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映画「クルエラ」と生きる力

美意識を高めたい+もうちょっとしぶとく生きたい気持ちのときにぴったり。長すぎず短すぎず、最初から最後まで惹きこまれた作品。
1年ほど前から見たい映画リストに入っていたものの、サブスクの見放題には該当しておらずずっと温めていた。昨日の夜途中で目が覚めて、午前2時に思い切ってアマプラでレンタル購入をした。

〈あらすじ〉
1970年代のロンドンが舞台。デザイナーを夢見る少女エステラが破壊的かつ復讐心に満ちた“クルエラ”に変貌していく過程を描いたディズニー映画。第94回アカデミー賞衣装デザイン賞受賞作品。

デザイナーの夢をもつ努力家エステラと、復讐心に駆られたクルエラ。二面性のある彼女を「ラ・ラ・ランド」でおなじみのエマ・ストーンがものすご~く細やかに演じている。百貨店のトイレ掃除をしている場面、カリスマデザイナー:バロネスの下で学んでいる場面、クルエラとして高らかに登場する場面……雰囲気や表情・渦巻いている感情がくるくると変わり、本当に同一人物なのかと疑うほどだった。最終的に彼女はエステラとしての自分と決別することになるけれど、クルエラに至るまでの過程がきちんと踏まれていてキャラクターとしての魅力が際立っていると思う。

エステラからクルエラに変貌する中での最大のポイントは何といってもそのファッション。調べてみると作中で47種類ほど衣装が変わっているらしい。
なかでも神出鬼没なファッションショーで見せる衣装たちはどれも圧巻。デザインだけでなくそれぞれの魅せ方、登場の演出が違って観ていてわくわくする。特にダルメシアンコートのシルエットは底抜けにかっこいい。(着ていくところないけどどこかに着て出かけたい)

↓公式ではないけれど、ものすごくかっこよくまとまった動画があるので是非。

個人的に王道ストーリーを行くプリンセスよりも、自分の欲望にまっすぐで、人間味あふれる悪役の方がなんとなく魅かれるなと思う。特にこの映画の中では美しさと執念、センスと知恵で相手を真っ向からはじき返す強さが際立って感じられて、ものすごく衝撃を受けた。「強い女」っていろいろあると思うけれど、美しくしたたかに自分を貫く女性はやっぱりかっこいい。弱いところも抱えつつ、しぶとくしなやかに生きる人になりたいな。

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