わせて訪問するのがいいだろう。

観光後が再びテムズ川沿いに戻り前回同様のルートを進むが、この辺りでもう20km以上走っておりそろそろゴールを定めねばならない。初回同様Richmondまで戻れれば楽だが、ちょっときつい。色々考えた結果、やはりElizabeth lineで帰るのが楽だろうと思い、Staines upon ThamesまでFootpathを辿り、そこから北東に向かいヒースロー空港にあるElizabeth lineの駅を目指すことにした。Stains upon Thamesの街に入るとちょっとした歩行者天国がありスーパーもあるので飲み物を調達した。

小さな市街地を抜けるとそこからはひたすら真っ直ぐな幹線道路の脇を走りヒースローへ向かう。特に楽しい道ではないが歩道が広いので安心して走ることはできる。

しばらく走って左手の小道に入ると空港方面である。明らかに走って空港に向かうのは不審者だが仕方あるまい。ヒースロー空港着。

よく考えたら走って空港に来るのは初めてかもしれない、汗だくで小さなトレランバックを背負った姿はなかなか空港に不似合いである。トイレでさっと着替えて電車でパディントン方面にあっという間に戻ることができた。今回はトータルで30kちょっとでこれまでの2回と比べると短い距離だったが行きも帰りも市内からのアクセス良好で、ウィンザー城、マグナカルタはじめ英国の歴史を存分に感じることのできる観光地を含むのでなかなかいいコースかもしれない。ちなみにヒースローまで行かずともStainsの方からWaterlooまでも30分ほどで帰ることができるのでおすすめ。ちなみに今日は休憩多かったのもあるけど走ってる間はキロ五以下で行こうと意識はしていた。

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