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私の転職記*番外編*ハンドメイドブロガー

こんにちは。週間1更新を目標に記事を書いています。
前回記事に盛り込もうと思ったんですが、こっちの話の方が長くなりそうで分けました。だから、今日2個目の記事です。かれこれ10年ほど前の話です。

前回はこちら。

実は、すき家のアルバイトやウェブサイトのアルバイトをやっている期間、私は別の顔も持っていました。それは子供服のハンドメイドブロガー。

作った服をヤフオクで売ったり、型紙をショップで売ったりしてアルバイト以外の収入を得ていました。

ハンドメイドを始めるきっかけ

上の子が生まれてから、一つの大きな悩みがありました。娘は生まれた時から小柄でなかなか大きくならないタイプの子でした。食も細かったので、なかなか体重が増えない。毎日成長曲線と睨めっこ。
それが今思うと育児ノイローゼになりかけた一つのエピソードな気もしますが、あまりに小さいので、娘が着られる服がありませんでした。
(同じ悩みを持っているお母さん達に言いたいです。元気なんだったら、小柄でも全然大丈夫です!うちは思いっきり成長曲線からはみ出してましたが、今でも病気知らずな可愛いJK。いまだに小さいですけど普通です!)

70サイズってほぼ新生児だと思うのですが、うちの子は2歳になっても80サイズの服が大きかった。小柄だったけど活発だったので、生まれて7ヶ月目にはスタスタ歩いちゃってたし、通常の可愛いTシャツやパンツ、スカートを着せたかったんだけど、80サイズはまだ大きくてぶかぶか。70サイズは新生児の服しかない。
仕方がないので、空いた時間にいらない服をリメイクしたりして大人が着るような服を子供用に直して作ってました。(元々ファッションデザイナーだし)

そのうち、服作りが本気で楽しくなってきて、旦那がお休みの日に日暮里の問屋街に行って(娘は旦那にお願いしていくので、少しの私だけの時間でした)業者から流れてる生地を大量買い。娘が寝ている間にせっせと服を作る。店に売ってないような、本当のオリジナル服(だって元ファッションデザイナーだし←しつこいw)を自己満ですが作ってました。

人に見せたくて、当時流行ってたmixiで作った服を公開していました。他に育児ブログをやっていたんですが、あまりにハンドメイドのカテゴリーが増えてしまったので、別のブログを立ち上げてハンドメイドONLYのブログを始めました。もちろん当時流行っていたブログ村のランキングに参加。そして・・・

ちょっとだけ、その小さな世界の、小さな輪の中で有名になりました笑

ネットショップを始める

ハンドメイドブログをやっているうちに、『その服を売ってください』とか『型紙の販売はないのでしょうか?』という問い合わせを頂く事が増えました。
最初は、ドキドキしながらヤフオクで売っていましたが、1点物だったのもあり、結構なお値段になって売れてました。それよりも型紙を売った方が売れるかな?って思ってネットショップを立ち上げて売るようになりました。ちょうど、ネットショップを無料で作れる時代になり始めていたころでした。ショップはとても簡素なサイトでしたが、それでも結構な売り上げを作っていました。

ショップを始めたばかりの頃は、ダウンロードっていう概念がなくて、すべてプリントアウトかCD-Rに焼いて一人一人に発送をしていました。
これが結構な時間を取る。
初期の頃は一点一点、お客様に一言お手紙を添えて発送していました。

今でも発送している人もいるかな?って思い、こんなのを作ってみました。フリー素材ですので無料でダウンロードできます。

pngデータをダウンロードしてA4サイズでシール用紙にプリントすると5枚の宛名書き、もしくはメッセージカードとしても使えます。使ってくれると嬉しいです♪

こんな感じで使ってください♪

昼はバイトに行き、夜は子供服を作る毎日

コンセプトは親子おそろいで着られる服。また、年の離れた兄弟でもお揃いで着られる服。だから、小さいサイズから同じデザインで160サイズまでのサイズ展開と、大人サイズの型紙を作り方のレシピと一緒に販売していました。

ほんの一部。懐かしい。私や娘、息子です。

ハンドメイドの良いところは、オリジナルになるのももちろんなんだけど、小さい子、大きい子でも作り手(お母さん)がゴムを調整したり丈を調整して、子供のサイズにあった服を作れるところにあるかなぁって思ってます。

最初は要望があったからと、細々と、個人的なお客さまの為に作っていたのですが、たまたまそれを見てくれたトップブロガーの方が、私の型紙を使用して作品を作ってくれて、しかも私のブログ先のリンクを貼って紹介してくれたんです。

その後が!!!驚きの展開!!!

こぞって、そのブログ村のハンドメイダーさんが作り始め、紹介してくれ、それを見た人が私のところに来て型紙を購入していく。たまに集中しすぎてサーバーエラーになっちゃうっていう状況。なかなか購入まで行かないのでイライラしたと思うのですが、それもアクセントとなってたようです。1サイズ800円位で売ってたと記憶してるんですが、全サイズ購入してくれる人もいるわけです。1万以上するのに、です。
爆発的な売上となり、とっても貴重な体験をしました。

これがネズミ講っていうやつか!!!

バイトなんかやってる時間が勿体無いくらい受注が来て、毎日発送業務に追われ、売り上げもここでは書けない額を突破しました。今でもこの金額は誰にも言ってません。旦那にも 笑
この為に通帳を分けたくらいです。

フリーランスになろうと思わなかったのか?

そのくらい稼ぐとそれも視野に入りましたね。
アルバイトよりも稼いだ時期があるということは、アルバイトなんてやらずに独立したら良かったのに、と思われるかもしれません。えぇ。私も独立しようかと何度か思いました。

でもね。冷静にね。
冷静に色々算出したんです。

今月の売り上げはこのくらい。その為に使った経費(布代、時給1000円と考えてどのくらいの時間を使ったか、光熱費、その為に買った一眼レフ、PC、諸々)はどのくらいだったか、今後の売り上げがどのくらいだとやっていけるか。
とりあえず、客観的にみて、現状は一発屋です。
1つの型紙が当たったにすぎない。これが永遠に続くとは限らないから、とりあえず2作品目、3作品目を作ってみよう。とりあえず現状維持で1年。

結果、やっぱりその後に売上がどーんと伸びることはありませんでした。
現状維持という形で月に数万円の収入はあるのだけど、その分、質問やクレームが来るたびに対応したり、新しい商品(型紙)作るのにものすごく経費がかかったり、泣く子供をほったらかしてしまったり。そして売上の半分は経費として出ていく計算でした。それから自分自身に少し疑問を持つようになった。

今、楽しい??

まず、私は人と接するのがすごく好きです。1人での作業はたまにするのが楽しいわけで、基本、人とのおしゃべりがすごく好きです。
あと、好きなこと(服作ったり、デザインしたり)は没頭できますが、それ以外は正直やりたくありません。

家にいると部屋が汚くなります。
→掃除、したくありません。
クレームや手厳しい質問がメールできます。
→返答するのめんどくさいです。
お金が入りすぎると確定申告等の手続きが発生します。
→税関係は意味不明です。
1人では回せないので人を雇わなくてはならなりません。
→責任とれません。

結果、無理。という判断に行きつきました。

ファッションデザイナーに戻りたい

前回の記事と重なってくるのですが、最後の方は、子供がモデルをするの(私が作った服を着て写真を撮る)を嫌がるようになりました。人と明らかに違う服を着ているのが恥ずかしくなったんでしょう。『しまむらブランドがいい!』っていうようになったんですよね笑

あと、有名税だと思うんですが、近所の人に身バレしました。子供がその服着てたらバレるよね笑
子供が関係していたので、犯罪とか怖くなりました。

そして、ちょうどそのタイミングで、レタッチのバイトを辞めることになったので、次こそはデザイナーに戻りたいと思い始めていた。
これが私のハンドメイドの『辞めどき』でした。

いつも購入してくれていた方々に、きちんと挨拶をして(ブログでだけど)、けじめをつけて全てを非公開にしました。当時使っていた業務用のメールアドレスも消去しました。
そしてファッションデザイナーに戻る事にしました。
次の記事に書こうと思ってるんですが、見てくれている人がいるか不安…汗

【ちょっと小ネタ】盗作問題について

いつの時代もあるんだなぁ。
界隈が違ってもあるんだなぁって思います。

2022年の今、私はストックイラストをやっています。

10年前にこのストックイラストっていうのを知っていたら、もしかしたらハンドメイドではなくてイラストをやっていたかなぁって思うのです。
でも、当時は資金もなかったし、ネット環境もそんなに良くなかったからどうだろう?やってたかな?

その、昔やってた子供服ハンドメイド界隈とストックイラスト界隈はちょっと似ています。

『誰々さんの作風は〇〇さんのパクリだ』
『私の真似をされました!削除してください!』とか、よくTwitterとかで目にします。

いやいや、違います。このデザイン過多の時代、新しいものなんて存在しません。
ネットなんて全てが魚拓で残ってます。
少なからず影響されてます。いろんなデザインに。

元は、真似から入ったかもしれません。本当にコピーしているのかもしれません。でも、普通の人だったら、自分の色が少なからず出ます。真似しているうちに本家を追い越したら、それは真似ではなくその人のものだと思うんです。

コピーはただのコピーでしかないので、少なからず本家に影響をするかとは思いますが、コピーの人はその先にはいけません。常に人のをコピーするでしょう。でも、最初がコピーでも、本家を追い越したら、その人が本家になるんです。

最近、今の子供服ハンドメイド界隈をちょっと覗いてみたんです。興味本位で。
そしたら、10年前の私や、当時の人気ブロガーの方とそっくりのデザインの人がいました。でも、時代が異なるし、真似は100%してないんですよ。見てるわけがないんだから。似ているけど違う。その人のデザインが、今の時代の子供服ハンドメイド界隈の本家なんです。

ちょっと話飛びますが、私、平家物語の冒頭大好きです。

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ

どの界隈も同じ。諸行無常です。
ずっと同じはないんです。
私は今、ストックイラストに力を注いでます。とても楽しいです。
欲を言えば、もっともっと売り上げを作って上に上り詰めたい。
でも、ある程度てっぺんまでいってしまうと、その先は現状維持をしないと落ちていく一方です。上り詰めた先に一番必要なのは『現状維持』です。現状を維持するための強い精神力、持久力、忍耐力がないと楽しめなくなります。
それを身をもって体験した事があるからなのか、今の新しい事に手を出した今、色々試している今、まさに今この時が一番楽しいということを知っています。

今、ストックイラストがとっても楽しいです。

その時代、その時代で長がいます。
これはどの界隈でもです。私は、50歳までに、ストックイラストの界隈に爪痕残せたらなぁって大きな視野で見ています。
10年先。その頃には、子育てが終わってても親の介護が待っている気がするから。その時に今やっている仕事をやめなくてはならない状況になっても、これがあれば大丈夫という命綱を作っておきたいのです。

物事はすべて諸行無常。そう思っています。

【ちょっと小ネタ2】ファンがいる人は強い

これもたぶんどの界隈(イラストも曲もかな?)も同じ気がします。
ファンがいる人は強いです。
どんな物を提供しても。たとえ駄作を提供したとしても全てを受け入れてくれるファンがいる人は強い。絶対ついてきてくれるファンがいる人は強いです。

ハンドメイドをやっている時に、『え?なんでこれがすごい勢いで売れるの?』って人は数人いました。(ごめんなさい!!!!)
ハンドメイドって1点物なので高いわけですよ。ファッションセンター(某◯まむら)さんとかで買った方が安くない!?とか思う作品が、1万円とかの値がついていて、売れているわけですよ。

ファンがいるんです。

そういう人って、作品というよりも人柄がブログからも滲み出ていました。
文章で魅了している方でした。
ハンドメイドフェスとかあって、そういうところに行くと会えるんですけど、思った通りの雰囲気の人だったりします。作品というより、その人全てあってこその作品。

私は、そんなにできた人間ではないので、そのファン層は難しいだろうなぁって思うんだけど、でも、そうなりたいと思っています。
ファンが少しでもついてくるような作品作りをしたいなぁって思っています。

私の転職記(4)はこちら


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