2000人に1人。共感覚がある私に見えてる世界。

今から変なことを言います。

私は生まれつき、人から色つきの湯気が出ているように見えます。

はい。

ドン引きした方も、泡を吹いた方も、いるかもしれませんね。

でも見えるんだから、仕方ねえでやんす。

人と向き合って話してると、ポコってね。相手の頭から色つきの湯気がポコって生まれます。油断すると、そのポコっちゅうのに目がいってしまう。

幼少期なんかは、話し相手に「どこ見てんの？」とよく聞かれたものです。「えっとね、頭から出てる湯気。」と答えても、誰も「ああ、頭から出てる湯気ね。」とはなりませんでした。

なので、8歳くらいで「これは私が勝手に見てる独特な何かだ」と気づきました。

高校生のとき、スピリチュアル系のテレビ番組「オーラの泉」が放送されていました。母が大ファンで、テレビにかじりついて観ていて、私はそれを横目で見てました。

人のオーラが見える江原さんのお話を聞いていると、どうやら私と見えている世界が全然ちがう。

じゃあ、私のこれってなんだろう。謎でした。

それから、大学生になって。
ある日のことです。

「めちゃくちゃ霊が見える」という友達ができました。
その子(A子ちゃん)と初対面したときは、衝撃。

いきなり私の手首をガシッとつかみ、顔を近づけて「ね、キミ、見えるでしょ？」と言われました。めちゃくちゃ怖かったです。

ちなみに私に、霊は見えません。
湯気ポコしか見えません。

A子ちゃんは、すでに私の母が亡くなっていること、祖母も早くに亡くなっていること、などを言い当てました。背後霊も見えるらしい。

私はA子ちゃんに相談することにしました。「私が見えてるのはオーラとは違うような気がするんだよね」と。

A子ちゃんいわく「えりちゃんは"見える素質"があるけど、現時点で見えてるものは『共感覚』かもしれない。」

きょうかんかくぅ？

私は、うんちょこちょこちょこぴーぐらい体を曲げました。


共感覚というのは、五感のうちのどれかが刺激されると、それに対応した感覚以外の感覚も同時に反応することです。

たとえば、音は聴覚だけど、音に色がついて見える。光は視覚だけど、光に匂いを感じる。はたまた、数字が立体的なオブジェクトに見えたりする人もいるんだとか。

共感覚を持つ人は2000人に1人ほど存在していて、人によって何がどう感じるかは異なるそうです。

ちなみに私は「人の感情に色がついて見えるタイプだね。」という結論に落ちつきました。

そういえば、文字にも色がついて見えます。
特にLINEなど、人の感情が読み取りやすいものにはハッキリと。色だけでなく、匂いがすることもあります。

「はじめまして」の段階で色が見える確率は低いけど、会話をしているうちに、頭上からポコッと見えはじめるパターンが多いです。

「えりちゃんオーラ見えるらしい」という噂が学校で広まり、「私何色？みてみて！」とよくお願いされました。

でも、その段階ではほぼ見えないのです。しばらく会話しないと、湯気ポコは出ない。
たまに、いつまでたっても見えない人もいますが。

先日、友達と6人で宅飲みしたとき。

みんなの湯気が、緑色に同化して見えたのです。部屋は白い壁だったはずなのに、緑茶に沈んだような部屋になってしまった。

「すんげー！」と、ちょっと興奮したけど「部屋、めっちゃ緑になったよー！」といきなり発言するのは、不思議ちゃんがすぎる。アイデンティティに反してやめました。





色が見えて、便利なときもあります。

私はYouTubeで動画投稿していますが、アンチらしきコメントがきたとき、文字の背景あたりがドス黒っぽく見えるんです。

「うげっ！なんか黒いかも・・・」と感じたら、だいたい読まなくていいようなコメントだったりします。

色で分かるから、気分が悪くなるようなコメントを読み切って疲弊するまえに、ミュートできて良いですね。

ほかに共感覚が役に立ったこと・・・うーん。

ないですね。

変な話に付きあってくださり、ありがとうございました。