息子の予防接種。さて、今年はどうなる?
去年の冬。こんな記事を書いた。
今年も来てしまった、予防接種の季節。
ギャーギャーワーワー暴れる息子に予防接種を受けさせるのは、本当に至難の業で。
改めて記事を読んで、思い出す。去年はこんな感じだったみたいだな。
予約の時点から、本人以上に気が重い私。
毎回、魂を吸い取られたようになりますんでね。
思っていたよりも今年はインフルエンザの流行が早く、小6娘はすでに罹患した。でも型がいくつかあるため、やはり予防接種は必要だと。
親子会談を開催。
ーーインフルエンザの予防接種、どこで受ける?
娘「ふくろうのとこがいい。」
去年お世話になり、記事にも書いた眼科のことだ。ふくろうのイラストが目印なのだ。娘によると、先生が打つのが上手くて、痛みが少ないと。うん、なるほどね。価格も他よりかなり良心的なので、私もうれしい。
息子「あ、オレ、無理。」
あ、オレ、コーラ。みたいなニュアンスで言っている。
いや、悪いけど、打たない選択肢はないんでね。
それから息子とは数回交渉し、前から欲しがっていたアプリ(マインクラフトのスマホ・タブレット版)で、なんとか手を打つことにした(背に腹はかえられないか…)。
*
ふくろうの眼科に予約を入れ、予防接種当日。
「○○さんですね。お待ちしてました~。」
やっぱり優しくて感じの良い受付のお姉さん。顔を覚えてくれていた(あんだけ暴れれば覚えられるか)。
問診票を書き、すぐに診察室に呼ばれる。
さあ、誰から打つ?と思っていたら。
息子「あ、オレからね。」
え?
拍子抜けする私。
診察室の丸椅子に自ら座る息子(去年は私が力尽くで身体を押さえた)。
コートやバッグをカゴに置くために数歩離れてみたが、私の方は見向きもしない。大人しく座って、腕を出しているではないか。
神様、奇跡ですか?
先生に腕をつままれ、チクッ。
打っている間に、「痛っ。」と言い、ちょっと涙目にはなっていた。
でも、一瞬で打ち終わった。
え~っ!?すごい。
娘と私も順に打ってもらい、待合室へ。
ーーねえ、すごいじゃん!1人で座って、泣かずに打てたね。
と褒めると、「はい、マイクラ。」と間髪入れずに返してくる。
今すぐ約束のアプリを購入しろと言うのだ。
なるほど、目的のためなら、あんなに嫌がっていた注射も我慢できるってか。
アプリへの強い執着心があるとは言え、1年でこんなにも変わるものかと感心した(希望の光)。
初めての場所ではない安心感もあったとは思う。先生とも顔なじみだしね(実は好きなタイプ?)。
…と、ここまでは良かった。
順調すぎて、何となく嫌な予感はしていたが、そこはやはり息子。静まり返った待合室で恐ろしい言葉を放ち出す。
「さっきさー、打った後に先生がシール(穿刺部に貼るガーゼ付きのやつ)の場所ミスってさー。オレ、ちょっと血、見ちゃったんだよねー(嫌ヅラ)。やべー。」
いやいや、それ、今言うか?やべーのは君だよ。それに、全然ミスじゃないし。なんて事言うんだよ。全く。血って言っても点だし、1ミリも出てないし。
白目になる私。
娘「しっ。先生に聞こえるでしょ。」
ほんとそれ。
どうもすみません、と心の中でペコペコしていたら、約30秒後、先生が診察室から出てこられた。
手には、例のアレ。
「はい。注射頑張ったからね。」
子ども達に渡される、去年からお馴染みの赤い包みのチョコレート(KitKat:キットカット)。今年は、パッケージに何やらメッセージ付きのやつだ。
複雑な心境でも、なんだかメッセージが心に染みる。
息子の発言が聞こえていたかは不明だが(いや多分、ここにいた全員に聞こえてるよなー 焦)、先生の登場はいつもタイミングが絶妙だ。
その後、10分ほど異常がないか待機し、お会計をして、そそくさとお暇しようとした。
すると、最後に受付のお姉さん。
「次も、チョコレート、用意しときますね~。」
にこっ。優しい笑顔。やっぱり天使ですか?
ーーあ、ありがとうございます。
あー好きだわー、この病院。
暴れる君にも失言ボーイにも、嫌な顔1つせず神対応してくれる皆さん。
外は北風が相当冷たかったが、心はポカポカ温かく、家路についた。
先生、息子、成長しましたよね?でも、クレームとか言っちゃってほんとすみません。また次回(3週間後、2回目予約済み)もよろしくお願いします。
*
最後までお読みいただきありがとうございました。
なんやかんやあっても(行き渋りとか、空気読めないとか)、息子は息子なりにちゃんと成長しているようで。その底力を信じて見守っていこうと、明るく思えた母なのでした。
***2023/11/13追記***
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