あなたが評価されない、たった一つの理由
少なくとも、ビジネスパーソンの2人に1人は思っているのではないでしょうか。「なぜ、こんなに頑張っているのに、評価されないのか」と。
その理由はたった一つ。評価者の評価軸とズレているから。
本来であれば、評価は半期なり四半期なりで評価すべき項目を決め、判定するための数値を決め(いわゆるKPI)、数値の度合いに対して昇給・昇格の基準を決めるべきです。
評価制度がきちんとしている会社の方が少ない
たとえば営業なら、四半期で1000万円の売上を目標とし、1000万円を超えた度合いで昇給が決まるとしましょう。
Aさんは四半期で売上1000万円を達成しました。なので、5段階評価の3になります。評価3は昇給率10%です。一方Bさんは2000万円を売り上げました。5段階評価の4で、昇給率は20%です。またCさんは売上500万円でした。5段階評価の2で、昇給率0%です。
このように評価が決まっていれば、(いいか悪いかは別として)納得できるでしょう。目標とそれに対する評価が数値化されているからです。
しかし、これだけ明確な評価基準が定められている企業はどれだけあるでしょうか。また、数値といった定量評価ではなく、コアコンピタンスなどの定性評価が入っている企業も少なくありません。
行動指針や意識が曖昧にも関わらず、定性評価を導入すると人によって基準が異なります。
目標と数値、評価の連動が薄い、曖昧な定性評価で基準が人によってブレる、などにより、評価者と被評価者との間で齟齬が起こります。ひどい会社になると社長のお手盛り評価という企業も。
評価がズレたままの不満は意味がない
これが評価者との評価軸のズレです。評価軸がズレているのに「オレはこんなに頑張っているのに!」と居酒屋で不平不満を言っても仕方ありません。大谷選手(野球)とメッシ選手(サッカー)を比べているようなものだからです。
どちらも素晴らしい選手です。しかし、サッカーのルールに当てはめたら、バットとグローブを使う大谷選手はダメだよねと、批判するでしょうか?それくらい的はずれなことです。
自分が頑張っているポイントと、評価者が判断するポイントがズレているかぎり、あなたが評価されることはないでしょう。優しい上司なら「お前は頑張っているよ」という慰めの言葉をもらえるかもしれません。しかし、評価は低いままです。
100%納得できる評価なんてない
最後に。みもふたもない話をすると、100%納得できる評価は存在しません。理由は2つ。1つは何かしらの評価軸で判断されるということは、それ以外は評価されないということです。
たとえば、一番最初に出した営業の例で言えば、売上数字は評価されますが、顧客満足度は評価対象外なので、いくら丁寧に営業しても評価されません。雑でも売上を出したほうが評価されます。評価上は売上が正義だからです。
これをやりすぎたのが、最近ニュースを騒がせているビッグモーターです。売上がすべてだから、部下にパワハラしても、環境整備の名の下、街路樹を枯らせても何も感じません。
もう1つは、評価は遅れてやってきます。多くの会社が3カ月(四半期)、6カ月(半期)、12カ月のいずれかでしょう。早い会社でもインセンティブという形で1カ月後です。
一番長い評価は11カ月後に評価されます。1月にやったことを12月に評価されても嬉しさは高くない、というのが本音です。自分の結果はそのときに評価してほしい、というのが人間というものでしょう。
以上2点により、人は100%納得できる評価は得られません。
評価に納得がいかない人は、以下3つ、いずれかの行動をするしかないでしょう。
何が良いかは、その人次第です。少なくとも、何かしらの行動を起こすことで、現状よりはマシな状況になります。ただ、それでも100%納得できる評価なんてない、ということだけ理解したほうがいいでしょう。
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