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Event|無機質なモノとの奇妙な一致|ポップアップレストラン

ポップアップレストラン「無機質なモノとの奇妙な一致」には、料理名はありません。

そのかわり、お出しする料理の発端になった写真を集めたフォトブックをテーブルに置かせていただきます。

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時計の裏

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割れたスマートフォン

お客様は、それらの写真から得られるイメージをアメーバのように広げながら料理を食べていただきます。

作り手と食べ手にまったく異なるのイメージの広がりがあるなかで、偶然か必然か、何かのイメージの一致があったとき、食体験はどのような反応を起こすのでしょうか。

新しい食体験をお客様とともに模索する実験的ポップアップレストランです。

開催概要|無機質なモノとの奇妙な一致

2020年8月20日(木)、27日(木)
各日19:30~22:00 12名
コース料理 7 皿 13000 円(税込)
場所:JINNAN HOUSE(渋谷駅、原宿駅から各徒歩8分)
東京都渋谷区神南1-2-5 GOOGLE MAP
予約:各回8月16日(日)10:00から下記Peatixのサイトで受付スタート
https://mukishitu-kimyou.peatix.com
※お支払いは当日、現金以外でお願いいたします(カード、交通系IC、PayPayなどのQRコード決済)

※食事に合わせたノンアルコールドリンク、写真集付き
※アルコールのペアリングはありません。ご希望により白・赤のワインセット(1500円、税込)をご用意いたします。
※両日とも同じメニューを提供いたします。

クリエイター|料理人とフォトグラファー

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料理人・竹矢匠吾 
1994 年三重県出身。関西を中心にフリーの出張料理人として活躍する。若手料理人の働き 方改革にも積極的で、フリー料理人を対象にしたキッチン付きのコワーキングスペースの サービスの立ち上げをチームで取り組んでいる。
Instagram:https://www.instagram.com/shogo_takeya/
Twitter:https://twitter.com/shogo_takeya

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フォトグラファー・石上 遼 
1993 年神奈川県出身。エンジニアとして日本IBMへ新卒入社。大学在学時より写真を撮り始め、現在はフリー。自然体のポートレートやスナップを中心に撮影している。ベストスマイルオブザイヤー2014グランプリ受賞他。
Instagram:https://www.instagram.com/ryo_ishigami__portrait_/
https://www.instagram.com/ryo_ishigami__streetsnap_/

開催場所|JINNAN HOUSE

会場は、渋谷・NHKの敷地の隣、渋谷消防署にほどちかい場所にある日本茶専門複合施設「JINNAN HOUSE」(ジンナン・ハウス)の前庭をお借りして行います。

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JINNAN HOUSEの2階には、食のカルチャー誌『RiCE』の編集部が入っており、編集長の稲田 浩さんにお繋ぎいただき、場所を利用させていただけることになりました。前庭にあるフードトラックをキッチンにし、4つのテーブルを用意。6組最大12名さま分のお席をご用意してお待ちいたします。

なお、新型コロナウィルスの感染対策として、スタッフは、検温、マウスガードの着用、手のアルコール消毒を徹底いたします。

お客様にも、当日に熱があるなどの場合は、キャンセル代をいただきませんので、「不安かも」と感じられたら、ご遠慮なくご連絡くださいませ。

新型コロナウィルスの感染対策の観点から、相席にならないような会場レイアウトいし、定員を各日6組限定最大12名としております。

エピローグ|フレームで固定された世界のなかで

●●県産の食材」や「●●風の伝統料理」など、言語が料理のフレームになっていると感じたことがありませんか?

もちろん食材は、料理の根幹であることに変わりありません。

食材がなければ料理が生まれず、産地がなければ料理の発想も生まれません。

料理名によって加熱がされているか、使われている食材が何かということがある程度情報共有されています。これによって「体の中に食物を取り入れる」というリスクの高い行為に、ある程度の安心感を与えるというメリットもあります。つまり料理名は「先人が積み上げてきた信頼の可視化」であるともいえます。

その一方で、たとえば料理名からくる思い込みから「この料理は本来の●●ではない」というルールが生まれたり、「顔が見える食材・生産者」に不用意に安心や品質の担保を期待したりすることが多いことも事実です。

じっさい、「稀少な食材」であれることにすべての価値が集約されて、価格がどんどんと跳ね上がっていく「食材至上主義」が人気店の間に蔓延して、そのことで予約が取りにくくなることでお客様が停滞、村化・島化することよってクリエイションを起こしずらくしているのではないでしょうか。

話がすこしずれました。

食事、とくにレストランでの食事は、料理だけでなく、サービス、調度品、空間、プレゼンテーションといった表現の集合体であり「インスタレーション・アート」(展示空間を含めて作品とみなす手法)そのものです。

そのなかでレストランというインスタレーション・アートのもっとも根幹をなす「食べる」という体験が、料理名という言語によって抑制されているとしたら……。

ビジュアルから得られる情報や、香りの認知といった感性を鈍化させ、「五感を使って食べる」ことを忘れさせているとしたら、そのフレーム、つまり料理名や食材を取り払ったときに、これまで感じ得なかった食体験の新しい価値に気づくきっかけになるのではないか。

現代料理が行き着いた食材との過度な友好関係をあえて切り離し、作り手と食べ手のイメージを広げることだけを純化させたポップアップレストラン「無機質なモノとの奇妙な一致」は、これまでにない食体験にご案内いたします。


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