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お出かけnote5―備中松山城①

今月初めに、推しさまの遠征に付いて
岡山城へ参りましたが
今回は、同じく岡山県にある
「備中松山城」へ登城いたしました。
あ、推しさまは高知に遠征です(なぜ)。

備中松山城は日本三大山城のひとつで
臥牛山のうち、小松山山頂にあります。
標高で言うと430m
天守の現存する唯一の山城です。

■さて出発

備中松山城へ行くには
岡山駅からJR特急に乗り、
備中高梁駅で降車。
そこからは
①    車(タクシー)で15分+歩いて20分
②    歩いて90分
という2つのコースがあります。
①は、8合目の「ふいご峠」まで車で行き
最後は徒歩で山頂を目指すコース。
②は、駅から山頂まで全部歩くコース

そして、無類の健脚を誇る?ワタクシこと
えりたが選んだのはもちろん②のコース。
タクシー代をケチったわけでは決して(え)。

いや、観光案内所でお話を伺ったら
「自然遊歩道」を歩くと言われたですよ。
「自然遊歩道」ですよ?
カメラ女子としては
がっつり景色を撮りたいと
思うじゃないですか。
しかも、90分ほど歩けばいいとのこと。
それくらいなら楽勝で行けるんじゃね?と
謎の自信を胸に
案内のお姉さんの笑顔が
若干こわばっていることには
気付かぬふりをして
元気よく歩き始めたのでした。

■え、異世界転生?

そしたらですね、案の定
「遊歩道」の入り口の段階で
何となく気付いたんです。

これ、ガチ登山じゃね?って。

だってね。
その入り口までは
フツーに舗装された道路を
ご機嫌に歩いていたのですよ。

でも、入口に着いた途端
向こう側の光量が一気に落ちたんです。

「え、異世界転生?」

鬱蒼と木々が全力で萌え
ヒト以外の生き物たちが
にっこり手招きしてるみたいな世界が
そこにはあったんですね。
 
いや、マジで後悔しました(笑)
 
というか、
ナニゴトも即決即断な私が珍しく
入り口へ足を踏み出す前に
めちゃめちゃ躊躇しましたもの。
だって。
入ったら、もう戻れないんですよ?
(そんなことはない)
しかも、歩いて登ったら
歩いて下山するというオプション付き。

周りには、人っ子ひとりいないし
でも、引き返すのは悔しいしで
何分か逡巡。
何とか一歩を踏み出したら、そこは。

最低限のみ整備された山道を
山頂に向かってひたすら歩き続ける
「遊歩道」とは名ばかりの
ガチ登山でした。

■昔の人も通った道を

そして。
行けども行けども、誰にも会わず(涙)
かといって、休憩する場所もなく。
舗装してない自然のままの山道が
体力とメンタルをゴリゴリ抉り。
でも、引き返すには
もうずんずんと進み過ぎていて
「街の子の体力のなさ、なめんな」
若干キレ気味で半泣きだったところに
出合ったのが

大石内蔵助が座ったという腰掛石でした。
でね。
帰りのタクシーで運転手さんが
「昔の人が通った道と同じ道だよ」と
仰ったのですが。

あの大石内蔵助が通った道を
現代の私が(這這の体ではあるものの)
同じく歩いているという縁の繋がりが
そこには確かにあって。
それはきっとガチ登山をしなければ
繋がらなかったのだと思うと
とても幸せなことだなと
(ホテルでこれを書いてる今は)思うのです。

■さて、着いてみると

そんなこんなで
なんとか8合目に着き
そこからまだ700m登れと言われて絶望し
こんな看板に励まされながら

山頂に辿り着いてみると
月並みな言葉しか出ませんが
ものっそい絶景でした。


谷間に集落ある様子が如実だったり。
すぐ向こうに山があったり。
雲の動きが速かったり。

山に囲まれた国にある
山の山頂でなければ
経験できない大きな風景が
そこにはあったのです。
これを見られただけでも
行って良かったと(今は)思います。

私の育った濃尾平野では体験できない風景
非日常の風景に出会うのが
旅の醍醐味だよねと
筋肉痛の足を引きずりながら
そして、なぜか、
下りようとした瞬間
雨にまで降られながら
えっちらおっちら下山を始めたのでした。

追伸。
帰りはタクシーをお願いしました。
えぇもう、体力もメンタルも限界でした(笑)

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