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■「ただいま!」のあとの幸せを―『オールド台湾食卓記』

ずっと忘れていた、当たり前の日常があります。

中学生の頃、学校が終わり
お家に帰ると
すぐさま台所に行って
「お腹空いた~」と言いながら
冷蔵庫を開けるのが習いでした。
ひとしきり、冷蔵庫チェックを済ませると
忙しく晩御飯の準備をしている母に
今日の出来事を喧しく報告。
ついでに、
揚げたての唐揚げをつまみ食いしては
口の中を火傷していました。

こんな、ありふれた
忘れるも何もなかったような記憶を
自然と引っ張り出してくれる本に出合いました。
それが今日ご紹介する
『オールド台湾食卓記』です。


■『オールド台湾食卓記』

□洪愛珠著/新井一二三訳
□筑摩書房
□2022年10月
□2200円+tax

この本は、Twitterで見かけ、
表紙の雰囲気が良さそうだと
購入本リストに入れていたもの。
先日、岡山旅行をした際に
持参した本を読み終えそうだったので
ここぞとばかりに書店へ買いに走ったのでした。

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