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出版は人生の転機になる。Part➓

これまで、
『編集者が食いつく著者・3つのポイント』
について計3回に分けて書いてきましたが、
 
これは、
あくまでビジネスの観点から論じたものであり、本当の出版の成功とは、マズローの説にある「自己実現」と言いたい。

 
つまり、著者自身が変われることにあります。

 
変わるということは、
人生において「転機」を迎えるということ。
 
「転機」とは、その大半は出会いによってもたらされるものですが、誰に出会うかというのが一番大事であり、その出会いによって己心に隠れていた可能性が開花し出すものではないでしょうか。
 
こればかりは、学歴とか経済力とか、有名とか、権威があるとか全く関係がない。
 
その人が持っている、培い、育んできた運と、
果たすべき目的・使命感いかんによるものと思っています。

 
自分とは何か?
自分の使命とは何か?

 
出版にチャレンジする過程で否応がなく突き付けられる問題が浮上してきます。

 
そして、なぜ出版が人生の転機になるかといえば、深く自己を振り返る過程、思考する過程の中で、伝えたい言葉に気づいていけるからで、

 
「使命を自覚すると急速に伸びる」

 
からなのだと思うのです。
 
売れることは大事です。

ただ、売れる、売れないは市場が判断する厳しい現実があり、マーケティング力や時代の流れ、タイミングなどが複雑に絡みます。

著者自身がとことん己を振り返り、思考し、伝えたいよりも、はじめから売りに走ると大抵失敗するものなのです。
 
だから、著者には「決して売りに走るな!」
と伝えています。


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どこまでも、自分の強みで書くこと。
誰を救いたいのかを明確にし、
手紙を書くように、
自分の母親が喜んでくれるかどうか
を魂に入れて仕上げていく。

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先日、弊社から出版された方がしみじみと言われていました。
 
「出版を通じてとことん自分を見つめ直しました。編集者から私の中にある強みや特徴を引き出していただき、驚きと嬉しさでワクワクしました」
 
と。
 
そして、
 
「このワクワク感は滅多に感じられないだけに凄く嬉しく、これだけでもチャレンジした甲斐がありました」
 
と大変喜んでいました。

不思議にもそのような心で書き上げた本にはファンがつきます。実際、この方の本を読んで私も出版にチャレンジしたいという問い合わせが多くでました。


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ぼくの信念は、
 
「99%は比較の世界でレッドオーシャンだけど、誰でも1%の輝き、ブルーオーシャンが存在する」
 
というもの。

本当はブルーオーシャンでもなく、ブラックオーシャンのプロセスを経てになるのです。
(ブラックオーシャンとは?はこちらをお読みください)

著者になる方は、言葉は悪いけど、なにかしらの変態なんです。クセが強い人というか、ビジネスでは付き合うけど友達にはしたくないな(笑)みたいな方も多い。
 
けれど、その人ならではの1%の輝きがとてつもなく眩しい。そこを発掘できた時は嬉しいのです。僕も著者も。
 
とくに経営者は出版にチャレンジすべきだと伝えているのは、自分を掘り起こすことで新しいビジネスに気づけたり、従業員や会社の雰囲気も変わるからなんです。
 
こればかりはお金で解決できる問題じゃない。
 
出版できる人は希少価値は高い。
できる、できないと思い込む以前に、チャンスがあれば飛び込んでみることを僕はおすすめします。
 
言語化するという作業は、人によりけりですが、とてつもないパワーを発揮することをお約束いたします。


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最後に、ぼく自身が出版を使命の一部にしているのには理由があります。

それは弊社のキャッチコピーの一つにもなっている「出会いは化学反応を起こす」にあります。

著者になろうとする方や、著者の方は、ある道を追求し続けている学者であり、博士だと考えています。その方たちの考えや身につけてこられたスキルを学べるのは出版社の一つの醍醐味です。また、その方たちが出版を通して更に自己開示し、使命に気づき、力を発揮されることで社会的影響力が増します。その著者の本に触れて読者も新しい価値に触れることになる。

三方良しがビジネスの理想的な姿であるなら、まさに自分にとって出版はそれにあたります。

インターネットの時代になり、紙の出版離れ、活字離れと言われて久しいですが、これから益々活字離れというよりも、自分で考える力、深める力が希薄になっていくでしょう。動画の時代とは言え、人間の幸せや成長に不可欠な知恵の伝授は、活字であり、永久保存の源は、心を含めてやはり紙にあると思っています。

もし、これから出版される方が読まれているなら、頑張ってくださいね!

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