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とろ日記(蚊、らしきもの6/24、6/25)


 
 右足首がなんとなく痒くて、がりがり掻いた。何の気なしに目をやると、500円玉を二回り上回るくらい皮膚が赤くなっていてびっくりした。気づかないうちに刺されていたのか。てか、この部屋に虫いたの?

時間が経っても痒みは消えず、がりがりと掻きまくった右足首の表側。赤みにくわえて、ぷっくりと腫れてきてしまっていた。うわ〜掻くのやめなきゃ。肌が傷ついちゃう。そう思っても痒くて手が伸びる。がりがり。家にはキンカンもウナもない。耐えるしかないのに、耐えられない。ぼりぼり。


 
 夜は相変わらず寝つきが悪く、何度も目が覚める。えぇ〜今何時?おそるおそるスマホを見ると朝の4時。1日のスタートをミスった気持ちになる。ひぇ〜起きるには早すぎる〜。なんとかして眠ろうにも眠れず、体を左、真上、右、とごろんごろんさせた。寝れない、と途方に暮れていると、今度は右手の手のひらが痒くてぼりぼりしていた。親指の付け根の、膨らんだところだ。睡眠不足の重い頭で「えぇ?こんなところ刺されるの?虫も、なんで刺すの?」と思った。指でなぞると、虫が刺したであろう部分がぷつっと盛り上がっている。むかつく〜。足首の血を吸ったじゃん!なのになんで手のひらも刺すの!足首で満足しておけよ!てか、右側ばっかり刺さないでよ!うー痒い。痒くてむかつく。


寝て覚めてはを繰り返し、ようやく起きる時間になった。がりがりぼりぼり掻いて、足首と手のひらは赤くなっている。夫に見せると「蚊だねぇ!窓から入ってきたんだ」と言う。網戸にしているから、隙間から入ってきたらしい。「もう窓開けない!」
あんなにちいさな体のやつに振り回されている人間。体がデカくても意味がないじゃないか。くそくそ。くぅ〜。嘆く。


「いた!蚊がいた」
「どこに!?」
「クローゼットに蚊みたいなのがいた」
「潰して!叩いて!」

わたしは夫が蚊を退治してくれるのかと安心したのに、見つけた報告をしただけだったので落胆した。夫はするっと出勤。おいおい、まじかよ。わたしはどうしようかと思う。どこにいるのか探しに行きたいけれど、自分の身を犠牲にするのは嫌だ。もう刺されたくない。
なるべく部屋の移動はしない。扉はきっちり閉める。それしかない。



刺された肌を見て、こんなに赤くして、と思う。搔いたのはわたしだが、きっかけはおまえだ!いまだに姿も音も確認できていないから、蚊らしきものとしておく。
蚊、らしきもの。今どの部屋にいるんだ。
わたしの血は、右側のほうが美味しいの?



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